連 載
Twitterやnoteで子育てに関する『気付き』を発信している、保育者のきしもとたかひろさん。 きしもとさんの連載コラム『大人になってもできないことだらけです。』では、子育てにまつわる悩みや、子供の温かいエピソードなど、親や保育者をはじめ多くの人の心を癒すコラムをご紹介していきます!
第25回 子供に相談されたらどうすればいい? 保育者が思う『大人のサポート』とは 物みたいに扱われたら、素直に「助けたい気持ちはあるけれど、物のような扱いをされたらイヤだよ」と伝えればいい。ひとりの人として、僕ができることをする。できるならできるし、できないならできない。
第24回 小1「かわいいから犬が欲しい」 その『言葉の裏』に保育者が思ったこと その子にとっては、自分のものにならなくても、その犬はこの世界に存在しているのだ。なんだったら、“自分のものになる”という感覚すら、その子にはないのかもしれない。
第23回 オモチャを叩き壊された子供 犯人を知っても「だから?」というのを見て… それからもう何年も経っているのに、未だにその時のことを思い出しては、もっと他に方法があったんじゃないだろうか、間違いを犯してしまったのではないかと後悔の念に駆られている。
第22回 小2男児「ねえ、どう生きていくの?」 子供と触れ合う保育者が考えたことは…
トボトボと歩きながら話していたその時の表情や姿を、今でもたまに思い出すことがある。
どうやって生きるか、もう決めたのかな。僕はというと、あれからずっと考えているけれど、まだ決まっていないよ。
第21回 外出先でイライラする9歳児 保育者が「拗ねないで」と伝えると?
「子どものために」という言葉で叱るのも、自分が怒りたくて怒るのも、子どもにとっては同じじゃないのかと考えるようになった。
そして、本当に子どものためにと思っていても、ふとした瞬間にその思いを言い訳にしてしまうことも。
第20回 9歳に「意地悪だよ」と注意 子供の反応に考えさせられる
優しい姿を知っているのに、どうしてあれくらいの些細な意地悪を見逃せなかったのだろう。
いや、そういう姿を知っているからこそ、君はそんな子じゃないでしょうと言いたかったのかもしれない。
第19回 『欠けたまま』生きている大人 子供と接して気付いたことは
8歳の友人が手で隠していたのは、「BAD」の文字と親指を下に向けたマークだった。
遊びであってもゲームでも、小さなBADがしんどくなることを知ってるのだ。
お悩み相談「『もう死んでもいいかな』とつぶやいた子供に、どうやって寄り添う?」
「いなくなってもいい、死んでもいいかな。私って幸せになれるのかな」
そうつぶやいた子供に、支援員はどうやって寄り添っていけばいいのでしょうか。
お悩み相談「負けが受け入れられず、大泣きしてしまう子への声かけって?」
勝ち負けにこだわるところがあり、負けると大泣きして、気持ちを切り替えられない男の子。
負けも受け入れ、友達と楽しく遊べるようにするには、どんな声かけをしていけばいい?
【お知らせ】連載の書籍化が決定!
連載『大人になってもできないことだらけです。』の書籍が2022年9月15日に発売!
散りばめられたイラストや漫画はすべて、書籍のための描き下ろしです!
第18回 店内で泣き叫ぶ子供と、なだめる親 友人の『一言』にハッとする
呑気なセリフに笑ってしまう。そりゃ何か不満なことがあるから泣いているのだ。
なにを当たり前のことを、と思いながら、当たり前であるのになにか大事なことを言ったように感じる。
【お知らせ】きしもとさん初の書籍が発売!
2022年1月28日に、『怒りたくて怒ってるわけちゃうのになぁ 子どもも大人もしんどくない子育て』が発売!
大人と子供、両者の気持ちを尊重した『しんどくない子育て』をテーマにした、きしもとさんの漫画や文章が収録されています。
第17回 電車や店で癇癪を起こす子供 障害がある子と接した大人が気付いたことは
その子の特性によって、電車やバスの中で独り言を呟いていたり、急に大きな声を出してしまったりすることがあった。
本当はその子のことを怒る必要なんてないのに、周りの目を気にして怒らなきゃいけないように感じて半ばアピールのように怒ってしまっていた。
第16回 子供と接する大人の『消えない後悔』 大事なものを見逃さないためには
その全てを拾えるわけないし、悔やんだってしょうがないのは分かっている。
けれど、あの時拾えていたら、その子はワクワクできたしその楽しそうな顔を僕は見ることができたのにと思うことが数え切れないくらいある。
第15回 子供の頃の『何気ない一言』が心の傷に 劣等感はどこから来る?
馬鹿にされても、心のどこかでは「自分は変なんだろうか、劣っているんだろうか」って思ってしまうだろう。
いま抱いている不安や劣等感はどこからやってきたんだろうって改めて考えてみると、もしかしたら自分で見つけたものではなく、僕じゃない誰かが作ったものを持たされているだけかもしれない。
第14回 「自分の感想はみんなと違う」と落ち込む子供 他人との違いが気になる時は?
