スーツに付いてくる『小さな布』って何に使うの? 使い道に「知らなかった」「絶対捨てない」
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画像提供:西村奈緒
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新しいスーツを購入した際、ポケットの中やタグに『余り布』や『予備のボタン』がついているのを見たことはありませんか。
「使い道が分からないし、邪魔だから」と、そのまま捨ててしまっている人も多いかもしれません。
しかし、プロの視点から見ると、それはスーツの寿命を左右する大切な『命綱』なのだといいます。
余り布を捨ててはいけない理由といざという時の活用術について、オーダースーツ業を営む西村奈緒さんにお話をうかがいました。
捨てる前に知っておきたい!スーツに付属する『小さな布』の役割
――ポケットに入っている『余り布』には、正式な名前や役割があるのですか。
私たちは『残布(ざんぷ)』と呼んでいます。
一番の役割は、スーツに穴が開いたり傷がついたりした際に、元通りに直すための『かけつぎ』に使用することです。
画像提供:西村奈緒
――『かけつぎ』とは、どのような修理方法なのでしょうか。
虫食いやタバコの火で穴が開いてしまった箇所や、ズボンのポケット周りが擦り切れてしまった際などに、この残布から1本ずつ糸を抜き取り、穴を埋めるように織り込んでいく特殊な技術です。
残布があれば、驚くほどきれいに修復することができますよ。
もし捨ててしまっていたら、どうなる?
特に思い入れのあるオーダースーツを大切に着続ける人にとっては、この残布があるかどうかが決定的な差になるのだそうです。
――もし残布を捨ててしまった場合、後から同じ布を取り寄せることはできますか。
基本的には不可能です。スーツの生地は1着ぶんずつカットされて販売されることが多く、同じ色や柄に見えても、生産時期が異なれば微妙に風合いが変わってしまいます。
お店に相談しても、数cmだけを別途取り寄せるという対応はまず受けてもらえないでしょう。
※写真はイメージ
――残布がない場合の修理はどうなるのでしょうか。
残布がない場合は、似た色の別の布を裏から当ててミシンで叩くといった修理方法になります。
費用は安く済みますが、どうしても表面に修理の跡が目立ってしまい、生地も硬くなってしまいます。
だからこそ、購入時の残布は絶対に捨てずに保管しておいていただきたいのです。
――予備ボタンも捨てずに保管しておいたほうがいいのでしょうか。
予備ボタンについては、紛失した際の補充として欠かせません。大小1つずつ入っていることが多いですが、同じボタンを後から探すのは意外と大変なものです。
修理以外の意外な使い道
――修理以外に、残布が役に立つ場面はありますか。
残布はネクタイや靴を新調する際の『色合わせ』にも活用できます。
スーツを着て買い物に行くのは大変ですが、小さな残布を財布に入れておけば、外出先でいつでも生地にぴったりの小物を選ぶことができますよ。
画像提供:西村奈緒
ちなみに残布は、アイロンをかける際の『当て布』としても使えるとのこと。自分のスーツと同じ素材なので、テカリを防ぎながら安全に手入れができるというメリットもあるそうです。
さらに西村さんによると、残布はスーツに汚れがついた際のお手入れにも役立つのだとか。詳しい方法は、こちらの記事で紹介していますよ。
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※写真はイメージ
スーツの余り布の使い道を初めて知ったという人もいるでしょう。
これは、決して『ゴミ』ではなく、未来の自分へのプレゼントのようなもの。大切に着ている人ほど、こうした付属品をきれいに保管しているそうです。
『いつか必要になるかもしれない万が一の備え』として、クローゼットの隅や引き出しの中に大切に保管しておくのがいいかもしれません。
もし次にスーツを買った際は、付属する余り布やボタンを『宝物』だと思って、捨てずに取っておいてみてはいかがでしょうか。
取材協力 西村奈緒
Tailor Verno(テイラー ヴェルノ)。
「似合う」を仕立てるオーダースーツをモットーに、体型・雰囲気・職業に合わせた提案が可能。完全予約制で、多くの経営者・営業職の方に利用いただいています。
出張採寸やトータルコーディネートにも対応しており、コーディネートにお悩みの方の声に応えている。
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[文・取材/LUIS FIELD 構成/grapeライフハック編集部]