「人生何回目よ…」「さすがです」 藤井聡太の返答にネットがざわつく
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将棋の藤井聡太棋聖(王位との二冠)の初防衛戦として注目を集めた、第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第3局が、2021年7月3日に行われました。
渡辺明名人(棋王、王将との三冠)の挑戦を、3勝0敗のストレートで退け、藤井棋聖が18歳11か月という史上最年少でのタイトル初防衛を達成。
また、タイトルを通算3期獲得したため、史上最年少での九段昇進も同時に決めました。
ちなみに、それまで史上最年少での九段昇進記録を持っていたのは、この日の対局を行った渡辺名人の21歳7か月。
藤井棋聖は、2年8か月という大幅更新で、九段昇進に花を添えました。
対局直後の会見で藤井棋聖が…
対局直後に行われた記者会見。
ここで、大記録を達成したばかりの藤井棋聖は、別の意味でも周囲を驚かせます。
記者から次のような質問をされた藤井棋聖。
(藤井)棋聖は、記録であるとか、数字であるとか、段位であるとか。勝負の世界であれば、誰もが追い求めるものに、あまり興味を示されないようにも思えます。
それはどうしてなんでしょう。
これに対し、藤井棋聖は「はい」と答えた後、考え込むそぶりを見せます。
そして、しっかりと言葉をかみしめるように、次のように語りました。
藤井棋聖:
そうですね。結果ばかりを求めてしまうと、逆にそれが出ない時にモチベーションを維持するのが難しくなってしまうのかな、と思っているので。
結果よりも、内容を重視して。
そうすることで改善していけるところが新たに見つかると思っているので、それをなんとかモチベーションにしてやっていきたいと思っています。
藤井棋聖の将棋に対する姿勢をいい表した言葉。
これに対し、ネットには「人生2週目だろ」「18歳の言葉とは思えない」と絶賛の声が寄せられます。
「完璧に指せた将棋は一局もない」
さらに同記者は質問を続けます。
「強くなりたい」と、よくおっしゃっている。
そういった思い、また将棋の真理を追い求めていくといった部分をもう少しうかがえますか。
すると、さらに深く考え込んだ後、藤井棋聖はゆっくりと自らの思いを語りました。
藤井棋聖:
これまで公式戦で、200局以上あったかと思うのですが、その中でも完璧に指せたな、という将棋は一局もありません。
自分が強くなることで、今まで見たこともないような局面に出会えるのかな、というふうにも思っているので。
そうですね。
強くなることで、今までと違う景色を見ることができたらな、というふうには思っています。
目の前の一局一局は、もちろん大切です。
しかし、藤井棋聖は「もっと大切なことがある」と考えているのでしょう。
将棋に限らず、ビジネスやスポーツなど、さまざまな分野で成功している人は、思考や信念が常人とは異なるともいわれます。
まだ18歳の藤井棋聖。これまで以上の活躍を、多くの人が期待してしまうのも仕方がないように思えますね。
記者会見の映像はこちら!
会見の様子はYoutubeにノーカットで公開されています。
話題になっているシーンは、15分15秒ごろから。興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
[文・構成/grape編集部]