桜の寿命は何年?種類別の特徴や長く楽しむためのコツもご紹介
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春の風物詩でもある桜は、日本の国花として古くから親しまれています。なかには、桜の盆栽を購入したり、自宅付近で花見を楽しんだりする人もいるのではないでしょうか。
実は、桜は品種ごとに寿命が異なり、メンテナンスを行っていなかったり環境が変わったりした場合、寿命が短くなる恐れもあります。
そこでこの記事では、桜の品種ごとの寿命と長く楽しむためのポイントをご紹介。あわせて、各品種の特徴も解説しているため、桜の見分け方を知らない人もぜひ参考にしてください。
【品種別】桜の寿命と特徴
2025年現在、桜は100種類以上の栽培品種があり、寿命はおよそ60年~数百年といわれています。品種によって特徴や開花時期などが異なるだけではなく、寿命もそれぞれです。
そのため、桜の品種が分かれば、自身で育てている桜や家の近くに咲いている桜の寿命を把握できます。
ここでは、日本の代表的な桜5種の寿命に加え、見分ける際の特徴なども一緒にご紹介。
もし、普段見ている桜の品種が分からない場合でも、特徴が一致すれば品種名や平均寿命なども推測できるため、ぜひ参考にしてみてください。
ソメイヨシノ
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ソメイヨシノは、もっとも親しまれている桜の品種です。全国各地で楽しめる桜ですが、ソメイヨシノの寿命は60~80年程度と比較的短い傾向があります。
それは、ソメイヨシノは病害虫に弱いといわれているためです。
とはいえ、適切に手入れをすれば長くもつ品種でもあり、青森県弘前市にある『弘前公園(別名:鷹揚園)』では、樹齢100年を超えるソメイヨシノが300本以上残っています。
ちなみに、ソメイヨシノは接ぎ木で増やされた桜です。そのため、全国各地のソメイヨシノはルーツをたどれば1本の原木だといわれています。特徴も統一されているため、見分けやすいでしょう。
【ソメイヨシノの特徴】
また、ソメイヨシノは1本の木のクローンであるため、ほぼ同時に咲き始めます。そのため、桜並木などで一斉に咲き始めた場合は、ソメイヨシノの可能性が高いでしょう。
ヤマザクラ
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ヤマザクラは、東北南部から九州に分布する野生種の桜です。江戸時代までは桜の代表として親しまれていました。
ヤマザクラはソメイヨシノよりも寿命が長いといわれており、100年以上もつと考えられています。
例えば、福島県石川郡古殿町にある『越代のサクラ』は、樹齢約400年という説が。ちなみに、県の天然記念物にも指定されています。
すべてのヤマザクラが何百年ももつとは限りませんが、ソメイヨシノよりも寿命が長いという説は濃厚でしょう。
また、ヤマザクラは、ソメイヨシノと開花時期が近い桜です。
【ヤマザクラの特徴】
寿命が長いぶん、大木になりやすいため、ソメイヨシノなどよりも1本1本が大きく感じるかもしれません。
エドヒガン
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エドヒガンは、ヤマザクラ同様に野生種の桜です。名前の由来は、東京で多く栽培されていたこと、彼岸の時期に咲いていたことだと考えられています。
日本三大桜の1つである岐阜県本巣市の『根尾谷淡墨桜』もエドヒガンで、樹齢は約1500年という大木です。実はエドヒガンの寿命は非常に長く、数百年~2千年といわれています。
【エドヒガンの特徴】
エドヒガンは長寿の桜が多数あり、根尾谷薄墨桜をはじめ老大木は一本桜として丁寧に保護、手入れがされています。また、花の下部にあるひょうたん形のがく筒と樹皮の裂け目は非常に特徴的であるため、見分けやすいでしょう。
オオシマザクラ
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オオシマザクラは、伊豆諸島、伊豆半島、房総半島、三浦半島を中心に分布している桜です。ヤマザクラやエドヒガンとともに、野生種の桜として知られています。
また、エドヒガンとオオシマザクラの交配により誕生した桜がソメイヨシノです。
オオシマザクラの寿命は60~100年ほどと考えられていますが、なかには、樹齢800年を超える古木もあるといわれています。
オオシマザクラは、ソメイヨシノと見分けにくいと感じる人もいるかもしれません。
【オオシマザクラの特徴】
オオシマザクラはほかの桜と比較するとかなり花が大きな印象です。また、強い香りを持っているため、見た目以外からも判断がしやすいでしょう。
シダレザクラ
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シダレザクラはエドヒガンの栽培品種です。ほかの桜には見られない形が特徴的であるため、名前を聞いて想像しやすい品種かもしれません。
シダレザクラの寿命は300年以上だといわれています。例えば、日本三大桜の1つである福島県田村郡三春町の『三春滝桜』は、樹齢1千年以上と推定されており、横にも縦にも広がった大木は圧巻です。
シダレザクラはエドヒガンと似た特徴があります。
【シダレザクラの特徴】
シダレザクラも全国各地に名所があり、一本桜や並木のシダレザクラを見ると春の訪れを感じられるでしょう。
桜の盆栽の寿命はどれくらい?
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桜の盆栽は、一般的な桜より寿命が短い傾向があり、数十年程度といわれています。少しでも長く楽しむためのポイントは以下の通りです。
桜の盆栽はさまざまな種類があり、若木のうちから花が咲く『一才桜』やシダレザクラ、並木風のものまで好みにあわせて選べます。丁寧に手入れを行い、自宅で桜を楽しみましょう。
桜を長く楽しむための手入れのポイント
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人によっては、自宅や自宅付近、所有地に桜の木が植えられていることもあるのではないでしょうか。桜の木は盆栽同様、メンテナンスをしなければ幹が腐ったり枯れたりするリスクがあります。
実際、桜の倒木による事故なども起こっているため、所有地などに桜がある場合は手入れが非常に重要です。
桜を長く楽しむための手入れポイントは3つあります。
桜は基本的に水やりなどは必要ありません。しかし、病害虫対策や不要な枝の剪定などの手入れをしておかなければ、育ちにくくなります。
なかでも、枝の剪定は方法を間違えると、雑菌が入ったり開花しなくなったりする場合があるため、プロに任せるとよいでしょう。
桜の寿命は60年~数百年!盆栽は数十年程度
桜は品種によって寿命が異なります。日本人に特に親しまれているソメイヨシノは寿命が短い傾向があり、60~80年程度です。一方で、エドヒガンには1千年以上開花し続ける桜もあるようです。
本記事ではそれぞれの桜の見分け方も解説しているため、よく通る場所や所有地の桜の種類が気になる人はぜひ参考にしてください。桜の盆栽も同様に、メンテンナンスをしっかり行えば、数十年もつといわれています。
桜の寿命は品種だけでなく手入れによって変わるため、丁寧にメンテナンスをしながら、長く桜を楽しんでください。
[文・構成/grape編集部]