15歳の誕生日を迎えた『90歳』の女の子…早老症の少女はその日、愛に包まれた

2016年1月16日、コロンビアのエル・カプヤルでは、ひとりの少女が15歳の誕生日を迎えました。

その少女の名前は、マガリ・ゴンザレス・シエラちゃん。彼女は15歳であり、90歳でした。

『奇跡の誕生日』を迎えた15歳の女の子

マガリちゃんは、『ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群』という難病を抱えています。この病気は『早老症』と呼ばれるもので、体の老化が異常に進行するというものです。

この病気の平均寿命は13歳と言われており、最高齢ですら17歳…。

一年前には心臓発作にも見舞われ、体がどんどん衰えているマガリちゃん。彼女にとって、この15歳の誕生日は『奇跡』だったのです。

15歳になった女の子を祝う習慣『Quinceañera』

マガリちゃんの住む地域では、15歳になった女の子が『大人の女性になる儀式』を行います。

お母さんであるソフィアさんは、マガリちゃんのこの言葉を思い出しました。そして、愛する娘のために盛大なパーティーを開くことにしたのです。

パーティーに向けて、おめかしタイム

肌に傷がつかないよう、細心の注意を払い何日もかけてメイクをします。

おとぎ話のような薄紫色のドレスを着て、おめかしするマガリちゃん。

最後はウィッグを被り、ティアラを着けて…ついに完成です。お姫様に変身したマガリちゃんは、夢にまで見た素敵なドレスに笑顔！

そして迎えた、パーティー当日

会場へ向かう道には、たくさんの人が！

町中の人たちが、マガリちゃんの名前をコールしています。こんなに大勢の人に祝ってもらえるだなんて、マガリちゃんはみんなに愛されているんですね。

パーティーが始まると、マガリちゃんはステージでみんなに投げキッス！

参加している人たちはダンスを披露して、マガリちゃんの願いを叶えてくれました。そして、マガリちゃんもお父さんと一緒にダンスを楽しむことができたのです。

治療法の見つかっていない難病を抱えていても、頑張って生きているマガリちゃん。この日は病気のことを忘れて、心から楽しむことができたそうです。

マガリちゃんは、きれいなドレスやダンスを見るのが好きな普通の女の子。一刻も早く治療法が見つかり、マガリちゃんが15歳の女の子らしい生活が送れる日が来ることを願うばかりです。