「けど、みんなの答えは違っててな」と、また急にトーンが下がる。「自分だけ間違えてると思って泣きそうになってん」と。
発表してみんなから非難を浴びたんだろうか。発表する前にみんなの答えを聞いて自分は間違っていると思って自信をなくしたんだろうか。
第13回 褒められた子供がムッとした理由 戸惑う大人にかけた言葉は…
演奏の途中でその子がトイレに行きたいと言ったので僕が付き添った。手を洗うその子に、僕は「上手に演奏してたね、楽しかった?」と尋ねた。
するとその子は、少しムッとしたような顔で「楽しいとかちゃうねん」と答えた。予想もしない返事で戸惑ってしまった。
第12回 『始める』と『続ける』どちらが難しい? 子供の姿から保育者が思ったこと
保護者の方にお話しすると、家では興味深げにそのあそびについて話しているらしい。やってみたい気持ちはあるようだ。
じゃあ、なんでやらないんだろう。やってみたいのにやらない。どうしてだろうって考えてみる。
第11回 暴力をふるう子や、片付けが苦手な子 短所は『直す』のではなく…
「教室から飛び出した子がいて」と、元同僚から聞いた話を思い出す。
追いかけてきた先生が授業に戻るよう声をかけると、その子は「友達と喧嘩をして、そのまま居たら殴ってしまいそうだから出てきたんだ」と答えた。
第10回 すぐに癇癪を起こす子供 感情のコントロールが苦手な子の『思い』とは
「思い通りにいかないことがあったら癇癪を起こす子」ぼくはそんな風にその子のことを見ていた。
その子にも制御ができないのだ、とそのときに初めて気が付いた。
第9回 保育の授業で「子供は邪悪」と答えた男性 理由を尋ねてみると…
「子どもを一言であらわすと、なんという言葉を思い浮かべますか?」保育の授業でそんな質問をされた。
はしの席から一人ずつ「かわいい」とか「純粋」とか答えている中で、ある男が「邪悪」と答えた。
第8回 学童で遊ぶ子供たち 大人はハッとさせられた
子どもが折り紙をしていた。何を作っているのか聞けば「まだわからん。折ってたらなんかできるかなと思って」と返ってきた。
折り紙というのは完成形があってそれに向けて折るものだと思っていた。
第7回 コロナで日常が壊れた保育所 余裕のない日々で、保育者が学んだことは…
「余裕がないと人が出るんですかね。自分の性格めちゃくちゃ悪いって思いますわ」と同僚が漏らした。ああ、ぼくも同じことを思っていた。
こんな保育がしたいんじゃないのに、口ばっかりじゃないか、自分はこんなにダメな人間なのか。この数ヶ月ずっとそんなことを考えている。
第6回 子供が言うことを聞かずイライラ…そんな人に知ってほしいこと
ゼロからどうしたいかを聞いた時や、子どもが想定していない言動をした時に、本当に子どもの気持ちを受け止めているんだろうか。
根っこの部分では子どもを手のひらの上でコントロールできると思っていて、こちらが描いた正解に向かわせようとしているんじゃないか。そんなことを考えたりする。
第5回 「母親なのに夜遊びに行くなんて」 そう思った男性が学んだことは
友人の母親が好きな歌手のライブに一人で行くというのを聞いて、不思議に思った。「母親が夜一人であそびにいくの?」と否定的な感情を僅かながら持った。
恥ずかいしいことに、その時のぼくはまだ未熟で思慮が浅く世間知らずだった。
第4回 子育ての『手抜き』で大切なこと 「手を抜いてもいい」ではなく…
子どもと関わるときに、いつもなら笑ってスルーできることを見過ごせなかったり、少し強めな口調になってしまう時がある。
あとで振り返るとだいたいが、体調が悪かったり時間に追われていたり、外出先で周りの目を気にしていたりするときだ。どれも、余裕がないことから起きること。
第3回 「ヘタだからやらない」という子供 その理由に考えさせられる
子どもたちに「いっしょにやる?」と誘ったときに、「ヘタだから」と断られることがある。
「ヘタなんかないよ」と言っても、その子にとっては評価されるものになってしまっているのか、あそびで描くのも難しいようだ。
第2回 子供を注意して「しまった!」 保育者が気を付けていることは…
子どもが発泡スチロールを工作に使いたいと言ってきた。細かく砕いて雪みたいにするのだと。
ぼくは何の気なしに「あとでちゃんと片付けるんやで」と言った。すると「ならいいや」とあそびをやめてしまった。「しまった!」と思った。
第1回 子育てで『正解』に苦しめられたら 保育者が大切にしたいこと
どこかで、正しい子育てを目指して打ちのめされている。抜け出したくなるけれど容赦なく日常は続く。
だから、そんなときに思い出してみてはどうだろうかと思ったのだ。「読めたらええねん」を。