理解することの難しさ 大炎上した歌詞を書いた、絵本作家が謝罪 By - grape編集部 公開:2018-02-09 更新:2018-05-20 お母さん Share Post LINE はてな コメント 『ママがおばけになっちゃった!』(講談社)や『このママにきーめた!』(サンマーク出版)などの作品を手がけた、絵本作家ののぶみさん。 親子のための作品を作り続けてきたのぶみさんは、育児をしている母親の声を集めて、ある曲の作詞を手がけました。しかし、歌詞の問題点を指摘する声が続出しています。 ついには、2018年2月8日、批判が殺到した歌詞について、のぶみさんがTwitterで謝罪する事態に…。 『呪いの歌』とまでいわれた曲 2月2日に、のぶみさんが作詞した曲『あたしおかあさんだから』が、動画サイト『Hulu』で配信されました。 歌うのは、教育エンターテインメント番組『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)で『うたのおにいさん』を務めた横山大輔さん。絵本作家と子ども番組の人気者の最強タッグに、多くの人が「母親の心に響く曲」を期待しました。 しかし、公開からすぐに批判が押し寄せ、炎上する騒ぎとなりました。 母親の犠牲を美化している? 『あたしおかあさんだから』の歌詞には、「好きなもの全部と引き換えにできるほど、子どもが愛しい」ということが書かれています。 一見すると普通の愛の歌…ですが、歌詞に登場する「おかあさん」は、子どもに尽くすためにオシャレやライブなどの、自分の楽しみを捨てていました。 ※写真はイメージ この点に違和感を感じる人が多く、『あたしおかあさんだから』は「母親を追い詰める歌詞だ」と批判を受けたのです。 ネットは、次のような声であふれています。 【歌詞に違和感を感じた人の声】 ・子どものために我慢は当たり前、自己犠牲こそいい母親論…いい加減やめましょうよ。価値観が古すぎる。 ・母親も血の通った、1人の人間。「おかあさん」っていう聖人を求めないで。 ・実際に「あなたのためにみんな我慢した」って誇らしげに母親にいわれて、「好きなことしてほしかった」と泣いた私がいますよ。 ・母親の感動や自己陶酔と引き換えに、子どもが傷付くような作品にはNOを突き付けます。 のぶみさんの歌詞を「子どものために頑張る母親を、応援している歌だ」と好意的に受け止める人もいました。 しかし、「価値観の押し付けだ」と感じた人がたくさんいたのです。 のぶみさんからの謝罪 今回の騒動を受け、2月8日、のぶみさんはTwitter上でこのように謝罪しました。 関係者の方や イヤな気持ちにさせた方 本当に深くお詫び申し上げます 申し訳ありませんでした @nobumi2010 ーより引用 そして、「自分の意図と違う受け取りかたをした人たちに、寄り添うことが足りなかった」として、次のようにもコメントしています。 きっとここで何度 説明しても いろんな場所で 怒ってる人には、会うと思う その時は出来るだけ その人の気持ちに寄り添って ごめんなさいしよう @nobumi2010 ーより引用 この謝罪にも、「謝罪するなんて、偉い!」や「やっぱり理解できてない」という賛否両論の声が寄せられています。 自分と異なる考えかたを理解するのは、難しいもの。のぶみさんが、本当の意味で「歌詞に違和感を感じた人」の想いを理解することは困難かもしれません。 家庭ごとに価値観があり、育つ環境もさまざまです。 けれど、私たちは相手を理解しようと歩み寄ることができます。 のぶみさんは、その1歩を踏み出しました。 今回、のぶみさんが歌詞を書いたのも、それに多くの人たちが批判の声を上げたのも、子育てに頑張る母親たちのため…よりよい未来を望む心は、同じなのではないでしょうか。 