視力を失っていく娘に、素敵な景色を…母は、娘と『やりたいことリスト』を作った
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アメリカのアリゾナ州に住むカトリーナ・フロストさんには、キャリーちゃんという6歳の愛娘がいます。
2歳の頃、家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)と診断されたキャリーちゃん。網膜を栄養する血管の発達異常によっておこるこの病気の影響で、キャリーちゃんはどんどん視力が落ちていました。
5回のレーザー手術を受けても、キャリーちゃんの視力は悪化する一方…。そんなある日、医者からこんな言葉を告げられました。
「このままだと、網膜剥離を起こし失明する可能性も十分にあり得ます」
愛しい娘が、いつかなにも見えなくなってしまうかもしれない…。突き付けられた現実に、カトリーナさんは大きなショックを受けます。
8年前に視力を失った友人に、このことを相談することにしたカトリーナさん。返ってきた言葉に、彼女はハッとさせられました。
「つらいとは思うけど、前向きになろうよ!
例えば、バケット・リストを作ってみたらどうかな?」
『バケット・リスト』とは、2007年に公開された映画『最高の人生の見つけ方(The Bucket List)』によって、アメリカで流行り始めた言葉。
そして、言葉の意味は『死ぬまでにやっておきたいリスト』…。限られた人生を楽しいものにするため、自分の好きなことを書き記すのです。
「今のうちに素敵な光景を目に焼き付ければ、目が見えなくなっても思い出すことができる…!」
友人のアドバイスを聞いたカトリーナさんは、決意しました。娘が見たい景色や、やりたいことをたくさん叶えてあげよう、と…。
母親が娘と作った『バケット・リスト』
早速、キャリーちゃんに行きたい場所や、やりたいことを聞いたカトリーナさん。そして、キャリーちゃんの言った言葉をリストにしました。
『海に行きたい!』
カルフォルニア州のサンディエゴにいる眼の専門医を訪れる際、一家は海に向かいました。
大好きなお父さんやお母さん、兄弟と一緒に海に来ることができ、キャリーちゃんは大喜び!
『ディズニーランドに行きたい!』
次の夢は、女の子が大好きなディズニーランド!
おばあちゃんが作ってくれたドレスを着て、とても嬉しそうな表情のキャリーちゃん。気分は、大好きなディズニープリンセスである『美女と野獣』のベルです。
園内で大好きなベルに会ったキャリーちゃんは大興奮!抱きついて、一緒に写真を撮ってもらいました。
キャリーちゃんのバケット・リストには、まだまだたくさんの項目が記されています。
釣りやキャンプ、お料理教室、絵画教室…。カトリーナさんは近いうちに、セコイア国立公園に行く計画をしているそうです。
『バケット・リスト』は、達成したら線を引いていくもの。これからも、キャリーちゃんのバケット・リストにはどんどん線が引かれていくことでしょう。
大好きなお母さんと見た景色は、彼女の心の中で永遠に残り続けます。ただ、願わくばキャリーちゃんの目が光を失わずに済みますように…。