「題名のない音楽会」の合間に流れた『幻』に感動、一回だけしか見られない映像に、ファン歓喜 提供:出光興産株式会社 By - grape編集部 公開:2017-04-06 更新:2017-04-10 クラシック Share Post LINE はてな 1964年に放送が開始された音楽番組『題名のない音楽会』。クラシック音楽を中心に、毎週日曜の朝9時に良質な音楽をお茶の間に届け続けてきました。 今年で53年目を迎える「世界一長寿のクラシック音楽番組」として、日本の音楽文化に大きく貢献してきた番組です。 2017年4月からは、俳優・歌手の石丸幹二さんが司会を担当することになり、先日、なんと第2504回を迎えました。 その2017年4月2日放送回に、ある映像が流れました。放送後、番組のホームページや動画サイトにも一切公開されておらず、ファンのなかでまたたく間に”幻”と呼ばれるようになったのです。 インターネットなどで手軽に動画を見ることができるこのご時世、テレビのみで、一度だけ流れた『幻のCM』…あなたは、ご覧になりましたか? それは、ファンに向けた『感謝の手紙』 映像の舞台は『題名のない音楽会』が行われているコンサートホール。 開演前のステージの上には、まだカバーのかかった楽器などが置いてあります。 ステージのスタッフは、80人ほどのオーケストラ楽員の椅子や譜面台をはじめ、照明や機材などを設置していきます。 豊かな音楽を、世の中に届けたい。そんな想いをエネルギーにして、この音楽会は作り出されていきます。 開演前に、閉じられたホールの中で行われる地道な作業。スタッフは熱い想いを持って準備をしているんですね。 この映像は『題名のない音楽会』を支え続けてきた出光興産が、長年にわたり番組を愛してくれるファンに向けて送った”手紙”…その映像に隠されたメッセージを、紐解いてみました。 心を豊かにする音楽を届け続けること 1964年。それは日本の歴史の中でも重要な一年でした。東京オリンピックが開催されるなど、戦後から復興した日本の姿を世界に見せつけた年でもあったのです。 そんなめまぐるしい最中、産声をあげたひとつのテレビ番組がありました。それは『題名のない音楽会』。経済成長と共に文化が繁栄していくなかで、クラシック音楽はまだ日本人の日常には浸透していませんでした。 クラシック音楽を家族みんなで楽しめるように、お茶の間にさまざまな音楽を届け続け、今年でなんと53年目を迎えたのです。 『題名のない音楽会』は、時代の変化とともに、オーケストラが異なるジャンルの音楽と融合するなど、常にチャレンジし続けてきました。最近ではアニメ音楽特集を行ったり、音声合成ソフトウェア『初音ミク』とコラボをするなど、クラシック音楽に馴染みない人もチャンネルを合わせたのでした。 © Crypton Future Media, INC. www.piapro.net そのほかにも、挑戦的な試みが。「あまちゃん」の音楽を担当した大友良英さんをゲストに招き、金属音が鳴り響く、前衛的な「ノイズ音楽」を演奏。日曜の朝のお茶の間を驚かせました。 「あなたは音楽が嫌いですか?退屈ですか?難しいですか?音楽なんかなくたって人生は成立すると考えますか?もしあなたがそう思っているなら、あなたはこの番組を見る資格があります。私たちの番組はそうした人たちにささげる番組です」 これは、開始当初に掲げられた番組のスローガン。あらゆる人々が共に音楽を楽しめるようにとの姿勢を全うし続けてきたからこそ、多くのファンが番組を愛してくれるようになったんでしょうね。 陰で53年間支えてきた”パートナー” そんな番組をずっと、静かに見守り続けているのが出光興産。初期から唯一のスポンサーとして『題名のない音楽会』を支えてきました。 奏者が80人を超えるオーケストラを使った番組を50年以上続けるのは大変なこと。会社の財務状況が悪化した時代にはスポンサー継続も危ぶまれたのだとか。 それでも「この番組を通じて、日本の音楽文化向上に貢献したい」という想いを持っていた出光興産は提供をやめることはありませんでした。また、制作内容に口を出すこともせず、ひたすらに支援を続けてきたそうです。 豊かな音楽を届け続けることが、人のエネルギーになると信じて。今日も、いつも通りの音楽会の幕が上がります。 出光興産は、映像に登場するスタッフたちを通じて、番組に対する想いを今回のCMで伝えていたのです。 第2504回でこの映像を放送したのは、どの回にも同じ想いがこもっているから。他のどこにも流さないのは、ファンだけに届けたかったから。音楽を通じてファンと繋がりを持ち続けた出光しかできない、”感謝の手紙”。 たった一度だけ、この番組の中だけで送られた映像に込められたメッセージをファンが感じ受け止めたから『幻のCM』となったのでしょうね。 時代を反映しながら、心を豊かにする音楽を届け続ける『題名のない音楽会』…これからも”時代の音”を奏で続けてほしいと、切に願います。 この『幻のCM』は、4月9日(日)23:00からの再放送(BS朝日)で、もう一度だけ見ることができるそうです。 題名のない音楽会 [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな
1964年に放送が開始された音楽番組『題名のない音楽会』。クラシック音楽を中心に、毎週日曜の朝9時に良質な音楽をお茶の間に届け続けてきました。
今年で53年目を迎える「世界一長寿のクラシック音楽番組」として、日本の音楽文化に大きく貢献してきた番組です。
2017年4月からは、俳優・歌手の石丸幹二さんが司会を担当することになり、先日、なんと第2504回を迎えました。
その2017年4月2日放送回に、ある映像が流れました。放送後、番組のホームページや動画サイトにも一切公開されておらず、ファンのなかでまたたく間に”幻”と呼ばれるようになったのです。
インターネットなどで手軽に動画を見ることができるこのご時世、テレビのみで、一度だけ流れた『幻のCM』…あなたは、ご覧になりましたか?
