冬至前の『プレゼント』 水族館のカピバラに用意された『お風呂』が…
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冷え込みが一段と厳しくなってきた、2025年12月現在。寒い日には、温かいお風呂に入りたくなる人も多いでしょう。
温もりを求めるのは、人だけでなく、動物も同じようです。
岐阜県各務原市の『世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ』では、同月22日の『冬至』を前に、カピバラがお湯に浸かる特別企画が行われました。
しかも、そのお湯には、冬らしく体を温めてくれる『あの果物』が入れられていたのです。その果物が…。
冬に旬を迎える、ユズです!
鮮やかな黄色の大粒のユズが、カピバラのいるプールいっぱいに浮かんでいます。
厳しい寒さの中、ぜいたくなお湯に浸かるカピバラは、うっとりとした表情を浮かべており、幸せそうですよね…。
心地よさげに『入浴』するカピバラを見た人からは「癒やされる…」「気持ちよさそう」といった声が寄せられました。
『ゆず風呂』に入るカピバラ 各務原市の水族館が企画した意外な背景
寒さを忘れさせてくれるような光景に和んだ筆者は、同館の広報スタッフである津々木匠さんを取材。
カピバラの『ゆず風呂』を企画したワケや、背景などを聞きました!
――どうして、カピバラの『ゆず風呂』を企画したのでしょうか。
本来、南米に生息するカピバラは、水の中で過ごすことが多い動物です。しかし、寒い冬になると、途端に水に入らなくなってしまいます。
カピバラは水の中に入らないでいると、皮膚が乾燥してしまい、病気になるケースもあるんです。
病気のリスクを避けつつ、来館者にカピバラのかわいらしい姿を見てもらおうと、2017年に始めました。
以来、『冬至』を前に毎年行っており、『冬の風物詩』として親しまれています。
――『ゆず風呂』に浸かるカピバラは、どんな様子でしたか。
お湯を張り終える前から『フライング』でプールに入っていましたね。
お湯に浸かると、しばらくじっとしていて、本当に気持ちよさそうでした。
カピバラの体調を考慮して始まったと言う『ゆず風呂』の企画。
動物への思いやりが、来館者の癒やしにもつながる恒例イベントとして定着しているようですね。
カピバラ自身も、冬に風呂で温まる時間を楽しみにしていることがうかがえます。
使うユズは関市上之保地域産! 水族館「特産のアピールに」
『ゆず風呂』には、およそ6tものお湯が必要で、ユズも大量に使います。2025年は、約500個を用意したそうです。
実は、このユズを使うアイディアには、ある『秘密』があるといいます。
津々木さんは、次のように明かしてくれました。
風呂に使用しているユズはすべて、地元の名産地である岐阜県関市上之保地域で採れたものなんです。
毎年、スタッフで収穫していますよ。
プールの近くでは、来館者にもユズの香りを楽しんでもらえます。
『ゆず風呂』の企画には、地元の特産品をアピールしたい、という思いも込めていますね。
山間地に位置する同地域は、昼夜の寒暖差が大きいなど、糖度が高くジューシーなユズが育つ栽培条件に恵まれているのです。
多くの人でにぎわうカピバラの『ゆず風呂』は、地元名産品の貴重なPRの場にもなっているようですね。
企画した『アクア・トト ぎふ』の思い 「冬の風物詩を楽しんで」
――『ゆず風呂』に入るカピバラを見た来館者には、どんなことを感じてほしいですか。
『冬の風物詩』とも言える光景を、ぜひ楽しんでほしいですね。
また、冬に水の中に入るカピバラの姿は珍しいので、上手に泳ぐ様子にも注目してもらえたら嬉しいです。
カピバラの『ゆず風呂』は、12月20日と21日にも行われます。
『冬至』を前に、気持ちよさそうにお湯に浸かるカピバラを見れば、心までぽかぽかと温まり、寒さの厳しい年末も乗り越えられるかもしれませんよ!
[文・構成・取材/grape編集部 しぶちゃん]