「牛が道路に脱走してる!?」 思わず錯覚する車のビジュアルに「笑った」
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提供:成田ゆめ牧場

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「え、巨大な牛が道路を走っている!?」
2025年10月現在、SNS上で、そんなコメントとともに拡散された1枚の写真に注目が集まっています。
牧場で飼育している牛が脱走してしまったのでしょうか…。本当であれば一大事ですが、よく見ると、本物の牛ではありません。
多くの人にインパクトを与えた、巨大な『牛』の正体がというと…。
提供:成田ゆめ牧場
形がユニークすぎるキッチンカーだったのです!
牛型のキッチンカーは、千葉県成田市にある観光牧場『成田ゆめ牧場』が運行するもの。
白い体に黒い斑点、丸みを帯びたフォルムが特徴的で、迫力がありますよね。満面の笑みを浮かべる表情には愛らしさが感じられるでしょう。
SNSでは「笑った。本物かと思ったわ」「ゲームの『マリオカート』に出てきそう。見られたら幸せになれそうだな」といった声が上がりました。
実は、ユニークな牛型キッチンカーには、酪農にかける同牧場の熱い思いと、遊び心が込められていたのです。
筆者は同牧場を取材。牛型キッチンカーが誕生した裏側について、担当者に話を聞きました!
『成田ゆめ牧場』を取材! ユニークな牛型キッチンカーの誕生秘話が…
同牧場は1887年に創業。約9万坪という広大な敷地で牛を飼育し、牛乳を中心とする乳製品の加工販売に励んでいます。
提供:成田ゆめ牧場
観光牧場としても人気。子牛やヤギ、モルモットといった、かわいらしい動物と触れ合うことが可能です。
レストランでは、新鮮な牛乳を生かしたメニューを味わうこともできますよ。
提供:成田ゆめ牧場
提供:成田ゆめ牧場
提供:成田ゆめ牧場
これまで、多くの人に牛乳のおいしさを知ってもらい、酪農を後世につなげようと、従来の発想にとらわれない取り組みを続けてきた同牧場。
奇抜なキッチンカーを発案した背景にも、柔軟なアイディアがあったのです。担当者は、誕生秘話を明かしてくれました。
キッチンカーを導入する前は、イベント出店時にテントブースを設営していたんです。
各地で徐々にキッチンカー限定のイベントが多くなってきたため、社内で「キッチンカーを作ろう!」という話が持ち上がりました。
ですが、普通のキッチンカーを作っても面白くありません。
「何かいいアイディアはないものか…」と考えていたところ、たまたま目の前に牧場のマスコットキャラクター『ゆめこちゃん』のぬいぐるみがあったんです。
「マスコットキャラクターがそのままキッチンカーになったら面白い!」と、アイディアを社長に提案したところ、見事に採用されました。
業者と試行錯誤を重ねながら、およそ2年の歳月をかけて作り上げ、2018年に完成しましたよ。
キッチンカーが社会に定着する中、他との差別化を図ろうと、社員の大胆なアイディアを採用する決断力に驚かされますね…。
出店状況について話を聞くと、次のような回答がありました。
出店するのは、関東地方のイベントがメインです。
『横浜F・マリノス』や『鹿島アントラーズ』、『東京ヴェルディ』といったプロサッカーチームの主催試合や、動物イベントなどの会場に出向いています。
牧場自慢の牛乳やジェラートをはじめ、『肉巻きおにぎり』や『リブフランク』などのフードも提供していますね。
各地で出店を続ける中で、ユニークな外観のキッチンカーは一躍有名になりました。
提供:成田ゆめ牧場
自社製造の牛乳や牛肉を生かしたメニューは絶品で、イベント出店やメディア取材の依頼も増えているといいます。
提供:成田ゆめ牧場
提供:成田ゆめ牧場
また、担当者は、牛型キッチンカーの移動中にまつわる裏話も教えてくれました。
高速道路を利用して移動することが多いのですが、パーキングエリアに停車していると、車を見た人から「写真を撮ってもいいでしょうか?」と声をかけてもらうことがあります。
運転手がトイレに行っている間に、人だかりができていることもありますね。
移動中に窓から手を振ってくださる方もいて、大変嬉しいです。
インパクトのある見た目のキッチンカーが、牧場のPRに絶大な役割を果たしながら、多くの人を和ませていることがうかがえますよね。
提供:成田ゆめ牧場
SNS上での反響を受けて、担当者は「関東だけでなく、全国から出店依頼が殺到することを期待しています!」と話します。
どこを走っても注目の的となっている牛型キッチンカー。
今日も、牧場の魅力と遊び心を乗せて、どこかで笑顔を届けているはずです!
[文・構成・取材/grape編集部]