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北野武の『天皇陛下への祝辞』が前代未聞!? 「さすがすぎ」「この人しかできない」

By - grape編集部  公開:  更新:

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2019年4月10日、東京都千代田区にある国立劇場大ホールで、天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集いが行われました。

今上天皇の在位30年のご事績を奉祝したこの祭典には、安倍晋三首相をはじめとする政治家や著名人が1800人あまり出席しました。

この日、壇上で祝辞を述べたのは、タレントとしてだけでなく映画監督としても活躍する『ビートたけし』こと北野武さん。

北野さんの個性あふれるスピーチに、ネット上から反響が上がっています。

北野武による『両陛下への祝辞』が話題に

紋付き袴姿で登壇した北野さんは、お辞儀をしてマイクを頭にぶつけてしまいます。

会場からどっと笑い声が上がると、北野さんは上包みを読み上げ「祝辞!…あっ、こっちじゃない」と、またもや『ボケ』を披露。

連続で『ボケ』を披露した北野さんは、真剣な表情で祝辞を読み始めました。

私はちょうど60年前の今日、当時12歳だったその日に母に連れられて、日の丸の旗を持ち大勢の群衆の中にいました。

波立つように遠くのほうから歓声が聞こえ、旗が振られ、おふたりが乗った馬車が近付いてくるのが分かりました。

母は私の頭を押さえ「頭を下げろ!決して上げるんじゃない!」と、ボコボコ殴りながら「バチが当たるぞ!」といいました。

私は母のいうとおりに見たい気持ちを抑え、頭を下げていました。そうしないとバチが当たって、急におじいさんになっていたり、石になってしまうのではないかと思ったからです。

そういうわけで、お姿を拝見することはかないませんでしたが、おふたりが目の前を通り過ぎていくのははっきりと感じることができました。

また、北野さんは2016年に行われたお茶会で、天皇陛下から「あなたの映画を見ていますよ」と声をかけていただいたといいます。

しかし、天皇陛下のお言葉を聞き、北野さんには『ある不安』がよぎったのだとか。

ただ、いま考えてみれば、天皇陛下がご覧になった映画が不届き者を2人も出した『アウトレイジ3』ではないということを祈るばかりです。

また、おみやげでいただいた銀のケースに入っているコンペイトウはわが家の家宝になっており、訪ねてきた友人に1粒800円で売っております。

北野さんが監督兼主演を務めた、人気作品『アウトレイジ』。

「不届き者」というのは、きっと事件を起こして逮捕されてしまった出演者たちを指しているのでしょう。

そして、北野さんは祝辞の終盤になると『ボケ』を封印し、両陛下に感謝の気持ちを伝えました。

私は自分が司会を務めた番組で、私たちがニュースなどで目にする公務以外にも、陛下が1月1日の四方拝をはじめ、毎日のように国民のために儀式で祈りを捧げ、多忙な毎日を過ごされていることを知ってました。

皇后陛下におかれましては「皇室は祈りでありたい」とおっしゃいました。お言葉の通り、両陛下は私たちのために日々祈り、寄り添ってくださっていました。私は、感激するとともに、感謝の気持ちでいっぱいです。

平成は平和の時代であった一方、災害が次々と日本を襲った時代でもあります。そのたびにニュースでは、天皇、皇后の両陛下が被災地を訪問され、被災者に寄り添う姿が映し出されました。

平成28年8月、陛下は次のように述べておられます。「私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えてきましたが、同時にことにあたっては時として人々のかたわらに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました」。

国民の近くにいらっしゃり、祈る存在であること、そのお姿に私たちはひかれ、勇気と感動をいただきました。あらためて、平成という時代に感謝いたします。

また、ずっと国民に寄りそっていただける天皇、皇后両陛下のいらっしゃる日本という国に生を受けたことを、幸せに思います。ありがとうございました。

北野さんが祝辞を読み終えて頭を下げると、会場からは大きな拍手が上がりました。

両陛下の御前という、かしこまった場所であるにも関わらず、持ち前のユーモアセンス抜群の祝辞を行った北野さん。

最後は両陛下のお身体をいたわり、感謝の気持ちを述べました。

ネット上には、「北野さんらしさ」が感じられる祝辞を称賛する声が相次いでいます。

・この場でボケて笑いをとろうとする人はそうそういない!両陛下も喜ばれたのではないかと思います。

・芸風を貫きつつも、ちゃんと両陛下への敬意を感じる。さすがです。

・さすがは『世界のキタノ』!ここでも笑いの信念を曲げず。

・耐えてたのに『アウトレイジ』の部分で笑っちゃったよ…。

きっと、北野さんによる渾身の『ボケ』は、両陛下のお心に癒しを与えたことでしょう。


[文・構成/grape編集部]

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