感染した親子の家に配達に来た郵便配達員 玄関に置いていったものは…?
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2020年12月現在も世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)。アメリカでは同月25日までに感染者数の累計が1千830万人を超えています。
12月半ば、テキサス州に暮らすリセッテ・ルジューンさんは2人の息子と共にコロナウイルスで陽性となり、自宅で隔離生活を送っていました。
海外メディア『Good Morning America』によると、リセッテさんはコロナウイルスに感染した最初の1週間、とても具合が悪かったのだそう。
シングルマザーである彼女はそのような体調で子供たちの世話をするのがとても大変だったといいます。
そんな隔離生活を送る中、リセッテさんは郵便配達員の女性が立ち寄った際に、マスクをつけて玄関からこう伝えたのです。
私たち家族は今、コロナウイルスに感染しています。あなたが我が家の郵便受けを触らなくていいように、玄関の外にバケツを置いておきますので、郵便物はその中に入れてください。
リセッテさんは自分が触れる郵便受けを配達員が触ることで感染のリスクがあることを懸念していたのです。
それを聞いた配達員の女性は「分かりました。ありがとうございます」といって、去っていきました。
玄関に置かれた『袋』の中身は
それから約2週間後、リセッテさんは玄関のドアの前に袋が置いてあるのを見つけます。
袋の中にはスープの缶詰やクラッカー、クッキー、オレンジジュースなどが入っていました。
隔離生活に入ってから、外出ができない彼女は食料品や薬などを近くに住む家族に頼んで買って来てもらっていたため、これらは家族が持ってきてくれたものかと思ったのだとか。
ところが一緒に入っていたカードを見て驚きます。
それは2週間前に話をした郵便配達員のメアリーさんからのお見舞いの差し入れだったのです。
リセッテさんと玄関口で言葉を交わしてから2週間後も、まだドアの外にバケツが置いてあるのを見たメアリーさんは、彼女と家族のことを心配してお見舞いの品を置いていったのでしょう。
そんなメアリーさんの思いやりに感激したリセッテさんは「今朝、私の1年を素晴らしいものにしてくれるほど嬉しいことが起きました」とFacebookに写真を投稿。
するとメアリーさんに対して称賛のコメントがたくさん寄せられました。
・なんて優しい人。彼女は天使ですね。
・泣いてしまった。
・メアリーさん、ありがとう!
リセッテさんはその日、ちょうどオレンジジュースを切らしていたそうで、「これで息子にジュースを飲ませることができます」と喜んでいました。
一方メアリーさんは『ABC News』に寄せた文書で、「リセッテさんが、私が感染しないようにと配慮してくれたことに感謝しています」と語っています。
2人はこれまでに面識はなかったといいます。それだけにリセッテさんは見知らぬ女性からの親切に感激したそうです。
コロナウイルスのまん延によって、お互いを思いやることの大切さに気付いたという人は多いのではないでしょうか。
メアリーさんに感染リスクがないように配慮したリセッテさんと、彼女の体調を気遣ったメアリーさん。
2人のような他者への優しさと気遣いを見習いたいものですね。
[文・構成/grape編集部]