これは天からのサイン? シンクロニシティが教えてくれたこと
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
シンクロニシティが教えてくれること
作詞家修行をしていた頃、もう35年ほど前のこと。友達が、香港で買ったという素敵な時計をしていました。今度香港へ行ったら私も買おうと思った翌日、色違いの、同じデザインの時計をプレゼントされたことがあります。リボンをほどき、箱を開けた時、驚いたことはもちろんですが、「大丈夫、そのまま進みなさい」という天からのメッセージだと思いました。その頃、デビューできるかどうか、会社を辞め、ペン一本で生きていけるかどうか、24歳の私にしてみたら人生を賭けたチャレンジの真っ最中です。このシンクロニシティは、天からのOKサインとしか思えなかったのです。
デビューして2年後、六本木から歩いて15分の小さな部屋を借り、ひとりで暮らし始めました。小さな車を買おうと思い、車に詳しい吉田くんに相談しました。ルノーサンクがかわいくて手頃でいいんじゃない?と勧められ、ディーラーに行くと、担当者が吉田さん。そして駐車場の手続きのために不動産屋に行くと「吉田さん」が出てきました。そして納車されたルノーサンクのナンバーは「3939」。ルノーサンクサンク(3939)です。吉田サンクと呼んだりしていましたが、このシンクロニシティもOKサインをもらったようで、「よしっ!」と心強く思ったことを覚えています。
※ 写真はイメージ
心理学者のC.G.ユングは人間の無意識の奥には個人の経験を超えた意識の領域があると考え、これを集合的無意識と名付けました。
そして、シンクロニシティはこの集合的無意識の作用の一つであると考えました。
人類に共通の意識…。神話や民話に出てくる動物のイメージ、夢に出てくるシンボルのイメージは、国も民族も超えて共通に存在します。考えてみるとこれは驚くべきこと。行き来したことのない民族が共通のイメージや意識を持っていたのですから。
古代ギリシャでは、アスクレピオスという医神を祀る聖所で、夢見による病気治療が行われました。これをインキュベーションと言います。何人かの者が集まり、ひとりの患者の治療法をそれぞれに夢に問うのです。そしてそれぞれの夢をつけあわせてみると、そこに共通した治療法が見出される、というものです。古代ギリシャの人々はすでに集合的無意識の存在を知っていたのですね。
ドリーム・セラピーを学んでいた20数年前、インキュベーションのセッションで私の問題解決のための夢を他の受講生に見てもらったことがあります。問題が何なのか、受講生には伝えずに、私のために夢を見るのです。結果は驚くべきもので、それぞれの夢には私の問題の側面が現れ、解決するための方法も示唆されたのです。夢の機能にも驚きますが、人類が意識を共有しているということを体感し、心が震えました。
「理解しがたいこと」「違い」を超える。日本人にとっても、これからの時代、テーマのひとつになるでしょう。日々の中で、何気なく起こるシンクロニシティが教えてくれること。日々の中で、感情の波に巻き込まれそうになるとき。顔も名前も知らない、会うことのない人々と意識の奥でつながっていると考えると、新しい視座が生まれるのではないでしょうか。
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」