そこに愛があること、『御大切』にできる自分であることが、幸せであるための一つの原点
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
そこに愛がある……ことが大事
愛とはなんぞや……などと大袈裟なことを考えず、大好きな人に、大切な人に心をこめて接すること。それで自分も、自分の周りもhappyになるのではないかと、最近改めて思います。
たとえば他人にも、街ですれ違う人にも、その人を愛する家族がいて、家族を愛するその人がいる。時を遡れば、幼くあどけないその人がいる。そう思うだけで、他人であっても小さなシンパシーが生まれる。
それがきっと、世界平和の始まり。水面に落ちるひと雫になり、共鳴の波紋を広げていく。それはやがて国を超え、世界を覆い尽くすのではないか。そんな妄想のような理想の姿を想像します。
先日、お世話になった先輩のお祝いのトークショーで司会進行役を仰せつかりました。大学の授業で学生たちに教えているので人前で話すことには少しは慣れていますが、司会進行となると話は別です。
トークショー本番、それほど緊張することもなく、つつがなく終えることができ、ほっとしました。なんといってもお祝いの席なので、あたふたして場を台無しにしてはなりません。
ありがたいことに何人かの方からお褒めの言葉をいただき、恐縮しました。進行役ですからまずは時間の配分をきっちりと行うこと。
柔らかく、緩やかに進め、先輩には気持ちよく話をしてもらいたい。私もお祝いできることがうれしくてたまらない。
先輩に対する敬愛の気持ちでいっぱいだったことが、もしかしたらお客様に伝わったのかもしれません。
日本にキリスト教が伝来したとき、聖書に書かれている『愛』を日本語に翻訳するのに難儀したそうです。キリスト教で説いている愛の概念が、日本になかったのでしょう。
そこで考えられたのが、『御大切』という言葉だったそうです。大切の上に『御』がつく。ここに日本人、日本語の精神が表れているように思います。
『御』とは、敬意、尊敬を表す言葉です。
『神の愛』というと、とても手の届かないことのように感じるかもしれません。でも『御大切』というと、その境地を生きられるのではないかと思えます。
日常のどんな場面においてもそこに愛があること、『御大切』にできる自分であること。そこに幸せであるための一つの原点があるのです。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」