つい見入ってしまうフェイク動画、心に残るのはリアルかフェイクか
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
フェイクはリアルを超えられるか?
最近、クジラやウミガメに付着したフジツボを除去するリール動画が流れてきます。
大きな体にびっしりと寄生しているフジツボを高圧洗浄機で吹き飛ばしていたり、コテでこすり取っていたり。
また、海中で除去作業を行っている動画もあります。
イルカに付着したフジツボを除去する動画もあり、最後には解放されたイルカがジャンプしてバイバイしているようなのも。
フジツボがザザーっと取り除かれていくのは気持ちよく、ある種のカタルシスを感じたりもしたのですが、次から次に同じような動画が流れてくるのに、ん?これはフェイク動画か?と。
調べてみると、AIを使ってこのような動画は簡単に作れるという説明がありました。
クジラやウミガメのような国際的に保護の対象となっている野生動物を、一時捕獲して除去作業をするというのは可能なことなのか。
いくらクジラが高い知性を持っているからといって、野生動物です。双方にとって危険はないのか。
また、もしもこれらがAIによって制作されたものだとしたら、ごく自然の中での動物と人間の距離感というものが誤解されるのではないか、という懸念も出てきます。
ここ数日に流れてきたショッキングな動画もありました。
海外のシーワールドでのシャチのショーの途中で、トレーナーがシャチに襲われるというものです。
トレーナーの顔も名前も明記されていて、さまざまな角度から撮られたグロテスクな映像です。
果たしてこれはリアルなのかフェイクなのか。
実際、過去にトレーナーがシャチに襲われて怪我をする事故は何度も起こっているそうなので、このような事故が起こる可能性があるとはいえ…フェイクであることを願います。
視覚によるインパクトはとても強烈です。『脳裏に焼きつける』という言葉の通り、一度衝撃を受けた光景を簡単に拭い去ることはできません。
それでも人はより刺激的なものを見たがります。
それは、ある意味『見たことのないリアル』なのです。
ホラー映画が作り物であることは百の承知なのだけれど、恐怖などの感情を動かされるリアリティを求めるのかもしれません。
怖いもの見たさ、ですね。
フェイクはフェイクとして、リアルはリアルとして受け止める。楽しいフェイク映像は楽しむ。
ますます見極めが難しい時代になってきましたが、疑問に思ったら、調べて確かめる。このスタンスが大事です。
陰謀論と呼ばれている情報の中にも、リアル情報があるかもしれない。
何が本当で、何が本当でないかがわからなくなる時代、ニュートラルなところに軸足を置くことが、衝撃映像に無駄に惑わされないポイントなのでしょう。
そして何より、事実は小説より奇なり。
フェイク動画のUFOよりも、1996年4月27日にハワイで目撃したUFOの巨大な母船の方が、衝撃ですから!
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」