高校生がとらえた『すばる』 冬の幻想的な1枚に「たまらない…」
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- @tamc_net






無数の星々が広がる宇宙。2025年12月4日現在、冬の夜空を見上げると、一際強い輝きを放つ天体があるでしょう。
東京都立立川高校天文気象部の部員は同年11月26日、地球からおよそ440万光年先に位置する『プレアデス星団』の撮影に成功。
Xアカウント(@tamc_net)に写真を公開すると、多くの人の視線を釘づけにしました。
古くから『すばる』の名で親しまれる天体を収めた幻想的な1枚が…こちらです。
複数の青白い星々が、まるで宝石のような光を放ちながら輝いています…。
地球から遠く離れた天体とは思えないほどの臨場感があり、星団を包む淡いガスや、周囲の小さな星々の姿まで鮮明にとらえられているでしょう。
高校生が撮影したとは思えないほど、卓越した技術が感じられますよね。
写真を見た人からは「『きれい』以外に表現する言葉が見当たらない…!」「たまらなく美しい」といった称賛の声が寄せられました。
幻想的な冬の『プレアデス星団』の1枚 撮影した高校生のこだわり
grapeは、写真の撮影と編集を担当した2年生の荻島侑大さんを取材。
『おうし座』に位置する『プレアデス星団』の1枚を撮影した際の裏話や、思いなどを聞きました。
――『プレアデス星団』の写真を撮ろうと思ったきっかけを教えてください。
東京から肉眼で見えるほどに有名な天体なので、「一度は撮っておかないと」と思い、撮影に挑戦しました。
――撮影や編集は、どのように行ったのでしょうか。
撮影に使ったのは、反射望遠鏡と一眼レフカメラです。編集には『DeepSkyStacker』や『Siril』、『GIMP』などのソフトを使いました。
光害が強かったため、写真を編集する際に星雲や分子雲を分離するのが難しく、ノイズの処理にはかなり手がかかりましたね。
幻想的な『プレアデス星団』を撮影した荻島侑大さん(撮影:grape編集部)
日頃から強いこだわりを持って、天体観測に取り組む荻島さん。
幻想的な『冬の天体』の写真は、繊細な編集作業の積み重ねによって生まれたのですね。
――古くから『すばる』と呼ばれるプレアデス星団を見ると、どんなことを感じますか。
星がたくさん集まった『プレアデス星団』のきれいな領域は、かつて清少納言が「星は、すばる」と言ったように、多くの人を魅了してきました。
肉眼で見つけられる天体なので、ぜひ多くの方たちにも探してみてほしいと思います。
肉眼では星が集まったきれいな輝きを楽しめますが、写真に収めると、周囲に広がる反射星雲や分子雲が濃く写り、また別の魅力があるんです。
肉眼と写真、それぞれに違った面白さがあり、二通りの楽しみ方ができる非常に興味深い天体だと感じています。
古くから、愛好家のみならず、文豪をも魅了してきた『プレアデス星団』。
冬の夜空を見上げれば、星々の静かな輝きに心が満たされるかもしれませんよ…!
※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。
[文・構成・取材/grape編集部]