水族館の貼り紙にゾッ! アクリルガラスの下を見ると…
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「意味が分かるまで2分かかった」 夏季休暇の貼り紙に『重大なミス』と思いきや?ある夏の日、街を歩いていたモチコ(@mochicco69)さんは、目にした貼り紙に違和感を覚えました。書かれていたのは、夏季休暇のお知らせ。お盆の時期になると、多くの店や施設で目にするため、決して珍しいものではないでしょう。しかし、モチコさんは貼り紙のある部分を見てツッコミを入れざるを得なかったようで…。

7匹の猫と暮らす飼い主 息子が寝た後の光景が?「これは大変」「2歳児の息子が寝た後の日常写真」このような言葉とともに、Xに写真を投稿したのは、2歳の息子さんを育てる、@matsutake_catさんです。
水族館では、海や川などに生息する、さまざまな生き物を観察したり直接触れ合ったりして楽しめます。
全国各地にあり、家族や友人同士などで訪れたことがある人は多いでしょう。
アクリルガラスを設置した水族館が…
2025年8月、愛知県蒲郡(がまごおり)市にある、竹島水族館(@takesuiaquarium)が、Xで話題になりました。
注目を集めたのは、カピバラが見られるエリアに設置されている、アクリルガラスについての貼り紙です。
来館者に向けた、竹島水族館からの『注意喚起』がこちら。
「ここには乗らないでね」という、優しい文言の下には「下宿しながら私立の大学に余裕で通えます」「高級車が買えちゃいます」といった、アクリルガラスの金額の高さを伝える内容が書かれていました…!
ほかにも「家が買えるぐらい高かったです」「高級ウナギなら、毎日10年ぶん食べられるくらいリッチなガラスです」などの貼り紙も掲示されていたとのこと。
ここまで率直に金額の高さを知らされると、水族館側の「壊さないで」という切実な気持ちがより伝わってくるでしょう。
ユニークな貼り紙は反響を呼び、さまざまな声が上がりました。
・しっかり注意したうえで分かりやすくて面白い。素晴らしいです。
・例えが全部面白くて、笑った。
・ひらがなの文字で子供に伝えて、その下には大人に刺さる内容を書いているのが、いいですね。
・親世代なのでゾッとします。ちゃんと、子供のことを見ておかなきゃ。
多くの人から関心が寄せられた、竹島水族館の注意書き。
ユーモアあふれるアイディアが気になった筆者は、竹島水族館の広報兼カピバラ担当の桃井綾子さんに取材を行いました。
アクリルガラスは「当館史上最大のお買い物」
――今回のアクリルガラスを設置したのは、いつ頃からでしょうか。
2024年10月に大規模なリニューアルを行いまして、このカピバラエリアが新設されました。
水族館らしく水中を泳ぐカピバラを見てもらうために、アクリルガラスを設置して水中観覧できる水槽を作りました。
1000万円以上しますので、当館のような小さい水族館のお財布には痛い一品です。
ちなみに今回のリニューアルではカピバラ水槽以上に高い水槽も作ったので、当館史上最大のお買い物になりました。
――なぜ、このようなユニークな注意書きを貼ることにしたのでしょうか。
水槽の構造上、ガラスの足元に段差ができたので「ここに足がかかるとガラスが傷付くな」と思い、注意書きを貼ることにしました。
当館はスタッフが自ら考えたパネルが人気の水族館なので、せっかく貼るなら「ただの注意書きではなく、楽しく見てもらえるものにしたい」と考えて、この文章になりました。
文章は上司からアイディアを頂いて、私が作成しました。
貼り紙は全部で5枚あり、全部違う内容になっています。
――読者に向けて、メッセージをお願いいたします。
リニューアルを終えて、カピバラエリアを含めた新エリアができました。
日本最大級の深海大水塊水槽は、世界最大のタカアシガニを見られるだけでなく、下から見上げるつくりにもなっていて、おそらく世界でも珍しい水槽です。
リニューアル代金を返すために館長、副館長がお菓子を手詰めしたり、スタッフ一同工夫を凝らした展示を行ったりしています。
館内は冷房も効いてとても涼しくなっていますので、ぜひ夏休みに遊びに来てください。
桃井さんがいう通り、竹島水族館は個性的なパネルが人気の1つ。
「案内がどれも面白くて、いっぱい写真を撮りました」「展示の説明から感じる『魚オタクの部分』が面白すぎて、水族館で初めて『また行きたい』と思いました」などの声が寄せられています。
来館者を楽しませる工夫が隅々まで施されている、竹島水族館だからこそ生まれた貼り紙といえるでしょう!
※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。
[文・構成・取材/grape編集部]