『了解しました』は目上の人に使える?失礼ではない敬語や言い換えは?
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目上の人に『了解しました』を使うのは不適切だとする意見は少なくありませんが、上司や先輩相手に使っている人を見かける機会もあるのではないでしょうか。
本記事では、なぜ『了解しました』は目上の人に使うのが不適切だとされているのか疑問を持つ人に向けて、正しい使い方を解説していきます。
『了解しました』の意味
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『了解しました』は、『分かった』『理解した』気持ちを伝えるいい回しの1つ。『了解』の言葉を分解すると、『了』と『解』の文字に分けられますが、どちらにも『分かる』『悟る』の意味が含まれているのです。
そのため、『了解しました』は相手に『分かった』気持ちを伝える表現として、さまざまな場面で使用されています。
『了解しました』は『分かりました』の丁寧語
敬語にはいくつか種類があり、大きく分けると『丁寧語』『尊敬語』『謙譲語』の3種類がよく使われています。『了解しました』は丁寧語に当たる言葉で、聞き手に敬意を示すいい回しです。
『尊敬語』は自分より立場が上の人を敬う時に使い、『謙譲語』は謙遜したい場合や、へりくだる表現にしたい場合に使います。どれも相手に敬意を示す言葉ですが、相手や状況によって使い分ける必要があるので注意しましょう。
『了解しました』はバイトの面接や上司、先生に使えるのか
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『了解しました』は敬語表現ではありますが、バイトの面接や上司、先生など目上の人に本来使わない言葉です。『了解しました』は、『了解』に『した』の丁寧語『しました』を付け加えた言葉。
目上の人には尊敬語を使うのがマナーとされているため、目上の人である仕事先の相手や上司、先生に使うには不適切です。
職場次第では、目上の人にも『了解しました』を使うのが一般化している場合もありますが、第三者が見た時に「マナーがなっていない会社だ」と信用を落としてしまう可能性があるかもしれません。
『分かりました』を伝える別のいい回しを覚え、いざという時に使えるようにするとよいでしょう。
『了解いたしました』なら失礼ではないのか
『了解しました』は丁寧語であるため、一般的には目上の人には使いません。では謙譲語を使い、自分を相手より下の立場として表現する『了解いたしました』であれば、目上の人に使えるのでしょうか。
正しい日本語表現の視点で考えた場合、謙譲語へのいい換えは目上の人に使ってよい表現です。しかし近年の風潮では『了解』の言葉自体が、目上の人には使わないほうがよい言葉として広まっています。
誤解を生まないよう『了解いたしました』のいい回しは、目上の人には使わないほうがよいかもしれません。
『承知しました』なら使ってもいいのか
『承知しました』も、『了解しました』と同じように丁寧語の表現なので、目上の人に使うのに相応しい言葉ではありません。
もし『承知』を用いて『分かりました』と表現したい場合には、『承知いたしました』と表現するのがよいでしょう。
『いたしました』は謙譲語の表現であるため、目上の人にも使用できます。
『了解しました』を使ったビジネスメールの例文
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『了解しました』は目上の人には使わないほうがよいいい回しですが、同僚や後輩、自分と同等の仕事相手であれば使っても問題ありません。
下記の2つの例は、ビジネスメールでもよく使われる『了解しました』の使い方です。『了解しました』を使ってメールを送りたい時に参考にしてみてください。
『了解しました』の英語表現
『了解しました』をそのままの意味で英語にした熟語はないようです。似たニュアンスを使って『了解しました』と相手に伝えてみましょう。
英語圏の人に『了解しました』と伝えたい場合には、下記のいい回しを使ってみてください。
『Of course.』は『もちろん』の意味で使われる熟語ですが、『あなたの意見に同意している』というニュアンスが含まれるため、『了解しました』に似た表現で伝えられます。
『その通り』と相手を肯定する意味を持つ『All right.』も、『了解しました』のニュアンスをポジティブに伝えられるでしょう。どちらの言葉も、目上の人に使える英語表現です。
『了解しました』を英語でカジュアルに表現するには
『了解しました』を日本語でカジュアルに表現すると、『よいですよ』『分かりました』などのいい方になります。英語でカジュアルに伝えたい場合は、下記のように表現しましょう。
『Ok.』は理解したニュアンスをカジュアルに伝えられます。『I got it.』と『You got it.』はどちらも『分かった』を意味する英語です。『I got it.』は、相手の発言を理解した時に使います。
『You got it.』は相手の頼みごとを引き受ける場合に使ういい回しです。『I got it.』と『You got it.』はよく似ているため、使い方を間違えないようにしましょう。
『了解しました』の類語、いい換え
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『了解しました』は、目上の人に使うと失礼に当たります。別の表現を使って『分かりました』の気持ちを伝えられるよう、いい換えの言葉を覚えておきましょう。
下記では『了解しました』と似た意味の言葉を4つ紹介しているので、状況に応じて使ってみてください。
承りました
目上の人に『分かりました』と伝えたい場合には、謙譲語である『承りました』を使うとよいでしょう。
『承りました』は、『受ける』をへりくだった言葉で、何かを頼まれた時に使います。目上の人に仕事を任された時や、お願いをされた時によく使う言葉の1つです。
承知しました
『承知しました』は、『了解しました』と似ている意味を持つ言葉です。『了解』と同じように、『承知』の名詞自体に相手を敬う意味は含まれていません。
目上の人に使う場合には、『承知いたしました』と謙譲語にいい換える必要があります。
『了解いたしました』も謙譲語ではありますが、『了解』によくないイメージを持っている人もいます。敬語で『分かりました』と伝えたい場合は、『承知しました』のほうが使い勝手はよいかもしれません。
かしこまりました
『かしこまりました』は、目上の人に『分かりました』と伝える場合にも使える言葉です。『かしこまる』は、身分の高い人を敬う気持ちが含まれている言葉。
『した』の丁寧語である『しました』を加えているため、『分かる』を意味する言葉の中でも、特に丁寧な印象を与えるいい回しです。
自分が上の立場の時に使うと、相手に違和感を与えてしまう場合があるので注意しましょう。
拝受いたしました
『拝受いたしました』も『了解しました』のいい換えによく使われる言葉ですが、二重敬語のため、不適切ないい回しとなるので注意が必要です。
『いたしました』は『した』の謙譲語であり、『拝受』も『受ける』の謙譲語に当たります。
二重敬語ではありますが、近年ではビジネスシーンなどで『拝受いたしました』と使われる場面が少なくないため、使用する場合には状況や相手を考えて使いましょう。
目上の人には『了解しました』を使わないように注意しよう
『了解しました』は敬語表現の1つですが、丁寧語のため目上の人に使うのは好ましくありません。
目上の人に『分かりました』と伝えたい場合には、『了解しました』と同じ意味を持つ謙譲語の『承りました』や、『承知いたしました』などのいい回しに変えるのがよいでしょう。
正しい日本語を覚えて、円滑なビジネスライフに役立ててみてください。
[文・構成/grape編集部]