ゴキブリはトイレに流してもいい? 気になる回答は「絶対に…」
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「ゴキブリ、全く見なくなった」 ダイソーが教える対策に「マジ優秀」2025年7月29日、100円ショップ『ダイソー』のInstagramアカウント(daiso_official)が、ゴキブリの自宅への侵入を防ぐアイテムとして、『アース ゴキブリ用駆除エサ剤 屋外用』を紹介。さらに、『ダイソー』はアイテムをより活躍させるポイントも説明しました。

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夏は、害虫の活動が活発になる季節。
特に、家の中に出没するゴキブリには悩まされますよね。
発見した時、すぐに退治して視界から消そうと、トイレに流す人もいるようです。
しかし、その処理方法は間違っているかもしれません。
ゴキブリをトイレに流したらダメな理由
grapeは、福岡県宗像市にある、林外科・内科クリニックの林裕章理事長に話をうかがいました。
林理事長によると、ゴキブリは、死骸・糞・抜け殻までもが強力なアレルゲンとのこと。
「室内から速やかに除去すること自体は重要です」と指摘したうえで、次のように注意喚起をしています。
ゴキブリは、体側にある呼吸用の穴『気門』を閉じ、約40分は水中で生存可能で、トイレに流しても死にません。
生きたゴキブリをトイレに流すと、下水道で生き延びた個体群が増殖。排水管経由で、家に再侵入する可能性があります。
直接手で触らないよう、トイレットペーパーを重ねた状態でゴキブリを捕獲した後、そのままトイレに流すのは得策ではないようです。
大量の卵をカプセルのように包んで保護する『卵鞘(らんしょう)』の問題もあり、ゴキブリのメスをトイレに流すと、下水道内で卵が孵化(ふか)する恐れがあるといいます。
また、絶命したゴキブリでも、水に溶けない物体を流せば排水管が詰まることも。下水処理施設側の管理コストの観点からも、流すのは望ましくないようです。
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それでは、どのような処理方法が適しているのでしょうか。
林理事長は、おすすめできる方法と手順を紹介しています。
公衆衛生上も昆虫学上も、『生きたままトイレに流す』は絶対に避けるべき。
安全・確実なのは『確実に絶命させ、密封して可燃ゴミ』に出すことです。
【具体的な手順】
『IPM』とは、有効かつ適切な技術を組み合わせ、人の健康に対するリスクと、環境への負荷を最小限にとどめる方法で、有害生物の管理対策をすること。
殺虫剤に頼りすぎると、耐性を持つ個体が現れることも。きちんと害虫の生態調査を行い、総合的な対処方法を取れば、低リスクで害虫を防除できます。
ゴキブリに何を噴射する?
殺虫剤は、子供やペットがいる家庭では使用を控えたいもの。
林理事長は、手指消毒などに使われる、高濃度アルコールスプレーを噴射して、ゴキブリを退治する方法を挙げました。
少し時間をおけば揮発するため、「周囲への影響が少なく、即効性もあり効果的」と述べています。
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病院はもちろん、家の台所や、洗面所などに置いている家庭も多いのではないでしょうか。
ゴキブリにアルコールをかけるとどうなるかは、こちらをご覧ください。
散布が薄いと、ゴキブリが復活する可能性が高いので、体表からアルコールがしたたるほどかけるのがポイント。
窒息と麻酔に似た効果で、数十秒から数分で運動不能になるようです。
石鹸や洗剤をかけても似た効果が得られますが、シンク内や風呂場以外では、噴射しづらいもの。アルコールなら比較的場所を選ばず噴射できてよさそうですね。
アルコールで運動不能に陥ったゴキブリは、潰すなどした後、チャック付きの袋に入れて、可燃ゴミに出せばOK!
ただし、アルコールは引火性が高いので火気厳禁です。コンロなどの付近での使用は控え、必ず換気を行ってください。
今までゴキブリをトイレに流していた人は、より適切な方法を取り入れてみませんか。
林裕章
林外科・内科クリニックの理事長。
国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち、2007年に父親の経営する有床診療所を継ぐ。外科医の父親と放射線科医の妻と、「人」を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営し、医療・介護の両面から地域を支えている。
[文・構成/grape編集部]