物議醸した『アンパンマンミュージアムの点字ブロック』 今後について回答 By - grape編集部 公開:2023-03-14 更新:2023-03-14 アンパンマン子供視覚障害障がい Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 幼い子供たちから大人気のアニメ『アンパンマン』。 全国5か所に『アンパンマンこどもミュージアム』と呼ばれる施設もあり、さまざまな体験や食事などを楽しめます。 館内の点字ブロック上には、『隠れアンパンマン』という金属製のアンパンマンの顔がある施設も。 数十個の丸い点で構成されている点字ブロックの中に『隠れアンパンマン』があり、どんなものかが気になって探す子供が一定数いるのです。 2023年3月現在、『隠れアンパンマン』をめぐり、SNS上では視覚障がい者などから「点字ブロックの上に子供がいると、歩行時の妨げになる」と指摘が出ており、物議を醸しています。 『アンパンマンこどもミュージアム』内の点字ブロックが物議 点字ブロックは、視覚障がい者が足裏の触感覚で表面上の突起を認識し、安全に歩行できるようにするためのもの。 駅構内や街中などで、白杖を持ちながら、点字ブロックの上を歩く人を見たことがあるでしょう。 点字ブロックの上に自転車などが放置され、歩行の妨げになる…といった問題が起きることも、少なくありません。 『隠れアンパンマン』の点字ブロックがある施設は、宮城県仙台市にある『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』と兵庫県神戸市にある『神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール』。 仙台市にある施設の場合、階段や入り口付近などに数十個あるそうです。 SNSでは視覚障がい者だけでなく、ほかの利用客からも「階段を降りた先の点字ブロック上にある『隠れアンパンマン』を探していた子供とぶつかりそうになって、ヒヤッとしたことがある」といった反応も上がっています。 今回の反応を受けて、『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』に、詳しく話を聞いてみました。 仙台市の施設では『隠れアンパンマン』撤去予定 仙台市にある同施設がオープンしたのは、2011年のこと。 開業当時から、『隠れアンパンマン』は施設内に施されていたといいます。 点字ブロックの上に『隠れアンパンマン』を入れた理由について、筆者が尋ねると、同施設の担当者はこのように説明しました。 お子様が探して楽しんでもらうだけでなく、点字ブロック本来の用途を、保護者の方々が説明してもらうことを想定し作られました。 同施設の場合、壁にも『隠れアンパンマン』があります。 点字ブロックの上で探す子供よりも、壁のほうを探す子供のほうが多いそうです。 また担当者は、「点字ブロック上でぶつかる問題が起きたことはなく、スタッフが安全面に配慮して注意している」とも話しました。 一方で、2023年2月には、同施設に視覚障がい者から「子供がいると歩行の妨げになる」という意見も、一部寄せられたとのこと。 担当者は、「対策を見直し、取り外すことを検討しているとお伝えしました」と答えています。 『隠れアンパンマン』を通じて、子供たちが点字ブロックの存在意義を知るのは、成長する上で大切な機会でしょう。 しかし探すことに夢中になるあまり、点字ブロックを使う必要がある人たちに迷惑をかけてしまうのは、本末転倒といえます。 『隠れアンパンマン』を探す子供が、視覚障がい者などの歩行の妨げになるという、今回の意見。 点字ブロックの意義や視覚障がい者などに配慮する大切さを、多くの人が考えるきっかけとなることを願うばかりです。 [文・構成/grape編集部] ダルビッシュ有が日本に帰国 向かった先は…?2024年11月12日、メジャーリーグの『サンディエゴ・パドレス』に所属するダルビッシュ有選手が、自身のブログを更新。日本に一時帰国していたことを明かしました。 俳優・火野正平さんが逝去 腰痛の治療に励むも腰部骨折に火野正平さんが亡くなったことが分かりました。ご冥福をお祈りいたします。 Share Post LINE はてな コメント
幼い子供たちから大人気のアニメ『アンパンマン』。
全国5か所に『アンパンマンこどもミュージアム』と呼ばれる施設もあり、さまざまな体験や食事などを楽しめます。
館内の点字ブロック上には、『隠れアンパンマン』という金属製のアンパンマンの顔がある施設も。
数十個の丸い点で構成されている点字ブロックの中に『隠れアンパンマン』があり、どんなものかが気になって探す子供が一定数いるのです。
2023年3月現在、『隠れアンパンマン』をめぐり、SNS上では視覚障がい者などから「点字ブロックの上に子供がいると、歩行時の妨げになる」と指摘が出ており、物議を醸しています。
『アンパンマンこどもミュージアム』内の点字ブロックが物議
点字ブロックは、視覚障がい者が足裏の触感覚で表面上の突起を認識し、安全に歩行できるようにするためのもの。
駅構内や街中などで、白杖を持ちながら、点字ブロックの上を歩く人を見たことがあるでしょう。
点字ブロックの上に自転車などが放置され、歩行の妨げになる…といった問題が起きることも、少なくありません。
『隠れアンパンマン』の点字ブロックがある施設は、宮城県仙台市にある『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』と兵庫県神戸市にある『神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール』。
仙台市にある施設の場合、階段や入り口付近などに数十個あるそうです。
SNSでは視覚障がい者だけでなく、ほかの利用客からも「階段を降りた先の点字ブロック上にある『隠れアンパンマン』を探していた子供とぶつかりそうになって、ヒヤッとしたことがある」といった反応も上がっています。
今回の反応を受けて、『仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール』に、詳しく話を聞いてみました。
仙台市の施設では『隠れアンパンマン』撤去予定
仙台市にある同施設がオープンしたのは、2011年のこと。
開業当時から、『隠れアンパンマン』は施設内に施されていたといいます。
点字ブロックの上に『隠れアンパンマン』を入れた理由について、筆者が尋ねると、同施設の担当者はこのように説明しました。
お子様が探して楽しんでもらうだけでなく、点字ブロック本来の用途を、保護者の方々が説明してもらうことを想定し作られました。
同施設の場合、壁にも『隠れアンパンマン』があります。
点字ブロックの上で探す子供よりも、壁のほうを探す子供のほうが多いそうです。
また担当者は、「点字ブロック上でぶつかる問題が起きたことはなく、スタッフが安全面に配慮して注意している」とも話しました。
一方で、2023年2月には、同施設に視覚障がい者から「子供がいると歩行の妨げになる」という意見も、一部寄せられたとのこと。
担当者は、「対策を見直し、取り外すことを検討しているとお伝えしました」と答えています。
『隠れアンパンマン』を通じて、子供たちが点字ブロックの存在意義を知るのは、成長する上で大切な機会でしょう。
しかし探すことに夢中になるあまり、点字ブロックを使う必要がある人たちに迷惑をかけてしまうのは、本末転倒といえます。
『隠れアンパンマン』を探す子供が、視覚障がい者などの歩行の妨げになるという、今回の意見。
点字ブロックの意義や視覚障がい者などに配慮する大切さを、多くの人が考えるきっかけとなることを願うばかりです。
[文・構成/grape編集部]