授業中に帽子を脱がない生徒 すると校長先生がバリカンを持ってきて…?
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アメリカ・インディアナ州の学校で起きた出来事が反響を呼んでいます。
インディナポリスにある『ストーニーブルック・インターミディエート・アンド・ミドルスクール』に通うアンソニー・ムーアくんは、授業中に帽子を脱ぐようにと、先生に注意されました。
しかし、彼はなぜか頑なに帽子を脱ぐことを拒否したのです。
アメリカの学校では生徒が問題行動を起こした場合、校長先生が直接指導をすることがあります。
困った先生はアンソニーくんを校長室に送ることにしました。
校長が帽子を脱ぎたくない生徒の髪を?
校長室にやってきたアンソニーくん。ジェイソン・スミス校長は、校則に従わない彼に罰を与えることができます。
ところがスミス校長はアンソニーくんの親に連絡をする前に、彼になぜ帽子を脱ぎたくないのかを尋ねたのです。
海外メディア『CNN』によると、アンソニーくんは最近、散髪をしてもらったのですが、新しい髪型が気に入らなかったのだそう。
彼はクラスメートに自分の髪型を笑われるのではないかと心配していたのです。
それを知ったスミス校長は、アンソニーくんにこういいました。
スミス校長が自分が散髪をした息子の写真などを見せると、アンソニーくんはためらいながらも「分かりました」と答えたのだそう。
校長は早速、車を飛ばして自宅にバリカンを取りに行きました。
そしてアンソニーくんの両親に電話で了承を得た上で、彼の髪を整えてあげたのです。
気に入ったヘアスタイルにしてもらったアンソニーくんはスミス校長にお礼をいって、自分がとった態度について謝りました。それから教室に戻っていったといいます。
その様子を見ていた、この学校に駐在する警察官のルイス・スピークスさんが写真をFacebookに投稿。
すると5万4千件を超える『いいね』が集まり、スミス校長の対応に称賛の声が上がったのです。
・あなたは素晴らしい指導者だ。この子の話を聞いてくれてありがとう。
・リーダーシップと思いやりのお手本だね。
・この少年はあなたのことを決して忘れないだろう。
校長先生にとってはアンソニーくんの保護者を呼び出して、彼を家に帰らせるほうがよほど簡単だったはず。
しかし、スミス校長は時間をかけてアンソニーくんの話をじっくりと聞き、彼が授業に戻れるように最善を尽くしました。
アンソニーくんのことが気になったスミス校長はその日1日、彼の様子を見ていたのだとか。すると彼はもう帽子をかぶっていなかったそうです。
反抗的な態度をとった生徒を頭ごなしに叱るのではなく、なぜそうしたのかを理解しようとしたスミス校長。
きっとこの出来事は、アンソニーくんの心にずっと残ることでしょう。
[文・構成/grape編集部]