10月25日頃からがチャンス! 『レモン彗星』が見られる時間と方角、最新の明るさを解説
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※写真はイメージ

写真家がとらえた満月に『8万人』が感動! 「壁紙にしたい」「運気が上がりそう」写真家の、よたか(@yotaka_photo)さんは、満月をとらえた1枚をXで公開。2024年9月18日、中秋の名月の翌日に撮影したものだそうです。

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2025年10月中旬、『中秋の名月』は過ぎましたが、秋の天体ショーはまだ始まったばかりです。
特に、同年1月にアメリカのレモン山天文台の観測によって発見された『レモン彗星』は、少しずつ明るさを増しており、注目を集めています。
SNS上でも、美しい緑色の彗星をとらえた写真が投稿されるようになってきました。
レモン彗星の見える方角や時間、そしてピークについて、最新情報が気になるところです。筆者が国立天文台にうかがいました!
ピークは10月25日以降? 最新の明るさ予想
同天文台によると、同年10月15日時点でのレモン彗星の状態は以下の通りです。
現在の明るさは5等級で、明るくなってはいるものの、当初の予想よりは暗い推移となっています。
観測のチャンスは、日の入りから1時間後くらいの北西の低い空、または日の出の1時間前くらいの東北東の空です。
ただし、10月20日過ぎからは夕方にしか見られなくなります。
※写真はイメージ
肉眼では見られそうにありませんが、双眼鏡を使えば観測できるそうですよ。
レモン彗星の明るくなるペースは遅く、ピーク時の明るさはこのように予想されています。
ピークは10月25日〜11月5日あたりで、3〜4等級の明るさになる予想です。
4等級寄りになる可能性が高く、この明るさでは地上の影響を受けやすいため、肉眼での観測は厳しいでしょう。
双眼鏡を使えば観測できます。暗い場所であれば、双眼鏡で位置を確認してから肉眼で挑戦してみるのも一案です。
同天文台は、このような予測を立ててはいるものの、想定より明るくなる可能性もあるため、日々、観測記録を注視しているそうです。
彗星の予測が、いかに難しいのかがうかがえますね。
そんな中、レモン彗星の姿を写真にとらえた人もいます。
筆者は、職員の1人がレモン彗星の撮影に成功した、山梨県立科学館天文グループを取材しました。
「宇宙の神秘」 レモン彗星に感動
2025年10月14日午前4時ごろ、山梨県北杜市大泉町で、同グループの臼井圭一郎さんがレモン彗星を撮影しました。
実際の写真がこちらです。
提供:山梨県立科学館
夜空にスーッと引かれたレモン彗星の尾と、ひと際目立って見える緑色の光が美しいですね。
当日は薄曇りで光も比較的少ない条件だったといい、天体望遠鏡とデジタル一眼レフを使用し、この貴重な姿を写真に収めたそうです。
レモン彗星について、同グループはこのように語っています。
彗星は数年から数十年、時には数百年に一度しか現れないものも多く、非常に貴重です。
写真に写し出された姿は幻想的で、宇宙の神秘さを改めて実感させられました。
コメントから、レモン彗星への感動が強く伝わってきますね。
なお、肉眼での観測は難しかったそうですが、望遠鏡や6倍程度の双眼鏡を使うと見られたとのこと。
レモン彗星は、ピークに向けてまだまだ明るくなります。撮影しやすい日も増えていくでしょう。
あなたも、秋の夜空を見上げてみませんか。
美しい天体ショーの、目撃者になれるかもしれませんよ!
[文・構成・取材/grape編集部]