天皇陛下がタイの人々に愛される理由 タイの窮地を救った陛下の『魚』
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」
- 出典
- 外務省
天皇陛下がタイと日本を強く結び付けてくださった、素敵なエピソードをご紹介します。
天皇陛下の魚
東京オリンピックが行われた1964年、当時まだ皇太子であった天皇陛下は、美智子様と一緒にタイを訪問されました。
戦後の日本と同じく、食料難に悩まされていたタイ。特にタンパク質不足は深刻だったため、魚の養殖に着手していましたが、うまくいっていませんでした。
魚の研究者としても知られる天皇陛下は、タイの魚養殖場を訪問。タイの国王であるラーマ9世と会談をした際、今の養殖されている魚ではなく「ティラピア」という魚を養殖してみてはどうかとご提案されたそうです。
出典:Oreochromis niloticus
ティラピアとはアフリカ・中近東原産の淡水魚の一種で、臭みもなく美味であったことから世界の多くの国で食べられている魚です。
タイから戻られた天皇陛下は、翌年、赤坂御用地の池で育てられたティラピア50匹ほどをタイに寄贈しました。
ラーマ9世が宮殿の池でそれを育ててみると、ティラピアの特徴であるその繁殖力の高さであっという間に増え、一万匹ものティラピアを養殖場に送りました。
その後、養殖場で順調に増えた結果、多くのタイの食卓に並ぶこととなり国民の栄養環境が改善されました。
タイを救ったティラピアは、明仁天皇の「仁」の字からとって「仁魚(プラー・ニン)」と名付けられ、多くの人に親しまれています。
タイと日本
今でもタイ王室と日本皇室はしばしば往来を行っており、タイのほとんどの方が日本に対し好意的だそう。
天皇陛下とラーマ9世が握手を交わしているシーンから、両国の絆が見てとれます。
天皇陛下がかけてくださったタイと日本の架け橋。このエピソードを知ると、改めて頭が下がりますね。