カニの寿命はどのくらい?寿命を左右する要因や飼育方法までご紹介
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「カニの寿命はどのくらいなのか」
「飼っているカニを長生きさせるにはどうしたらよいか」
このような疑問を持ったことはありませんか。
食べるとおいしいイメージの強いカニですが、ペットとして飼育する人もいます。
カニの寿命は種類によっても異なり、中には100年以上も生きるカニがいると言われているようです。さらに、脱皮という独特な成長過程が寿命に深く関わっているのだとか。
本記事では、カニの種類別寿命から飼育方法まで詳しく解説します。謎に包まれた生態を知ることで、カニへの理解が深まるでしょう。
カニの種類による寿命の違いとは?
カニの寿命は種類によって大きく異なりますが、一般的には5年~数十年と幅広いようです。
ここでは、代表的な3種類のカニの寿命について詳しく見ていきましょう。
ズワイガニ
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ズワイガニの寿命は、約15~20年のようです。雄と雌で寿命に大きな差はありませんが、2倍ほど大きさが異なる個体もあるとされています。
雌は10回の脱皮をした後に成体となり、甲幅6~7程度cmまで成長するようです。
一方、雄は平均甲幅10〜11cm程度まで成長することが多く、最終的に12cm以上の大きさになる個体もあると言われています。
年齢に関しては不明な点も多く、親になるのはもっと早いのではないかとの声もあるようです。
サワガニ
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サワガニの寿命は約5~10年と言われていますが、自然界では天敵が多いためそこまで長生きできない個体も珍しくないかもしれません。
サワガニは淡水に生息する小型のカニで、甲幅2~3cm程度まで成長すると言われています。春から夏にかけて産卵し、数十個の卵を産むようです。
冬季は、石の下や土中で冬眠します。
雄と雌は、ハサミの大きさに注目することで見分けられるようです。雄のほうがハサミは大きく、左右で大きさが異なると言われています。
反対に雌のハサミには、左右差があまりないのが特徴なのだとか。
また、水質の変化に敏感で、特に水温上昇や汚染物質の流入はサワガニにとって大きなストレスとなるようです。
ペットとして飼育する人も多く、飼育下では適切な環境を整えることで、野生個体より長生きする場合もあるでしょう。
タカアシガニ
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タカアシガニは世界最大級のカニで、寿命は最長で100年以上と長寿です。
最大体長4.2m、体重約20㎏の記録があるそうで、世界一大きいカニとされています。
一説によると、深海200~500mの冷たい環境で生活しているため、代謝が遅いことが長寿の理由だと考えられているのだとか。
また、タカアシガニは動きが遅く、脱皮に6時間かかるという観測結果もあります。そのため、脱皮中に外敵に襲われることも多く、命がけで脱皮を行うそうです。
タカアシガニの場合は、雄のほうが雌よりも大きく、甲に対して脚も長くなると言われています。
カニの寿命は脱皮に関係する?
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カニの寿命と脱皮には、密接な関係があるようです。
脱皮は、カニにとって成長に欠かせない重要な現象の1つ。しかし同時に、天敵に狙われることもある命がけの行為でもあります。脱皮の頻度は、成長過程により異なるようです。
例えばズワイガニの場合、小さい頃は年に数回、成体では年に1回のペースになると言います。合計で14回前後の脱皮を繰り返し、『最終脱皮』と言われる最後の脱皮を経た後は、それ以上成長しないようです。
ちなみに脱皮直後は成熟しきっていないため、食用のカニの場合は身があまり詰まっておらず、味が淡白に感じられることがあると言われています。
なかには、身が水っぽくなっているカニもいるかもしれません。
カニの寿命を左右する要因
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カニの寿命を左右する主な要因としては、種類や生息環境が挙げられるようです。
野生のカニは、寿命を迎える前に外敵に襲われて命を落とすことが多いのだとか。また、安定した食料を確保できるとは限りません。
一方で、飼育下のほうが定期的にエサを与えられたり、飼育環境でストレスを減らせたりすることから、長生きしやすいとも言われています。
ただし、飼育下でも水質や水温といった変化によって、寿命に影響が出る場合もあるため、どちらが長生きしやすいとは言い切れないでしょう。
カニの寿命を長くさせる飼育のコツ
カニは、適切な環境を整えて飼育すれば、長生きさせることも可能かもしれません。
飼育に適したカニとしては、入手や飼育が比較的容易なサワガニ、アカテガニ、ドワーフクラブなどが挙げられます。
