日本人シェフ・関谷健一朗がフランス料理最高峰の称号を授与される 日本人では初の快挙
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フランス現地時間2023年6月20日、日本人シェフの関谷健一朗さんが、『フランス国家最優秀職人章 (Meilleur Ouvrier de France 以下、M.O.F.)』の授章式に参加しました。
『M.O.F.』は、フランス文化において、もっとも優れた継承者たるにふさわしい高度な技術を持つ職人に与えられるフランス国家の称号。
特に食の世界における『M.O.F.』は、フランス料理界最高峰の栄誉として知られており、受章に求められるものは優れた技術力はもちろん、伝統への敬意に加えて、技術を習得した上での高い革新性、美意識も考慮されます。
関谷さんは、1924年以来、99年続く『M.O.F.』の料理部門の中で、フランス人以外では史上初の受章となりました。
過去の『M.O.F.』の受章者には、ジョエル・ロブションさんをはじめ、世界的に著名なシェフが名を連ねており、関谷さんは「少しずつの積み重ねが、今回の受章につながったと思っています」と、コメントしています。
今回、フランスの国家最優秀職人章という名誉ある章を頂けたことを、大変嬉しく思っております。
今まで20年近く料理人として歩んできました。少しずつの積み重ねが、今回の受章につながったと思っています。
また、このような章がいただけたのは決して私ひとりの力ではなく、サポートして下さいました多くの方々のお力添えあってのことです。ここまで支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。
また、日本人である私をフランス文化の、いち担い手として認めて下さったこの国の方々にも、心から感謝致します。
次の世代へと受け継がれていくのはその技術、知識、情熱、そして職人としての誇りだと思っています。
この栄誉ある章をいただけたことをより一層の励みとし、私もそれらをしっかりと継承し、フランス料理の更なる発展のために努力したいと思っております。
関谷さんは、ホテルでの経験を経て2002年に渡仏。2010年に、東京都の六本木にある『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』のシェフ着任にしました。
2021年には、東京のミシュラン三つ星レストラン『ガストロノミー“ジョエル・ロブション”』の総料理長に就任しています。
関谷さんが成し遂げた日本人初の快挙は日本でも報じられ、「おめでとうございます」「同じ日本人として誇らしい」と注目を集めました。
なお、500名以上の応募者から今年、『M.O.F.』の料理部門の称号を得たのはわずか8名で、改めて関谷さんの功績の大きさを実感します。
[文・構成/grape編集部]