カニの旨味を逃さず解凍するには?種類ごとの解凍法や注意点をご紹介
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冬といえばカニ鍋がおいしい季節。年末年始など、家族が集まるご馳走としても重宝されますよね。
しかし、通販やスーパーなどで冷凍のカニを購入しても「どのように解凍すればおいしく食べられるのかが分からない」と悩む人もいるのではないでしょうか。
実は、カニは『生』か『ボイル』かで最適な解凍法が異なり、間違った方法を選ぶと旨味や食感が損なわれてしまうこともあるのだとか。
そこで本記事では、カニの旨味をたっぷり楽しむための正しい解凍法や注意点、よくある疑問への答えをまとめました。
おいしいカニを思う存分味わいたいと言う人は、ぜひ参考にしてください。
『生』か『ボイル』かでカニの解凍法は異なる
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冷凍のカニは、大きく『生』と『ボイル』の2種類に分かれ、それぞれで解凍方法が異なるようです。本章では、生とボイルそれぞれの解凍法をご紹介します。
なお、生かボイルかはパッケージの説明書きで確認できることが多いものの、何度かに分けて調理していると『生かボイルか分からなくなる』こともあるでしょう。
その場合は、下記のように見た目で判別することも可能なようです。
『紅ズワイガニ』や『毛ガニ』のように、甲羅の色だけでは判別が難しいカニもあります。甲羅で判別ができない場合は、カニ脚の先端部分を折って、身の状態を確認してみましょう。
また、生、ボイルともに冷凍カニを解凍する際は、完全に解凍しないことがおすすめです。
完全に解凍してしまうと、水分と一緒に旨味成分まで抜け出てしまい、食感や風味が落ちてしまうのだとか。
解凍は半解凍~8割程度にとどめ、身の中心部分がまだ少し凍っている状態で止めてください。食べる時に程よく仕上がり、おいしさをより楽しめるでしょう。
生のカニの解凍方法
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生のカニは、短時間で解凍することが推奨されています。
その理由は、カニの身の水分量は『約80㎖』と高く、解凍に時間をかけると水分と同時に旨味も逃げてしまうためなのだとか。
そのため、生のカニを解凍する際は『流水』または『氷水』で素早く行うとよいでしょう。
ここでは、それぞれの解凍方法を順に解説します。
流水で解凍
生の冷凍カニを流水で解凍する手順は、次の通りです。
1.冷凍カニをサッと洗い、表面の氷を落とす。
2.冷凍カニを保存袋やビニール袋などに入れて密封する。
3.ボウルなどの容器に水を張り、密封した冷凍カニを浸す。
4.少量の水道水を流しながら解凍する。
解凍にかかる時間は、カニの大きさや部位によって異なる場合もあるようですが、30分~1時間程度が目安とされています。
氷水や冷蔵庫での自然解凍に比べて短時間で解凍できるため、「できるだけ早く解凍して調理に使いたい」と言う時にも役立つでしょう。
氷水で解凍
生の冷凍カニを氷水で解凍する際の手順を、下記にまとめました。
1.冷凍カニをサッと洗い、表面の氷を落とす。
2.冷凍カニを保存袋やビニール袋などに入れて密封する。
3.ボウルなどの容器に氷水を用意し、密封した冷凍カニを全体が浸かるように沈める。
氷水の場合、解凍にかかる時間は1~1時間半程度と言われています。
流水解凍に比べると少し時間はかかりますが、低温を保ちながら解凍するため、鮮度や旨味を保ちやすいのだとか。
短時間で解凍したい場合は『流水』を、よりおいしく味わいたい場合は『氷水』を選ぶとよいでしょう。
ボイル済みのカニを解凍する方法
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ボイル済みのカニを解凍する場合、冷蔵庫での自然解凍がおすすめです。
「どうしてもすぐにボイル済みのカニを解凍したい」と言う場合は、流水解凍も可能だと言われています。
それぞれの方法、特徴について順に見てみましょう。
冷蔵庫での自然解凍
ボイル済みの冷凍カニの場合は、冷蔵庫でじっくりと時間をかけて解凍することがポイントです。
その理由は、低温環境でゆっくり解凍することで、旨味が保ちやすく、ゆでたてに近いおいしさが楽しめるためなのだとか。
また、ボイル冷凍は身がパサつきやすいため、乾燥を防ぐ工夫も大切と言われています。
