外出中のエアコンつけっぱなし、何分までなら大丈夫? ダイキンの回答に「勘違いしてた」
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「ボタンひとつで快適になった」 エアコンの機能に「本当にラク」「便利すぎる」「エアコンはなるべく使いたくない」と感じている高齢者もいるのではないでしょうか。そのような時は、エアコンの便利な機能を活用するのがおすすめです。熱中症対策をして、厳しい夏を乗り切りましょう。

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あらゆるモノの値段が上がっている、2025年7月現在。こうした物価上昇に対して、多くの人は、節約という『防衛策』を取るようになるでしょう。
中でも、家計の負担増加を実感しやすいのが、電力消費量の多いエアコン。「なんとか節約できないか」と考える人も少なくありません。
しかし、夏場にエアコンの使用を控えて過ごすことは熱中症のリスクを高める上、節約のつもりで行った行動がかえって逆効果になることもあるのです。
それ実は逆効果かも…エアコンの『上手な節電方法』を解説!
平年を上回る暑さが続いている、同月下旬現在。この時期、筆者も毎日エアコンを使うので、無理せずに節約できないかをよく考えます。
極論、エアコンを使用しないのが一番の節約になるでしょうが、そういうわけにもいきませんよね。
そこで筆者は、空調メーカーであるダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)が運営する体験型ショールーム『フーハ東京』にお邪魔し、無理なく実践できるエアコンの節電方法を聞きました!
話をうかがったのは、ダイキンのコーポレートコミュニケーション室広報グループの、重政周之さんです。
私は普段節電のつもりで、買い物に行く際などはエアコンを切るようにしています。
節電のことを考えた時、短時間の外出の場合はエアコンを消したほうがいいでしょうか。それともつけっぱなしにしておくほうがいいのでしょうか。
夏の日中の場合だと30分程度の外出なら、エアコンはつけっぱなしがおすすめです。
エアコンは、スイッチを入れて室内を涼しくする時に、多くの電力を使います。その一方で、涼しくなった室温を保つための消費電力量はそれほど大きくありません。
そのため、エアコンは頻繁に入り切りしないことをおすすめします。
ただし、1時間や2時間など長く家を空ける時は、多くの場合、エアコンを切ったほうが節電につながります。
外出時間の長さによっては、エアコンをつけっぱなしにしたほうが節電になるといいます。その理由を知るには、まずエアコンの仕組みを理解しておく必要があるでしょう。
エアコンは、室内機で集めた熱を冷媒というガスで運んで、室外機から外に逃がすことで部屋を涼しくしています。
この冷媒を循環させているのが、室外機の中にある圧縮機という部品。エアコンを動かす電気の約80%は、圧縮機が使っているとか。
エアコンはスイッチを入れた直後、圧縮機が運転を強めて、より多くの熱を運び、部屋を素早く冷やそうとします。
画像提供:ダイキン工業株式会社
部屋が適温になれば、圧縮機は力を落として安定運転を続けるのですが、スイッチのオン・オフを繰り返してしまうと、圧縮機への負荷が高まり、消費電力量(=電気代)が増えてしまうのです。
エアコンは、運転開始直後に部屋を冷やすため一気に力を使いますが、設定温度に達すれば、少ないエネルギーでその状態を保てるようになります。
重政さんによると、この仕組みは自転車の漕ぎ始めに似ているのだとか。
自転車も漕ぎ始めはかなり力がいりますが、一度スピードに乗ってしまえば楽になりますよね。エアコンの動きもこれに似ています。
なるほど…。その例え、とても分かりやすいですね!
ちなみに、エアコンの風量を『弱』にすると節電になるイメージがありますが、先ほどの話でいうと、設定温度に達するまでに時間がかかってしまい、逆に電気代が高くなってしまうようにも思えます。
無理なくできる節電という観点で、どんな風量設定がおすすめでしょうか。
おっしゃる通りで、風量『弱』だと部屋が涼しくなるまで時間がかかるので、そのぶん、圧縮機に余計な負荷がかかってしまい、かえって消費電力量が増えてしまう傾向があります。
そうした理由からも、風量は『自動』にしておくのがおすすめです。
風量『自動』は、エアコンが部屋の温度に応じて、風量を調整してくれるため、快適かつ消費電力量も抑えられます。
エアコンは部屋の中の空気を室内機が吸い込み、室内機の中で冷やしてから吹き出しています。
風量を『弱』にすると、室内機の中を通過する空気の量が減ってしまい、快適な室温になるまでに時間がかかるのです。
その間も、圧縮機に負荷がかかり続け、結果的に電気代も高くなってしまうとか。
一方で風量『自動』では、部屋の温度に応じて最適な風量を自動で判断してくれるため、無駄な電力消費を抑えつつ、快適な室内環境を維持できるといいます。
節電と聞くと、「エアコンの使用を控えなければならないのでは?」と思いがちです。しかし、エアコンの仕組みを理解すれば、無理をせずに電気代を抑えられることが分かるでしょう。