「未来永劫、来ないでください」 マナーの悪い客に対し、店側がバッサリ
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初対面の人間に対して敬語も使えないような人は未来永劫来ないでください。
これは、『大衆和牛酒場 コンロ家』代々木店の客に向けた『注意書き』に記されている一文。
「お客様に楽しんでいただけると思った」という理由からはじまったこの注意書きには、ほかにもこんな言葉が並んでいます。
・少人数で営業しています。
そのため、オーダーはできるだけまとめてお願いします。
呼んでおきながら何も決まっていない『せっかち系男子』や、呼んでから悩み始める『優柔不断系女子』はお断りしております。
メニューのご相談などはお気軽にどうぞ(^^)
・ドリンクが遅いとよくいわれます。
全力でお作りしておりますが、スタッフはよくテンパっておりますので時間を要してしまう場合があるのです…。
その際はどうか、いまこれをお読みになっているお客様の空のように広く海のように深い暖かな心に免じて、もう少しだけお待ちください。
その中でも、特に目を引くのがコチラ。
・『おい、生ビールひとつ』など、お酒を飲める年月の時間を歩んだにもかかわらず、初対面の人間に対して敬語も使えないような人は未来永劫を来ないでください。
さらに、こうも続きます。
・お客様は神様ではありません。スタッフはあなたの奴隷ではありません。当店の奴隷です。
ユーモアを交えつつ、客のマナー向上を訴える注意書きはネット上で話題を呼び「面白い」「その通り!」「この店の奴隷にならなりたい」と共感の声が寄せられました。
発案者に話を聞いた
『大衆和牛酒場 コンロ家』は代々木のほか、飯田橋・両国・神田・渋谷の、都内に5店舗を構えており、この注意書きは代々木店以外の店舗でも導入されています。
ネットで話題になっていることを受け、『注意書き』を導入するきっかけなどを発案者である副社長の蒲池章一郎(かまち・しょういちろう)さんに話を聞きました。
――いつから注意書きを導入したのか。
2016年6月ごろだったと思います。内容はマイナーチェンジを繰り返し、以前から話題となっておりました。
「初対面の人間に対して敬語も使えないような人は未来永劫来ないでください」という部分は、2018年2月ごろに加えたものだと記憶しております。
――始めたきっかけは。
「お客様に楽しんでいただけると思ったから」が主な理由となります。
2次的な理由としては、約17年間、飲食業に勤めた自身の個人的な見解を書いてみました。
――注意書きに対する客の反応は。
『売れることより面白いこと』をコンセプトに営業するコンロ家の店内には、多くの『面白い』掲示物、装飾品がございます。注意書きも、あくまでその1つとしてお客様は認識されているようです。
また、「敬語も使えないような人は〜」の部分に対するお客様の反応は聞いたことがありません。スタッフからの報告も特にありません。
――注意書きを導入して感じた利点。
ご来店いただいたお客様が『面白い』と感じてくれることが、もっとも大きな利点であると考えております。
面白さにこだわる蒲池さんは、最後にユーモアたっぷりにこうも答えてくれました。
「話題になる→認知度が上がる→来店客も増える→店が儲かる→奴隷であるスタッフの給料も上がる→奴隷たちも喜ぶ→まるで奴隷のようにより一層働くようになる」
…という利点も今回に限っては当てはまるかと思います。
「自分は客だから」という考えは、店員に横暴な態度をとってもいい理由にはなりません。
相手に敬意を持って接するのは当たり前のこと。日常で忘れられがちな『マナーの大切さ』を思い出させてくれる注意書きですね。
[文・構成/grape編集部]