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一緒にピザを食べる警察官とホームレスの女性に人々が感動 「美しい瞬間」

By - grape編集部  公開:  更新:

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出典:Chris Barnes

アメリカ・ミネソタ州で2020年5月25日に起きた、白人警官による黒人男性ジョージ・フロイドさんの暴行殺人事件。

この出来事をきっかけにしてアメリカでは、警察による人種差別に対する人々の怒りが増大しています。

そのジョージ・フロイドさんの痛ましい事件が起きる約2か月半前、ある警察官の写真が広く拡散されて話題となりました。

ノースカロライナ州で警察官として働くマイケル・リバースさんは、いつものように町をパトロールしていました。

海外メディア『CNN』によると、マイケルさんはその地域に住むほとんどのホームレスの人のたちの顔を知っているのだそう。すると彼はその日、今まで見かけたことのないホームレスらしき女性に目を留めます。

パトカーに乗ったまま近づくと、女性はこんな言葉が書かれたTシャツを着ていたといいます。

ホームレス Nobodyになるためのもっとも早い方法

『Nobody』とは名前を知られることもなく、そこにいながら誰からも存在に気付いてもらえないような人のこと。

マイケルさんは車の窓を開けて、女性に「こんにちは」と笑顔で挨拶をしてその場を去りました。

なんとなく気になった彼はすぐに引き返し、女性に「今日何か食べましたか?」と尋ねると、女性は「いいえ」と答えたのだそう。

そこでマイケルさんは近くのピザ店へ行き、2人ぶんのピザと飲み物を買って、その女性と一緒にランチを食べたのです。

そばを通りかかった別の女性が、楽しそうにピザを食べている2人の姿を見て感動し、思わず写真を撮りました。

その写真を女性の夫がFacebookに投稿すると拡散され、多くのコメントが寄せられたのです。

・彼は今年の最優秀警察官の候補者になるべき。

・こんなポジティブで美しい瞬間をとらえてくれてありがとう!

・世界にはマイケルさんのような人がもっと必要だ。

ホームレスの女性はミシェルさんといい、マイケルさんたちは45分間いろいろな話をしたのだそう。

ミシェルさんは肝臓の病気と闘う12歳の娘を里親に預けていること、23歳の息子がいること、夫もホームレスであることなどを打ち明けたそうです。

マイケルさんはミシェルさんとの会話で気付いたことがあるといいます。

ホームレスと警察官は社会からの受け取られ方が似ていると思いました。

ホームレスの人たちはしばしば社会から敬遠され、そういう状況を招いたのは自分のせいだと責められます。警察官も『腐ったリンゴ』だけに焦点を当てられ、ネガティブな部分だけ描かれます。

しかしホームレスになったのはただ運が悪かっただけで、それは誰にでも起こりうることなのです。

CNN ーより引用(和訳)

マイケルさんは仕事に行く時はいつも「今日は誰を笑顔にしてあげようか」と考えるのだそう。

「私は誰かの父親や母親を奪って、刑務所に入れたいと思ってはいません」と話しています。

ミシェルさんにとってはランチのピザはもちろんですが、何よりマイケルさんが気付いて声をかけてくれたことが嬉しかったのではないでしょうか。

誰もがお互いに少し関心を持ち、相手を笑顔にすることを目指したら、社会はもっと温かい場所になるような気がします。


[文・構成/grape編集部]

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