「無言の圧を感じる…」 住民のリサイクルに絶大な効果を生んだ『可燃ゴミ』の名前が?
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亀岡市と同様に、一風変わったゴミの名称を採用したまちは、徳島県徳島市。なんといっても、日本三大盆踊りの1つである『阿波踊り』が有名でしょう。
同市では『燃やすごみ』の名称を2023年5月に変更。
想像のななめ上をいくネーミングに、当時のSNS上では「笑った。思わず二度見したわ」「エイプリルフールはもう終わっているのに…」といった驚きの声が相次ぎました。
多くの人の度肝を抜いた名称がというと…。同市のキャラクターが、ユニークな名称をPRするイラストをご覧ください。
提供:徳島市
『分別頑張ったんやけど、燃やすしかないごみ』
徳島の方言を生かしたセリフのような名前に、思わず笑いがこみあげてきませんか。
「頑張ったんやけど」という話し言葉による表現が斬新で、印象に残りやすいですよね…!
取材に応じた同市の担当者によると、ユニークなゴミの名称を考案した背景には、ゴミの排出状況の課題があったといいます。
徳島の家庭から出るゴミとして最も多い『燃やすごみ』の中には、資源として再利用できる紙類が多く含まれている状況でした。
このことに着目し、市民の分別意識を高め、ゴミの減量と資源の再利用を図ることを目的として、名称を変更しました。
当時の燃やすゴミの中にリサイクル可能な紙類が多い状況を打破しようと、インパクトが強い名称に変更したのですね。
燃やすゴミの名称を変更した効果は絶大。名称変更後の2024年度は、変更前の2022年度と比べて、紙類のゴミの量が14%も減ったのです!
徳島市の家庭ごみ収集日程表 提供:徳島市
紙類のゴミの出し方に関する、市民からの問い合わせも増えたといいます。
全国的にも注目されたゴミの名称変更は、市民に分別について考えるきっかけをもたらしたのかもしれませんね。
撮影:grape編集部
今回紹介した2市以外にも、ユニークなゴミの名前を採用する自治体はじわじわと増加中。人々のゴミの分別への関心の高まりが期待できるでしょう。
環境問題に関係が深いゴミに関する2市の取り組みは、名前を変えるだけで、市民の日常に新たな視点が生まれた好例ではないでしょうか。
ちょっとしたユーモアや工夫が、人々の意識を動かし、まちの未来を変えていくのかもしれませんね…!
[文・構成・取材/grape編集部]