祖母「こんなしわくちゃな手にもったいないよ」 孫が贈ったプレゼントに『13万人』が感動
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- 出典
- @FluoriteCa
手足の爪をおしゃれに装飾したり化粧したりする、ネイル。
身だしなみを整えるほか、自分の気分を上げるためなど、さまざまな理由で施されます。
そんなネイルを、誕生日プレゼントとして、祖母に贈ったのは、フジタ(@FluoriteCa)さんです。
認知症のため、介護施設で暮らしている、フジタさんの祖母。90歳の誕生日プレゼントとして、祖母の爪にネイルを施しました。
写真とともに、ネイルを施した理由をXでつづると、13万件以上の『いいね』が集まるほどの反響が上がっています。
フジタさんがネイルに込めた思いがこちらです。
私のことを忘れても、自分にこうしてくれた誰かがいることを、爪先を見るたびに思い出せますように。
少しでも心が華やぎますように。
おばあちゃん、90歳の誕生日おめでとう。
祖母の爪が、きれいなピンク色で彩られています。
祖母は手を見るたび、ネイルの美しさに感動するとともに、フジタさんのことを思い出しているかもしれません。
介護施設で暮らす祖母にネイルをプレゼントとして贈る発想と理由に、胸を打たれますね。
ネット上でも、エピソードに感動した多くの人から声が上がっています。
・とてもお似合いです!指先から喜びが伝わってきます。
・素敵なアイディアですね。自分の母親にもしてあげたいです。
・涙があふれて止まりません。お誕生日おめでとうございます。
なお、介護施設や病院では、健康状態の観察のために爪先を使用することがあります。
そのため、すぐに取り除ける状態にしておくことや、ネイルを施していない爪を残すなどの配慮が必要とのこと。
フジタさんは、これらに注意したうえで、介護施設のスタッフに了承を得てから、シールのように剥がせるタイプのネイルを祖母に施したそうです。
祖母との素敵なエピソードに興味を持ったgrapeでは、フジタさんにお話をうかがいました。
認知症の祖母、ネイルを施している時には…
――祖母の爪にネイルを施そうと思ったきっかけは?
認知症の祖母だからこそ、「心から喜んでもらえる贈り物をしたい」と考えたのがきっかけです。
祖母は、誰かに会ったり、物をもらったりしても、すぐに忘れてしまいます。
私が会いに行くと、毎回涙を浮かべて「こんなところまで来てくれてありがとう」と大げさなほど喜んでくれるのです。
そして、必ずといっていいほど「お小遣いをあげたいけど、自由なお金がないからごめんね」と申し訳なさそうにいいます。
短い面会時間の中で、同じ質問を何度もされたり、「そうだったね」と少し恥ずかしそうにしたりする祖母の姿を見ると、頭では「仕方ない」と分かっていても、胸が締め付けられるような悲しさが込み上げます。
そんな中、特別なプレゼントを贈りたいと考えていた時、ふと「ネイルはどうだろう」と思いつきました。
ネイルなら、毎日目に入るし、昔からおしゃれが大好きだった祖母にきっと喜んでもらえるはずだと。
すぐに忘れてしまう祖母だからこそ、何度も新鮮な喜びを味わってもらえるかもしれない、と思ったのです。
――ネイルを施している時の、祖母の反応は?
「こんなしわくちゃな手にもったいないよ」といいながらも、本当に嬉しそうな笑顔を見せてくれました。
普段はネガティブな言葉が多い祖母ですが、ネイルを施している時にはそんな発言も少なく、幸せそうな様子が印象的でした。
また、フジタさんは、今回のXでの反響を受け「たくさんの人から祖母への温かいメッセージをいただき、心から感謝しています。次、会いに行く時に『みんながおばあちゃんのこと、こんなに褒めてくれているよ!』と伝えるのが今から楽しみです」とコメントしていました。
愛情の伝え方には、さまざまな方法があります。
金額や労力だけではなく、相手のことを考えて選んだ贈り物がきっと、一番思いが伝わるはずです。
フジタさんのことを忘れても、贈られた愛情は、祖母の心の中でいつまでも残り続けることでしょう。
[文・構成/grape編集部]