アパートの窓から何かを降ろす青年 人々が絶賛するその美味しい『中身』とは?
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィアに、おいしいピザが食べられる一風変わった場所があります。
それはとあるアパートの下の路上。ここに来るとアパートの2階の窓から焼きたてのピザが降りてくるのです。
このピザ店の名前は『グッド・ピザPHL』。大学院生のベン・バーマンさんが始めたユニークなプロジェクトです。
2020年3月、ベンさんは自宅に友人を招いて手作りピザを振る舞う予定でした。ところが新型コロナウイルス感染症がまん延し始めたため、彼は「今は大人数で集まるべきじゃない」ということに気付きます。
しかしベンさんはすでにピザの材料を大量に買っていました。それらを無駄にしたくなかった彼は予定通りにたくさんのピザを焼いて友人たちにご馳走することにします。
そこで彼が行った方法はピザを2階の窓から階下にいる友人たちに届けること。
おいしい焼きたてピザを食べた友人たちは大喜び。そしてこの出来事をきっかけにベンさんはあるアイディアを思いつきます。
こういう時だからこそ、僕の作ったピザで多くの人を笑顔にできたらいいな
こうして『グッド・ピザPHL』が誕生したのです。
手作りのピザを無料で配る青年
ベンさんは自分が作ったピザを販売はしません。なんと彼は見ず知らずの人たちに無料でピザを提供しています。
『グッド・ピザPHL』は毎週日曜日にベンさんが自宅のキッチンで焼いたピザをアパートの2階から届けます。
ピザが食べられるのはオンラインの抽選で当たった20人のみ。
そしてピザをもらった人たちにはピザの代金の代わりにフィラデルフィアにいるホームレスの支援団体などへの寄付をお願いしているのです。
つまりピザを食べた人たちはそのおいしさに喜び、寄付を受け取った人たちはその親切に感謝するというわけです。
ベンさんが作るピザは写真を見ているだけでもとってもおいしそうです。生地からソース、トッピングまで彼のこだわりが伝わってきます。
『グッド・ピザPHL』は昨年、ある著名なブロガーが紹介したことで知名度が急に上がり、その後は多くのメディアでも取り上げられました。
2021年1月末までにベンさんが焼いたピザは500枚以上!5万7千ドル(約590万円)の寄付金が集まっているということです。
海外メディア『TODAY』によると、現在ペンシルベニア大学ウォートン校でMBAの取得を目指しているベンさんは、MBAを取得後も『グッド・ピザPHL』の活動をライフワークの1つとして続けていくつもりなのだとか。
1人の青年が始めた、ピザで人々を笑顔にするプロジェクト『グッド・ピザPHL』。
これからもさらに多くの人たちにベンさんのおいしいピザを届けていってほしいですね。
[文・構成/grape編集部]