物議醸した『アンパンマンミュージアムの点字ブロック』 今後について回答
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幼い子供たちから大人気のアニメ『アンパンマン』。
全国5か所に『アンパンマンこどもミュージアム』と呼ばれる施設もあり、さまざまな体験や食事などを楽しめます。
館内の点字ブロック上には、『隠れアンパンマン』という金属製のアンパンマンの顔がある施設も。
数十個の丸い点で構成されている点字ブロックの中に『隠れアンパンマン』があり、どんなものかが気になって探す子供が一定数いるのです。
2023年3月現在、『隠れアンパンマン』をめぐり、SNS上では視覚障がい者などから「点字ブロックの上に子供がいると、歩行時の妨げになる」と指摘が出ており、物議を醸しています。
『アンパンマンこどもミュージアム』内の点字ブロックが物議
点字ブロックは、視覚障がい者が足裏の触感覚で表面上の突起を認識し、安全に歩行できるようにするためのもの。
駅構内や街中などで、白杖を持ちながら、点字ブロックの上を歩く人を見たことがあるでしょう。
点字ブロックの上に自転車などが放置され、歩行の妨げになる…といった問題が起きることも、少なくありません。
『隠れアンパンマン』の点字ブロックがある施設は、宮城県仙台市にある『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』と兵庫県神戸市にある『神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール』。
仙台市にある施設の場合、階段や入り口付近などに数十個あるそうです。
SNSでは視覚障がい者だけでなく、ほかの利用客からも「階段を降りた先の点字ブロック上にある『隠れアンパンマン』を探していた子供とぶつかりそうになって、ヒヤッとしたことがある」といった反応も上がっています。
今回の反応を受けて、『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』に、詳しく話を聞いてみました。
仙台市の施設では『隠れアンパンマン』撤去予定
仙台市にある同施設がオープンしたのは、2011年のこと。
開業当時から、『隠れアンパンマン』は施設内に施されていたといいます。
点字ブロックの上に『隠れアンパンマン』を入れた理由について、筆者が尋ねると、同施設の担当者はこのように説明しました。
お子様が探して楽しんでもらうだけでなく、点字ブロック本来の用途を、保護者の方々が説明してもらうことを想定し作られました。
同施設の場合、壁にも『隠れアンパンマン』があります。
点字ブロックの上で探す子供よりも、壁のほうを探す子供のほうが多いそうです。
また担当者は、「点字ブロック上でぶつかる問題が起きたことはなく、スタッフが安全面に配慮して注意している」とも話しました。
一方で、2023年2月には、同施設に視覚障がい者から「子供がいると歩行の妨げになる」という意見も、一部寄せられたとのこと。
担当者は、「対策を見直し、取り外すことを検討しているとお伝えしました」と答えています。
『隠れアンパンマン』を通じて、子供たちが点字ブロックの存在意義を知るのは、成長する上で大切な機会でしょう。
しかし探すことに夢中になるあまり、点字ブロックを使う必要がある人たちに迷惑をかけてしまうのは、本末転倒といえます。
『隠れアンパンマン』を探す子供が、視覚障がい者などの歩行の妨げになるという、今回の意見。
点字ブロックの意義や視覚障がい者などに配慮する大切さを、多くの人が考えるきっかけとなることを願うばかりです。
[文・構成/grape編集部]