それは、ファンに向けた『感謝の手紙』
映像の舞台は『題名のない音楽会』が行われているコンサートホール。
開演前のステージの上には、まだカバーのかかった楽器などが置いてあります。
ステージのスタッフは、80人ほどのオーケストラ楽員の椅子や譜面台をはじめ、照明や機材などを設置していきます。
豊かな音楽を、世の中に届けたい。そんな想いをエネルギーにして、この音楽会は作り出されていきます。
開演前に、閉じられたホールの中で行われる地道な作業。スタッフは熱い想いを持って準備をしているんですね。
この映像は『題名のない音楽会』を支え続けてきた出光興産が、長年にわたり番組を愛してくれるファンに向けて送った”手紙”…その映像に隠されたメッセージを、紐解いてみました。
心を豊かにする音楽を届け続けること
1964年。それは日本の歴史の中でも重要な一年でした。東京オリンピックが開催されるなど、戦後から復興した日本の姿を世界に見せつけた年でもあったのです。
そんなめまぐるしい最中、産声をあげたひとつのテレビ番組がありました。それは『題名のない音楽会』。経済成長と共に文化が繁栄していくなかで、クラシック音楽はまだ日本人の日常には浸透していませんでした。
クラシック音楽を家族みんなで楽しめるように、お茶の間にさまざまな音楽を届け続け、今年でなんと53年目を迎えたのです。
『題名のない音楽会』は、時代の変化とともに、オーケストラが異なるジャンルの音楽と融合するなど、常にチャレンジし続けてきました。最近ではアニメ音楽特集を行ったり、音声合成ソフトウェア『初音ミク』とコラボをするなど、クラシック音楽に馴染みない人もチャンネルを合わせたのでした。
© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
そのほかにも、挑戦的な試みが。「あまちゃん」の音楽を担当した大友良英さんをゲストに招き、金属音が鳴り響く、前衛的な「ノイズ音楽」を演奏。日曜の朝のお茶の間を驚かせました。
「あなたは音楽が嫌いですか?退屈ですか?難しいですか?音楽なんかなくたって人生は成立すると考えますか?もしあなたがそう思っているなら、あなたはこの番組を見る資格があります。私たちの番組はそうした人たちにささげる番組です」
これは、開始当初に掲げられた番組のスローガン。あらゆる人々が共に音楽を楽しめるようにとの姿勢を全うし続けてきたからこそ、多くのファンが番組を愛してくれるようになったんでしょうね。
陰で53年間支えてきた”パートナー”
そんな番組をずっと、静かに見守り続けているのが出光興産。初期から唯一のスポンサーとして『題名のない音楽会』を支えてきました。
奏者が80人を超えるオーケストラを使った番組を50年以上続けるのは大変なこと。会社の財務状況が悪化した時代にはスポンサー継続も危ぶまれたのだとか。
それでも「この番組を通じて、日本の音楽文化向上に貢献したい」という想いを持っていた出光興産は提供をやめることはありませんでした。また、制作内容に口を出すこともせず、ひたすらに支援を続けてきたそうです。
豊かな音楽を届け続けることが、人のエネルギーになると信じて。今日も、いつも通りの音楽会の幕が上がります。
出光興産は、映像に登場するスタッフたちを通じて、番組に対する想いを今回のCMで伝えていたのです。
第2504回でこの映像を放送したのは、どの回にも同じ想いがこもっているから。他のどこにも流さないのは、ファンだけに届けたかったから。音楽を通じてファンと繋がりを持ち続けた出光しかできない、”感謝の手紙”。
たった一度だけ、この番組の中だけで送られた映像に込められたメッセージをファンが感じ受け止めたから『幻のCM』となったのでしょうね。
時代を反映しながら、心を豊かにする音楽を届け続ける『題名のない音楽会』…これからも”時代の音”を奏で続けてほしいと、切に願います。
この『幻のCM』は、4月9日(日)23:00からの再放送(BS朝日)で、もう一度だけ見ることができるそうです。
題名のない音楽会
[文・構成/grape編集部]