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ネットで話題の『強気すぎる猫の譲渡会ポスター』 制作意図を聞いてみた!

By - いとう舞香  公開:  更新:

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譲渡会の主催者であり、このポスターを作った『ねこねこ亭の小さな命を守る会』さんにお話を伺いました。

『強気すぎるポスター』を作ったきっかけや、ポスターに込められた想いとはいったい…?

――譲渡会のポスターというと、一般的にほんわかとした雰囲気のものが多い気がします。どういった流れで、一風変わった『強気なポスター』も制作することになったのでしょうか。

以前もとあるツイートがTwitterで拡散されたのですが、譲渡会に来てくれる方はあまり増えませんでした。
また、ツイートに対する否定的な意見もあり、ぶっちゃけ半分ヤケで「かかって来い!」という気持ちで出来上がったのが、このポスターです。

実際、保護した猫たちの写真を使いたくても、なかなか可愛い写真は撮影できないんです。
最初は猫たちをまったく触ることすらできず、与えたダンボールの中から出てこない子もいます。
やっと顔を見ることができても、顔は凶暴で、身体は糞尿まみれ。
近親交配のため色柄も似ていて、猫を見慣れている私たちですら区別がつかない程でした。

そういった理由で可愛らしい写真が撮れないため、ポスターに採用したのがモデルの猫・カッパーくんです。
殺し屋のような人相の悪さを逆手にとって、私たちと猫たちが言いたい気持ちをポスターに込めました。

――ポスターに込められた想いを教えてください。

一時の「可愛い!」「かわいそう」といった気持ちだけで里親になるのではなく、『少なくとも20年』と言われる猫の寿命をしっかりと考え、20年先までの自分と家族の人生をイメージしてほしいんです。

そして、真剣な気持ちで里親になってください。時には『飼わない』という選択をすることも、また愛だと思います。

人知れず、殺処分されようとしていた子たちが今ここにいます。
里親に申し込まなくても構いません。こんなにも可愛くなって幸せをつかもうとしている姿を、譲渡会に来ていただき、ご覧になってください。

――9月10日に行われた譲渡会で、来場者からポスターについてなにか反応はありましたか?

このポスターは過去に3回使いましたが、正直、反応はそんなにありませんでした。

ただ、ここ数日ずっとTwitterなどの拡散が継続しているらしく、Amazonの欲しいものリストから物資の寄付が増えています。

――最後に、譲渡会や動物保護施設から動物を引きとるにあたって「これだけは知ってほしい」ということを教えてください。

保護された動物たちは、元々飼い主のいない猫が産んだ子の他に、個人の都合で捨てられたり、ブリーダー崩壊などそれぞれの生い立ちがあります。

幸せな環境に生まれ育った子であれば、譲渡会や保護施設にいることはありません。
ほとんどの子が、人間の都合に振り回されてしまった子たちです。

豊かだと言われる日本の中で、飢えや虐待、行政の殺処分によって、多くの動物たちが命を落としています。
本人たちの「生きたい」という意思に反し、生きることすらできない命があります。それを、ひとりでも多くの方に知っていただけたらと思います。

「軽い気持ちで動物を飼うことにしたけど、やっぱり面倒になった」…信じられませんが、世の中にはそういった理由で動物を手放してしまう人も存在します。

人間の勝手で何度も傷つけられ見捨てられた動物は、どれだけ悲しむことでしょう。動物の命をもらい受ける…それは、軽い気持ちではやってはいけないことです。

里親募集活動を行っている方や猫たちのそういった想いを込め、この『強気すぎるポスター』が生まれたと、ねこねこ亭さんは話します。

東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県を対象に里親募集をしている、ねこねこ亭さん。東京都江戸川区で発生した猫の多頭飼育崩壊をきっかけに、毎月譲渡会を行っています。

譲渡会では、スタッフさんがそれぞれの猫の性格や接し方などを丁寧に説明してくれます。猫を飼うのが初めての方でも安心できるように、サポート体勢も万全とのこと!

「本気で猫を飼いたい!」「今は飼えないけど、猫が見てみたい…」そんな方は、ぜひ譲渡会に行ってみてはいかがでしょうか。もしかしたら、あなたと猫の運命を変える出会いがあるかもしれません。

出典
ねこねこ亭の猫の里親募集ねこねこ亭の猫の里親募集

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