高速道路上空に現れた4つの光 世界は不思議にあふれてる
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
世界は不思議にあふれてる
東関東自動車道を東京に向かっている時のことです。夜10時近かったか、成田空港を出て、真ん中の走行車線を走っていました。前には同じような速度で走る白い乗用車。そのまましばらく走っていると…左右の方向から二つずつ、光がその白い車の上に(距離感はわかりませんが、そのように見えたのです)すーっと寄ってきました。つまり前を行く白い車の上に四つの光が横に並んだのです。それも小さな光ではありません。
※ 写真はイメージ
その周辺は、成田空港と羽田空港を離着陸する飛行機が遠くに見える地域です。飛行機は点滅しながら飛ぶので判別できますが、四つの光は点滅することなく、しばらく前の車の上にあり、一瞬にして左右に二つずつ分かれて消えました。
運転していたので写真など撮れず。目の錯覚か、何なのか。狐につままれたような気分です。まさに未確認飛行物体。その正体も目的も謎のまま。それがどこから飛来したかわからないので、宇宙から飛んできたなどと軽々しく言えません。
いわゆるUFOを見た、などと言うと、一部の人たちからは頭がおかしいのではないかと思われます。「そんなのあるわけない」と否定派の人たちに一蹴されてしまうでしょう。でも、正体不明のものを見てしまった事実。正体を解き明かしたいと思うのは人情です。
未確認飛行物体の謎。古代遺跡の謎。ピラミッドがどうして作られたか。とても奴隷たちが石を積み上げたとは思えない。マチュピチュの石組み。カミソリ一枚の隙間もなく石を切断し、積み上げる技術がその時代にあったのでしょうか。世界は不思議なもの、不思議なことにあふれています。
そして多くの不思議は美しい。科学で解明されているとは言え、例えばオーロラは美しく神秘的です。虹も美しい。なぜ多種多様の花や植物が存在するのか。シマウマはなぜ縞模様で、なぜフラミンゴはピンクなのか。そこに「なぜ?」という疑問は必要ないかもしれませんが、多様な命あるものが存在していること自体に、大きな学びがあるのではないかと思うのです。
環境学者のレイチェル・カーソンは、センス・オブ・ワンダー、神秘的なもの、不思議なものに目を見張る感性を持ち続けることの大切さを説いています。神秘さや不思議さを味わうことは感性の豊かさを育みます。そして、大人たちにこそ、そのような感性が必要ではないかと。心を柔らかく、しなやかに。いつまでも、空の蒼さに、美しい花々に感動する自分でありたいのです。
さて、東関東自動車道に現れた四つの光、どこから来て、どこへ行ったのでしょうか。20年前のハワイで見た大きな母船…音もなく、ワイキキの海の上をダイヤモンドヘッドの方向へゆったりと飛んで行きました。未確認のまま。20数年前、スコットランドの森の中で「声」に追いかけられた、あの声の主は誰だったのでしょうか。多様性とは人間だけのことではないですね。この世界の不思議な多様性を楽しみ、受け入れていく。自分も不思議な存在のひとつであることも楽しんでいきたいものです。
それにしてもあの四つの光は…何だったのだろう…。
※ 写真はイメージ
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」