のぶみさんのツイート 次に進まないと大阪の講演で新作見せれないや次に行かなきゃと何回も思ってなかなか難しいね頭では変わりたいと思っても人は、心があるから変われない次に進むのがんばろう関係者の方やイヤな気持ちにさせた方本当に深くお詫び申し上げます申し訳ありませんでした— 絵本作家のぶみ Eテレアニメ放送中 (@nobumi2010) 2018年2月7日 永遠に批判されると批判したくなることを初体験した優しくいられなくなるし気持ちをわかってもらいたいから投稿して自分の気持ちを整理していた気がする説明してもまた説明してくれときて呪いだと言われ謝っても許さないと言われる心を平常に保つのは、本当に難しい— 絵本作家のぶみ Eテレアニメ放送中 (@nobumi2010) 2018年2月7日 僕が足りなかったのは僕は、違った意図で書いてるけど違う受け取り方をした人に寄り添うことだったんだ僕とあまりに違うからなかなかそれができなかった理解してないと謝り方は変わるもんねいろいろ難しかったや本当に僕がバカだったと思う— 絵本作家のぶみ Eテレアニメ放送中 (@nobumi2010) 2018年2月7日 きっとここで何度説明してもいろんな場所で怒ってる人には、会うと思うその時は出来るだけその人の気持ちに寄り添ってごめんなさいしようこんなにごめんなさい言った作品は、初めてだったでも僕は、やはり僕の作品は、大好きだよ間違えててもそれが自分だから— 絵本作家のぶみ Eテレアニメ放送中 (@nobumi2010) 2018年2月7日 [文・構成/grape編集部] 出典 @nobumi2010 Share Post LINE はてな コメント
『ママがおばけになっちゃった!』(講談社)や『このママにきーめた!』(サンマーク出版)などの作品を手がけた、絵本作家ののぶみさん。
親子のための作品を作り続けてきたのぶみさんは、育児をしている母親の声を集めて、ある曲の作詞を手がけました。しかし、歌詞の問題点を指摘する声が続出しています。
ついには、2018年2月8日、批判が殺到した歌詞について、のぶみさんがTwitterで謝罪する事態に…。
『呪いの歌』とまでいわれた曲
2月2日に、のぶみさんが作詞した曲『あたしおかあさんだから』が、動画サイト『Hulu』で配信されました。
歌うのは、教育エンターテインメント番組『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)で『うたのおにいさん』を務めた横山大輔さん。絵本作家と子ども番組の人気者の最強タッグに、多くの人が「母親の心に響く曲」を期待しました。
しかし、公開からすぐに批判が押し寄せ、炎上する騒ぎとなりました。
母親の犠牲を美化している?
『あたしおかあさんだから』の歌詞には、「好きなもの全部と引き換えにできるほど、子どもが愛しい」ということが書かれています。
一見すると普通の愛の歌…ですが、歌詞に登場する「おかあさん」は、子どもに尽くすためにオシャレやライブなどの、自分の楽しみを捨てていました。
※写真はイメージ
この点に違和感を感じる人が多く、『あたしおかあさんだから』は「母親を追い詰める歌詞だ」と批判を受けたのです。
ネットは、次のような声であふれています。
【歌詞に違和感を感じた人の声】
・子どものために我慢は当たり前、自己犠牲こそいい母親論…いい加減やめましょうよ。価値観が古すぎる。
・母親も血の通った、1人の人間。「おかあさん」っていう聖人を求めないで。
・実際に「あなたのためにみんな我慢した」って誇らしげに母親にいわれて、「好きなことしてほしかった」と泣いた私がいますよ。
・母親の感動や自己陶酔と引き換えに、子どもが傷付くような作品にはNOを突き付けます。
のぶみさんの歌詞を「子どものために頑張る母親を、応援している歌だ」と好意的に受け止める人もいました。
しかし、「価値観の押し付けだ」と感じた人がたくさんいたのです。
のぶみさんからの謝罪
今回の騒動を受け、2月8日、のぶみさんはTwitter上でこのように謝罪しました。
そして、「自分の意図と違う受け取りかたをした人たちに、寄り添うことが足りなかった」として、次のようにもコメントしています。
この謝罪にも、「謝罪するなんて、偉い!」や「やっぱり理解できてない」という賛否両論の声が寄せられています。
自分と異なる考えかたを理解するのは、難しいもの。のぶみさんが、本当の意味で「歌詞に違和感を感じた人」の想いを理解することは困難かもしれません。
家庭ごとに価値観があり、育つ環境もさまざまです。
けれど、私たちは相手を理解しようと歩み寄ることができます。
のぶみさんは、その1歩を踏み出しました。
今回、のぶみさんが歌詞を書いたのも、それに多くの人たちが批判の声を上げたのも、子育てに頑張る母親たちのため…よりよい未来を望む心は、同じなのではないでしょうか。
のぶみさんのツイート
[文・構成/grape編集部]