忘年会シーズンは事故も多い! 飲酒後、勘違いされがちなのは…?
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年末年始となると、忘年会や新年会など、お酒を楽しむ機会が増えがちです。
一方で、楽しい宴の翌朝に「昨日は結構飲んだけど、一晩寝たし、もう大丈夫だろう」と、ハンドルを握ってしまってはいませんか。
その油断が、取り返しのつかない悲劇を招くかもしれません。
「寝ればお酒は抜ける」
「少し仮眠したからスッキリした」
そんなドライバーの言い訳は、警察の検問や事故現場で後を絶ちません。
果たして、飲酒後、どれくらいの時間が経てば運転してもよいのでしょうか。
弁護士「寝てもリセットされません」
お酒と運転に関する『OK』と『NG』の境界線はどこにあるのでしょうか。
大阪府大阪市で、まこと法律事務所を運営する北村真一弁護士にうかがいました。
――そもそも、どのくらいの量で『飲酒運転』になるのでしょうか。
飲酒運転には、大きく分けて2種類あります。
1つは『酒気帯び運転』です。
これは、呼気1ℓ中に0.15mg以上のアルコールが検知された状態で運転することです。
ビール中瓶1本や日本酒1合程度でも、この基準を超えてしまう人が多いため、「これくらいなら…」は通用しません。
もう1つは『酒酔い運転』です。
これはアルコールの数値にかかわらず、『真っ直ぐ歩けない』『ろれつが回らない』など、正常な運転ができない恐れがある状態を指します。
たとえ少量でも、お酒に弱い人がこの状態になれば処罰の対象です。
――「6時間寝たから大丈夫」と考える人は多いですが、実際はどうですか。
それは、非常に危険な誤解です。
一般的に、体重60kgの人がビール中瓶1本(500㎖)のアルコールを分解するのに、約4時間かかると言われています。
もし、ビールを2〜3本飲んでいたとしたら、分解には8時間〜12時間近くかかる計算になります。『6時間』では、体内にアルコールが残っている可能性が極めて高いのです。
さらに怖いのは、『睡眠中はアルコールの分解速度が遅くなる』という点です。
内臓も休息状態に入るため、起きている時よりも分解に時間がかかります。『寝てスッキリした』というのは単なる感覚にすぎず、体内にはまだアルコールが残っているケースが多いのです。
――もし捕まった場合、どのような罰則がありますか。
非常に重い罰則が待っています。
【酒気帯び運転の場合】
・3年以下の懲役 または 50万円以下の罰金
・違反点数:13点(90日の免許停止)〜25点(免許取り消し)
【酒酔い運転の場合】
・5年以下の懲役 または 100万円以下の罰金
・違反点数:35点(免許取り消し・欠格期間3年)
一度の過ちで、免許だけでなく、仕事や社会的信用、そして家族の生活まで失うことになりかねません。
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『計算』ではなく『決断』を
「〇時間経ったから大丈夫」という計算は、あくまで目安にすぎません。その日の体調や体質によって、分解速度は大きく変わります。
自分の感覚を過信するのは禁物です。もし、どうしても運転の必要がある場合や、少しでも不安が残る場合は、市販の『アルコールチェッカー』を活用し、数値で客観的に確認することをおすすめします。
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そして何より、『翌朝に運転する予定があるなら、お酒を控える』『深酒をしてしまった翌日は、迷わず公共交通機関を使う』という潔い決断が、あなたと、あなたの大切な人の未来を守ります。
年末年始の楽しい思い出を、悲しい事故の記憶に変えないために、『飲んだら乗るな』だけでなく、『残っていたら乗るな』を、新しい合言葉にしたいですね。
[文・取材/ことのは 構成/grape編集部]