「3日もいる必要ある!?」 夫婦で起こりがちな『帰省』のトラブル、専門家に聞いた解決法は…
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年末年始やお盆が近づくと、夫婦の間で「今年は、何日くらい帰省する?」といった話題があがる場合もあるでしょう。
なかには、義実家への帰省の考え方を巡って、夫婦の意見がすれ違ってしまう経験がある人もいるようです。
SNSでも、「パートナーから滞在期間を伸ばすように言われてモヤモヤ」「義実家は心が休まらない」などの声もみられ、たびたび話題となっています。
誰も悪気はないとはいえ、このようなすれ違いは生じがちです。このちょっぴり切ない問題と、私たちはどう向き合えばいいのでしょうか。
大切なのは新しいチームの視点
なぜ、義実家のことを話すと、夫婦の意見は食い違いやすいのでしょうか。
大阪府高槻市で、夫婦関係修復カウンセリング専門の行政書士事務所を運営する木下雅子さんに、話を聞いてみました。
――なぜ、夫婦の意見はすれ違ってしまうのでしょうか。
まず、大前提として、パートナーはあなたを困らせようとしているわけではありません。ただ、長年慣れ親しんだ『自分の実家の常識』を基準に話しているだけなのです。
そして、あなたと同じように、パートナーにも自分の親を大切に思う気持ちがあります。
その親を喜ばせたいという『孝行心』と、パートナーであるあなたを大切にしたいという『愛情』との間で、板挟みになり、どうすればいいか分からなくなっているのかもしれません。
――どうすれば、お互いに傷つかずに話し合えるのでしょうか。
一番大切なのは、『私の実家 vs あなたの実家』という対立構造から抜け出すことです。そして、私たち『夫婦』という、新しい家族のチームとして、どうするのがベストかという視点を持つことです。
まずは、「あなたの親御さんを大切に思う気持ちは、すごく分かるよ」と相手の気持ちを受け止めます。
少し心がほぐれた相手に対して、「私は『3日も帰省しないとダメなのかな』って、少しプレッシャーを感じちゃうんだ」というように、自分を主語にして気持ちを伝えます。
そのうえで、『親の希望』と『私たちの希望』の両方を尊重したうえで、具体的な折衷案を話し合うといいでしょう。
何よりも、誰かを悪者にせず、目線を同じ方向にすることが大切です。
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この世で一番の味方は、誰?
義実家とのつき合い方は、多くの夫婦が悩み、そして乗り越えていく共通の課題です。生まれ育った環境が違うのですから、価値観がズレてしまう瞬間があって当然ともいえます。
そんな時、ふと立ち止まって、自分に問いかけてみてほしいのです。「この世で、私の人生の一番の味方は、誰だろう?」「私が一番大切にしたい人は、誰だろう?」と。
親や兄弟も、もちろんかけがえのない大切な家族であることに間違いはありません。しかし、これから先の長い人生を、ともに笑い、ともに泣き、手を取り合って歩んでいくと誓った相手は、目の前にいるパートナーのはずです。
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親の意見を尊重しつつも、最終的な決定権は、あくまで『私たち夫婦』。その意識を2人でしっかりと共有し、手を取り合うことができれば、どんな難しい問題も、きっと乗り越えられるでしょう。
面倒で時には少し心が痛むこの話し合いも、夫婦の絆をより一層、強くするための、大切な共同作業なのかもしれませんね。
[文・取材/ことのは 構成/grape編集部]
監修・取材協力 木下雅子
行政書士、心理カウンセラー。
大阪府高槻市を拠点に「夫婦関係修復カウンセリング」を主業務として活動。「法」と「心」の両面から、顧客を支えている。
HP⇒木下雅子行政書士事務所