暗殺された北朝鮮・金正男氏は、気さくで超ナイスガイ~もしかして北朝鮮の救世主にもなれた?! By - grape編集部 公開:2017-02-16 更新:2018-06-06 北朝鮮 Share Post LINE はてな コメント 提供:産経新聞社 まさか…であった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45歳)が2月13日にマレーシアで殺害されたというニュースにはビックリした。何を隠そう、金正男氏にはたった1度だけだが、会ったことがある。もう10年前になる。2007年3月、休暇を取ってマカオに遊びに行った。 いまでもその光景が瞼に浮かぶ。18日の夜9時過ぎのことだった。カジノにも飽きて、友人と繁華街に出掛けた。市内で有名なセナド広場付近は賑わっていた。そんな雑踏を歩いていると、金正男氏らしき人物とすれ違ったのだ。「えっ? マジ? 金正男じゃない?」と思わず友人にこう言った。そして「オレ、確かめてくる」とあわてて引き返した。顔はわかっている。それ以前、日本国内に不法入国して強制送還された映像を何度も見ていた。ある程度〝判別〟には自信があった。 そしてすぐ側まで近寄って凝視?すると目があった。彼はニコッと笑った。5、6歩下がった後方には、夫人らしき女性と子供らの姿もあった。普通の仲睦まじいファミリーに見えた。彼らはコンピューター店に入ったり、ゆっくり街を散策しているようだった。 意を決した。やや人影が途絶えたところで直撃した。つたない英語で「金正男さんですか?」と話しかけると立ち止まってくれた。「写真を撮ってよいですか?」とも伝えた。視線があった。カメラを構えた。興奮で手が震える。なかなかシャッターが押せなかった。辺りは暗い。すると彼は言った。 「フラッシュ! フラッシュ(をたいて)!」の言葉。繁華街にある『M』マークで有名なハンバーガーショップの前、3、4枚ほどシャッターを切った。ちゃんと視線をカメラに向けてくれた。快く応じてくれたのである。まさに〝超ナイスガイ〟の素敵な対応をしてくれたのだった。 提供:産経新聞社 その頃、中国・北京で北朝鮮に関して6カ国協議をしていた。必死で「どう思うか?」と問いかけた。手を横に振っていなされたが、その対応はとても優しく、温和だった。そして家族と共に去っていった。 当時、彼がマカオ付近に出没しているとはウワサに聞いていたが、〝まさかの遭遇〟。北朝鮮の総書記だった父・正日氏が存命だった。後継者問題がささやかれる中、自由主義諸国をよく知る正男氏が後を継いでくれたら…。そんな思いもした。遭遇翌日、現地の旅行コーディネーターに正男氏関連の話を聞いた。市内にマンションを持ち、高台には豪華な一軒家も所有していたとも聞いた。気軽に街のレストランにも顔をだしていたとも…。コミュニケーション能力は抜群ともいえた。もし後継者になっていたら、きっと情勢も変わっていたかもしれない。 ちなみに…。当時、マカオにある銀行「「バンコ・デルタ・アジア」には北鮮関連資金が凍結されていた。前述したが、時はまさに6カ国協議の真っ最中。金氏との遭遇はその口座資金が北朝鮮に全面返還されると発表される〝前夜〟のことだった。『M』マークの店とその銀行との距離はわずか30メートルほどだったと記憶している。 [文/産経新聞特別記者・清水満] 元プロ野球選手 清原和博容疑者、逮捕される ファンは動揺…2016年2月2日、元プロ野球選手の清原和博容疑者が、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されました 「嬉しい報告があります!」長友佑都が妻・愛梨の妊娠を発表2017年9月2日、長友佑都さんがブログを更新。妻・愛梨さんが第一子を妊娠したことを発表しました。 Share Post LINE はてな コメント
まさか…であった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45歳)が2月13日にマレーシアで殺害されたというニュースにはビックリした。何を隠そう、金正男氏にはたった1度だけだが、会ったことがある。もう10年前になる。2007年3月、休暇を取ってマカオに遊びに行った。
いまでもその光景が瞼に浮かぶ。18日の夜9時過ぎのことだった。カジノにも飽きて、友人と繁華街に出掛けた。市内で有名なセナド広場付近は賑わっていた。そんな雑踏を歩いていると、金正男氏らしき人物とすれ違ったのだ。「えっ? マジ? 金正男じゃない?」と思わず友人にこう言った。そして「オレ、確かめてくる」とあわてて引き返した。顔はわかっている。それ以前、日本国内に不法入国して強制送還された映像を何度も見ていた。ある程度〝判別〟には自信があった。
そしてすぐ側まで近寄って凝視?すると目があった。彼はニコッと笑った。5、6歩下がった後方には、夫人らしき女性と子供らの姿もあった。普通の仲睦まじいファミリーに見えた。彼らはコンピューター店に入ったり、ゆっくり街を散策しているようだった。
意を決した。やや人影が途絶えたところで直撃した。つたない英語で「金正男さんですか?」と話しかけると立ち止まってくれた。「写真を撮ってよいですか?」とも伝えた。視線があった。カメラを構えた。興奮で手が震える。なかなかシャッターが押せなかった。辺りは暗い。すると彼は言った。
「フラッシュ! フラッシュ(をたいて)!」の言葉。繁華街にある『M』マークで有名なハンバーガーショップの前、3、4枚ほどシャッターを切った。ちゃんと視線をカメラに向けてくれた。快く応じてくれたのである。まさに〝超ナイスガイ〟の素敵な対応をしてくれたのだった。
提供:産経新聞社
その頃、中国・北京で北朝鮮に関して6カ国協議をしていた。必死で「どう思うか?」と問いかけた。手を横に振っていなされたが、その対応はとても優しく、温和だった。そして家族と共に去っていった。
当時、彼がマカオ付近に出没しているとはウワサに聞いていたが、〝まさかの遭遇〟。北朝鮮の総書記だった父・正日氏が存命だった。後継者問題がささやかれる中、自由主義諸国をよく知る正男氏が後を継いでくれたら…。そんな思いもした。遭遇翌日、現地の旅行コーディネーターに正男氏関連の話を聞いた。市内にマンションを持ち、高台には豪華な一軒家も所有していたとも聞いた。気軽に街のレストランにも顔をだしていたとも…。コミュニケーション能力は抜群ともいえた。もし後継者になっていたら、きっと情勢も変わっていたかもしれない。
ちなみに…。当時、マカオにある銀行「「バンコ・デルタ・アジア」には北鮮関連資金が凍結されていた。前述したが、時はまさに6カ国協議の真っ最中。金氏との遭遇はその口座資金が北朝鮮に全面返還されると発表される〝前夜〟のことだった。『M』マークの店とその銀行との距離はわずか30メートルほどだったと記憶している。
[文/産経新聞特別記者・清水満]