冷蔵庫での解凍手順は、次の通りです。
1.ボイル済みの冷凍カニをキッチンペーパーや新聞紙などで包んだ後、ビニール袋に入れる。
2.1をバットに乗せ、冷蔵庫に入れる。
キッチンペーパーや新聞紙で包む理由は、解凍時にカニから出る水分を吸収させるためだと言われています。
解凍が進むほど多くの水分が出るため、吸水しきれなくなったら新しいものに取り替えましょう。
また、甲羅つきのカニを解凍する場合は、腹を上にすることでカニ味噌が流れ出るのを防げるようです。
カニの大きさや部位によって時間は異なるケースがあるものの、解凍には半日~1日ほどかかると言われています。食べる時間から逆算して、計画的に解凍しましょう。
流水解凍
「ボイル済みのカニをすぐに解凍したい」と言う場合は、流水解凍もできるようです。
手順は、生のカニを流水で解凍する場合とほぼ同じですが、水にさらす時間は20~30分程度にとどめましょう。
中まで完全に解凍するのではなく、中心部が半解凍になった段階で取り出し、その後は自然解凍で仕上げる方法がよいそうです。食卓に並べている間に程よく解凍が進み、調理しやすくなります。
ただし、ボイル済みのカニを流水解凍すると旨味や風味が流れやすく、食感や味が落ちやすいとも言われています。
そのため、時間がない場合に使う方法と考えておきましょう。
冷凍カニを解凍する際の4つの注意点
冷凍のカニを解凍する際、注意すべき点が4つあるようです。
本章でご紹介する注意点を把握し、間違った方法で解凍しないよう気をつけてくださいね。
水に直接触れさせない
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冷凍カニを解凍する際は、カニについた氷を落とすなどの一部を除き、水に直接触れさせないことが大切です。
カニが直接水に触れると、旨味成分が流れ出て味が落ちる可能性があると言われています。
流水や氷水で解凍する場合は、かならず密封した袋に入れてから水に浸してくださいね。
また、冷蔵庫で解凍する場合も、キッチンペーパーや新聞紙で包み、水分をしっかり吸収できる状態にしておきましょう。
食べる分だけ解凍する
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一度解凍したカニは、再冷凍を避けるべきとされており、食べる分だけ解凍することがポイントです。
解凍したカニは、時間が経つほど旨味や鮮度が失われ、おいしさが半減するとされています。特に、生のカニは品質が落ちやすく、酸化によって黒く変色する可能性もあるのだとか。
必要な分だけを解凍することで、鮮度や旨味を保ちながらおいしく食べられるでしょう。
常温やレンジでは解凍しない
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冷凍のカニを解凍する際、常温や電子レンジの使用は避けたほうがよいそうです。どちらの方法も水分が流れ出やすく、旨味成分が失われる原因になると言われています。
特に電子レンジでの急速加熱は、カニの細胞を壊して身がパサパサになり、食感にも影響を与えかねません。
多少時間はかかりますが、せっかくのカニをおいしく食べるためにも、冷蔵庫や流水、氷水など、低温で均一に解凍できる方法を選びましょう。
冷凍のまま調理しない
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「鍋や炒め物などの加熱調理なら、凍ったまま入れても大丈夫なのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし、冷凍のまま調理すると加熱によって旨味成分が流れ出し、風味や食感が損なわれる可能性があります。
手間に感じるかもしれませんが、解凍の手順を経てから調理することで、カニ身全体がふっくらと仕上がり、旨味を逃さず楽しめるでしょう。
カニの解凍法や注意点を知っておいしく調理しよう!
冷凍のカニを解凍すること自体は難しくありません。しかし、生のカニかボイル済みのカニかによって適した方法が異なり、注意すべき点もいくつかあります。
また、氷水や冷蔵庫での解凍は時間がかかるため、あらかじめ計画的に進めることが大切です。
カニの魅力をしっかり引き出すためにも、事前に正しい解凍方法を確認し、おいしさや食感を損なわないようにしましょう。
適切に解凍して、カニ本来の旨味を余すことなく楽しんでくださいね。
[文・構成/grape編集部]