「頑張れない時は、どうしたらいい?」頑張れない自分を責めることも、嘆くこともない
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
頑張れない日の、頑張りかた
頑張っている人に「頑張れ」と鼓舞する。病気で臥せっている人に「頑張って」と励ます。発する人は「頑張れ」という言葉にエールをこめている。
でも時に、それが空回りする空虚な言葉に感じることもあるのです。頑張れと言われても、自分の気持ちが上がらないことには頑張れない。
頑張っているのに、頑張っているように見えないのか。それともさらに力を出して、と言われているのか。
「もう頑張れません」と、そう簡単には言えないのです。言えたらどんなに楽になることか!と思います。
頑張っても、頑張っても、なかなかゴールに辿りつかないプロジェクトがありました。AさんはOKを出す。Bさんは「ここがちょっと」と言う。Cさんは、「これもいいし、あれもいい。でもあっちがいいかも」と。
そして次の会議では、Aさんが「やっぱりこうした方が……」と言い出し、Bさんが「こういうのもありです」とまったく違う方向性を示してくる。
頭が混乱します。精神的にも張り詰めた状態が続き、これ以上頑張れない、もう頑張りたくない。指摘された一部は、なるほど、と思う。
でもその一方で、言われた通りに仕上げるとクオリティが落ちる感がある。しかし、クライアントの希望は受け入れるしかない。
あ、そうか。私の世界観は求められていない、必要とされていないんだ。そう気づいた瞬間、なぜか俄然やる気が出て、三日くらい悩みそうな歌詞を数時間で仕上げてしまいました。
必要とされていないことに気づくと、ギアがトップに入る。求められているから頑張れる、と普通は思うものです。
しかし、「必要とされたい」「自分の世界を書きたい」というのは、私の『我』『エゴ』でしかない。『我』『エゴ』は自分を苦しめます。執着していると、気持ちの切り替えができなくなる。
(必要とされてないんだ)という落胆にも近い気づきはむしろ清々しく、頑張れない自分や不甲斐ない自分を祓ってくれたのでした。
頑張れない自分を責めることも、嘆くこともない。必要とされているかどうか、どうでもいい。もやもやは手放す。割りきる。いい感じで開き直る。
頑張れないとき、頑張れないことを認め、立ち止まる。そして、頑張れなくてもいい!と決めてしまう。スパッと決められなければ、『我』『エゴ』チェックをする。そして、祓う。
すると、手放した空間にポジティブなエネルギーが流れ込んでくる。頑張れない日にこそ、頑張れるスイッチが現れたのでした。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」