「クーデターを一喝!」 一夜にして沈静化させた、プミポン国王の尊さが伝わるエピソード
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2016年10月13日、タイ王国のラーマ9世(プミポン・アドゥンラヤデート国王)が88歳で崩御されたと報じられました。
1946年に即位して以来、国家元首としてタイ国民から愛され、尊敬されて来たプミポン国王。
タイ王室と日本の皇室は歴史的にも縁が深く、1963年にはプミポン国王が初来日し、昭和天皇と会談を行っています。
また、タイを訪れることの多い秋篠宮文仁親王を「我が子と同様」であるとして、懇意にされていたとも言われています。
スゴさが一発で伝わるエピソード
タイ国民から敬愛され、尊敬されてきたプミポン国王。
農業を始めとする地方経済の活性化プログラムを自ら指導し、土地改革運動のために王室所有の土地を提供するなど、数多くのエピソードが残されていますが、中でも世界中を驚かせたエピソードがあります。
基本的に、プミポン国王は国内政治に関して、直接的には干渉せず、官僚や軍などの利害関係の調整役として振る舞ってきました。
その象徴とも言うべき事件が、1992年の暗黒の5月事件。
暗黒の5月事件
1992年に起こったタイの軍事クーデター。軍を背景に首相となったスチンダーと、それに反発し、民主化を望む人民の対立。バンコク市内で行われたデモを、軍が武力で鎮圧するなど300人以上の死者が出た事件
この国家の危機とも言うべき事態に、プミポン国王が動きます。
軍部のボスとも言うべきスチンダー首相と、民主化運動グループの指導者チャムロンを王座の前に等しく正座させると、次のように一喝します。
「そんな事で国民のためになると思うか、双方ともいい加減にせよ」
出典:YouTube
タイ国民が敬愛するプミポン国王にこう言われては、いくら強弁を振るっても民衆の心を掴むことはできません。双方、矛を収め、騒乱は一夜にして沈静化しました。
当時のニュース映像を見ても、その威厳と人徳の高さがよく分かります。
日本でも、プミポン国王の崩御が報じられると、Twitterなどでこの一件が大きな話題となりました。
約70年という在位期間は、歴史的に見ても非常に長いと言われます。
その間、タイ国民のみならず、世界中の人々から愛され、尊敬されてきたプミポン国王。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。