イベント会場で準備中に鳥の巣を発見 それは『触ってはいけない』ものだった
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カナダの首都オタワでは、毎年7月にカナダ最大級の音楽フェスティバル『オタワ・ブルースフェスト』が開催されます。
2018年はショーン・メンデスやフー・ファイターズ、ベックなどそうそうたる顔ぶれのアーティストたちが出演する予定となっていました。
開催日が迫る6月某日、会場ではフェス当日に向けてステージ設営などの準備が進められていました。すると作業員がメインステージの近くであるものを発見します。
それが理由で、準備作業を中断せざる得ない状況になってしまいます。
『接触禁止』 野外音楽フェスの会場で発見されたものとは
ブルースフェストの会場で見つかったのは、巣の中で4個の卵を温めているフタオビチドリの母鳥でした。
フタオビチドリはカナダ政府により保護種に指定されていて、連邦政府の許可なく移動させることができないのです。
海外メディア『CNN』によると、卵がふ化するまでには24日から28日かかるとのこと。イベント開催日が迫る中、準備作業ができなくなった主催者は報道陣に対して「我々が最近直面した中で、もっとも困難な問題の1つといわざるを得ない」とコメントします。
この日以来、巣の周りにはテープで仕切りがされ立ち入り禁止となり、巣を守るために警備員が配備されました。
厳重警戒の中、巣ごと引っ越し
その数日後、ついに政府から許可が下り、ブルースフェスト初日を9日後に控えた6月26日にフタオビチドリの巣をステージのそばから動かす大作戦が実行されました。
巣は特製の移動用のトレイに乗せられて、20分おきに1mずつ移動。最終的には、元あった場所から約25m先の安全な場所に引っ越しすることができました。
そして巣を移動してから4日後、1羽のヒナが誕生!その翌日には残りの卵もふ化し、4羽のヒナが無事に誕生したことが分かりました。
心配されていた会場の設営準備も無事に完了し、オタワ・ブルースフェストは7月5日に予定どおり開幕することができました。
専門家によると、フタオビチドリの卵は数十cmでも動かされれば、親鳥に放棄されてしまう可能性があるということです。だから巣の引っ越しは慎重に慎重を重ねて行われたのですね。
フタオビチドリのヒナは無事にかえり、イベントも予定どおり開催。最終的にみんなが笑顔になれて、本当によかったですね。
[文・構成/grape編集部]