片道3分間の船に、17時間乗り続けると… その様子に「猛者だ」
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」
福岡県北九州市に、『若戸渡船(わかととせん)』という航路があります。
同市内にある、『若松渡場』と『戸畑渡場』をつなぎ、乗車時間は3分と短めです。
1962年、同航路の上にかかる若戸大橋が開通するまで、市民の重要な足として使われていました。
2021年12月現在も、同市若松区と戸畑区を行き来する市民や、自転車を船に乗せるサイクリストからの需要があり、運航を続けています。
同月5日、■ぶらくら■(@blackcrag1117)さんは、この片道3分の船に、最初の便から最終便まで、実に17時間ほど乗り続けました。
片道3分間の便に、17時間ほど乗り続ける!
朝5時から22時まで、およそ15分間隔で運航されている同航路。
最初の便は夜明け前
ぶらくらさんは、最初の便から最終便まで、実に64往復して乗ったといいます!
17時間ほど乗り続けたぶらくらさんに、話を聞きました。ぶらくらさんは、同市に住んでおり、同航路の乗車時間は知っていたとのこと。
今回、挑戦するにいたったきっかけは、さまざまあるようです。
乗船時間3分の中で、朝から晩まで乗り続けていたら、どんな発見があるのか。
また、「30代後半だし体力が必要なことはあるうちに早めにやってみたい」といった気持ちなどいろんなきっかけが、今回の挑戦につながりました。
17時間ずっと同じ航路ですが、乗船中にぶらくらさんは多くの発見をしたといいます。
一隻も交換せず同じ船で運航していたり、船長や両渡し場にいた係員さんが、15分から20分程度おきに9時間ずっと仕事をし続けていたり…。
挑戦するまで、「たった3分間、たまに乗船する便」という印象でしたが、乗り続けてると変わりゆく景色なども目にして、驚くほど疲れも感じずに乗ることができました。
朝焼けや夕焼けがあっという間に沈んでいる光景を見ると、短時間で明るさがこんなにも変わるのかと驚きました。
乗船中にはきれいな夕焼けも
15分ごとに券を渡された係員の反応は…
今回、ぶらくらさんは、1000回分の回数券を購入して乗船していたとのこと。
1000回分の回数券
通勤定期券だと1か月で3600円ですが、1000回の回数券だと6万5000円に!なぜ、これほどの大金を払ってまで回数券にしたのかというと…。
係員さんの立場で考えた時、定期券1枚を、15分ごとに延々と見せ続けられたら…なんだか申し訳ない気持ちになるでしょう。
一方、乗車ごとに回数券を係員さんに渡せば、「これから乗る」という気持ちを表明できます。
また、『1000枚』というインパクトから、SNSで注目を集めることができると思いました。
「厚みが減った」と実感を抱いたり、私の投稿を見て応援に来た人に回数券を渡して、一緒に船に乗ったりもできます。
ぶらくらさんから、15分ごとに回数券を渡された係員さんの反応は意外なものだったといいます。
意外ですが、変化がなかったんですよ…!
逆に、何回目の回数券を渡しても、係員さんから同じトーンで「ありがとうございます!」と元気よく返ってきたので、「1回1回をちゃんと『お客様』として見てくれている」と実感し、嬉しくなりました。
ただ、出航時刻が近付いているのに私がまだ桟橋にいると、「乗らないの?」といった目線をかけてくることがありましたね。
今回の挑戦に対し、「猛者だ」「すごいことを思いつくな…」といった反応が上がりました。
ぶらくらさんは、自身のYouTubeチャンネル『-ぶらくら-すくらんぶる』で、公共交通機関に乗る様子などを投稿しています。
興味のある人は、ぜひ見てください!
※画像は■ぶらくら■さんの投稿より
[文・構成/grape編集部]