1300年に一度の『レモン彗星』 高校生が撮影した1枚に「いいことがありそう」
公開: 更新:


数日がかりで撮影を続けて… 高校生の努力が結実した『幻の銀河』の1枚3200万光年の彼方にあるとされ、暗さや判別の難しさから『幻の銀河』と称される『ファントム銀河』。22025年11月、東京都立立川高校天文気象部員が、幻想的な渦巻き状の銀河の撮影に成功しました。

太陽で巨大な爆発が起きて… 北海道で見られた光景に「これはすごい」2025年11月12日の夜、太陽の巨大な爆発によって、北海道で観測された赤いオーロラ。摩周湖のあいす(@mashukoice)さんがとらえた、天の川と『共演』する幻想的な1枚が、Xで大反響を呼びました。






2025年11月3日現在、全国各地で1300年に一度と言われる『レモン彗星』が観測されています。
貴重な天体ショーをひと目見ようと、夜空を見上げた人も多いのではないでしょうか。
しかし、悪天候の日が多いこともあり、観測や撮影は一筋縄ではいかないようです…。
多くの写真家が苦戦する中、東京都立立川高校天文気象部の部員が『レモン彗星』の撮影に成功しました。
長期にわたる挑戦の末に撮影したという写真が…こちらです!
太陽に近づくことで尾を引く大きな彗星の全体像が、見事に写し出されています。
淡いエメラルドグリーンの光を放っており、宇宙に咲く花のような幻想的な1枚ですよね…。
同部を取材した際、この写真を見せてもらった瞬間、筆者は思わず「美しすぎる…宇宙のロマンを感じる」と感嘆。
同時に、「何かいいことがありそう」と、幸運を分けてもらったような気分になりました。
『レモン彗星』の撮影に成功した高校生 取材で明かした『こだわり』
写真家顔負けの1枚を撮影したのは、2年生の及川聡一朗さん。同年10月28日の午後6~7時の間に撮ったと言います。
取材時に『レモン彗星』を撮ろうと思ったきっかけを聞くと、次のように話してくれました。
『レモン彗星』がトレンドになっていたので、ずっと撮りたいと思っていました。
ただ、くもりの日が多くて、なかなかうまく撮影できなかったんです…。
この写真が撮れるまでに、3週間はかかりました。
撮影:grape編集部
3週間前から撮影のタイミングを見極め、粘り強く挑んだ末に収めた1枚だそうです!
高機能な望遠鏡を使い、同部が撮影で利用する屋上の『天体ドーム』から撮影。
撮影:grape編集部
長い尾をすべて収められるよう、星を写真の下部に配置するなど、構図にも工夫を凝らしたと言います。
同じ地点から撮影したおよそ100枚の写真を、専用ソフトで合成して仕上げたそうですよ。
時間と労力を注いで仕上げた1枚だけに、喜びもひとしおだったようです。
3週間の悲願がかなったので嬉しいです。
少しノイズがあるのが悔しいですが、長く続く尾を改めて見て、すごい彗星だなと実感しています。
また、同月30日には再び『レモン彗星』の撮影に成功。さらに鮮やかな光を放つ1枚に仕上がりました。
天候と格闘しながらも粘り強く観測を続け、貴重な彗星をカメラに収めた及川さん。
宇宙の神秘とともに、諦めずに挑戦することの大切さも知れたかもしれませんね…!
[文・構成・取材/grape編集部]