飼育を始める前に、まずはカニの生態と必要な設備について理解することが重要です。適切な環境に整えることで、野生の個体以上の寿命が期待できるでしょう。
ここでは、カニを長生きさせるための飼育のコツをまとめました。
ストレスを減らすことが重要
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カニの寿命はストレスに左右されると言われているため、飼育環境を整えることが欠かせません。
特に、以下の3点に注意が必要だとされています。
まず、カニは縄張り意識が強いため、基本的には単独で飼育することが推奨されているようです。ただし、60cm以上の横長水槽があれば、2~3匹の飼育は可能と言われています。
狭すぎる水槽の場合は脱皮の妨げになってしまう場合もあるため、適切な大きさの水槽を準備しましょう。
また、カニは臆病な生き物であることから、レイアウトには流木や石、土管などの隠れ家を複数設置し、隠れる場所を作る必要があります。
特に複数飼育の場合は、カニの数よりも多くの隠れ家を用意してあげるとよいでしょう。
水中と陸上両方で生活する種類の場合は、レイアウトにより水辺と陸地を用意するのが基本です。この時にレイアウトを高くしすぎると、カニが水槽から脱走するリスクも高まるため注意しましょう。
水温はカニの種類にもよりますが、15~25℃で保つことが必要です。観賞用に照明を使用している場合は、水温が上がりやすくなる傾向にあるため、気をつけなければなりません。
適切な水温を保つためには、水温計を使用してこまめにチェックしましょう。水質については、淡水種なら真水でよいですが、海水種や汽水種なら海水を用意する必要があります。
『汽水種(きすいしゅ)』とは淡水と海水が混ざり合う『汽水域』に生息する生物のことです。
また、きれいな水を維持することも、メンテナンスするうえで重要なポイントです。
フィルターを使用していても少しずつ汚れてくるため、週に1回の目安で水の交換をしましょう。この時、カニが驚かないよう、水槽の3分の1程度を交換するのがポイントです。
脱皮が長寿の鍵
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カニの寿命を長くするには、脱皮を無事に成功させることが極めて重要です。
脱皮はカニの成長に欠かせない行為ですが、同時に脱皮中はもっとも危険な時期にもなります。
脱皮中や脱皮直後のカニは非常に無防備で、脱皮に失敗すると命を落とす可能性もあるのだとか。そこで、脱皮を安全かつ円滑に行える環境を整えることが、カニを長生きさせるために重要と言えるでしょう。
具体的には以下の3点が挙げられます。
脱皮中のカニは殻がやわらかく、外敵から身を守ることができないと言われています。この無防備な状態を安全に過ごすための、適切な隠れ家を用意することが不可欠です。
水槽内には土管や流木、石などを配置し、カニが落ち着いて脱皮できる暗くて狭い空間を作りましょう。隠れ家があることで、カニはストレスを感じることなく脱皮に集中できます。
また、複数のカニを飼育する場合には、脱皮後に傷つけられないようにすることが大切です。十分な広さの水槽を用意したり、パーテーションで隔離したりしましょう。
隠れ家を複数設置することでも、弱い個体が身を隠せる場所を確保できます。エサを十分に与えることも共食い防止に効果的で、空腹によるストレスを減らせるでしょう。
ほかにも、脱皮を成功させるためには、ヨウ素が重要な役割を果たすようです。
ヨウ素はカニの甲殻を形成するために必要な栄養素であり、不足すると脱皮不全を引き起こす原因となります。
ヨウ素は海水の中にもごく微量にしか含まれていませんが、カニが脱皮をする上では必要不可欠です。しかし、水槽の中では約1週間程度でなくなってしまうと言われています。
これを防ぐには、定期的な水換えがもっとも重要だと言えるでしょう。
カニの寿命を長くするためのエサは?
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カニは雑食性のため、さまざまなエサを与えることが可能です。
ただし、同じものを与え続けると食欲がなくなる可能性があるため、動物性と植物性のものをバランスよく与えましょう。
特にカルシウムが不足していると弱るケースもあることから、エサやサプリメントで補うと長生きしやすいそうです。
なお、1回の給餌量は食べきれる程度にしてください。食べ残しは水質悪化の原因となるため、必ず取り除きましょう。
カニの寿命は意外と長い
カニの寿命は平均10年前後とされており、「意外と長い」と感じた人も多いのではないでしょうか。
寿命が長いタカアシガニは、100年以上生きる個体もいるなど、人間と同じくらい生きることも珍しくないそうです。
カニを自宅で飼育する際には、水温や水質に注意してあげることで長生きしやすくなります。
興味がある人は、本記事でご紹介した注意点をもとに、カニの飼育を始めてみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]