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うっかりミスの結末にゾッ… 高速道路でガス欠、絶対にやってはいけない行動とは?

By - ことのは  公開:  更新:

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高速道路のイメージ写真

※写真はイメージ

夏の暑さがようやく和らぎ、紅葉狩りや味覚狩りなどのイベントに出かける人もいるでしょう。

家族や友人たちと車に乗って高速道路に差し掛かり、ふとメーターに目をやると、燃料ランプがチカチカと点滅…。

「次のサービスエリアまで、まだ結構あるぞ…」と、ヒヤリとした経験がある人もいるのではないでしょうか。

万が一、高速道路の真ん中で燃料切れになってしまったら、それは、ただ『困った』で済む話ではありません。実は、しっかりとした罰則が科される『違反行為』にあたるのです。

弁護士「重大事故の原因になります」

なぜ、高速道路でのガス欠は、単なるうっかりミスでは済まされないのでしょうか。

大阪府大阪市で、まこと法律事務所を運営する北村真一弁護士にうかがいました。

――高速道路でガス欠になったら、違反になるというのは本当ですか。

はい、本当です。

道路交通法では、高速道路を走行するドライバーに対して、『あらかじめ燃料や冷却水、オイルの量を点検する義務』が課せられています。

この義務を怠ってガス欠を起こし、高速道路上で停止してしまうことは『高速自動車国道等運転者遵守事項違反』という、立派な交通違反にあたります。

この違反には、反則金9千円(普通車の場合)、違反点数2点という、決して軽くない罰則が科せられます。

道路に止まっている車の写真

※写真はイメージ

――一般道でのガス欠とは、何が違うのでしょうか。

一般道でガス欠になっても、直接この違反が適用されることはありません。

高速道路が『停車すること』を想定していない、特殊な空間であるため、危険性は、一般道とは比べものになりません。

周りの車が時速100km近いスピードで走行する中で、1台の車が動かなくなると、後続車からの追突など、命に関わる重大な事故につながる可能性が高いのです。

このルールは、あなた自身だけでなく、周りのすべてのドライバーの命を守るために存在している、ということですね。

もし、ガス欠になってしまったら…

とはいえ、もし、高速道路上でガス欠の危機に瀕してしまったら、どうすればいいのでしょうか。

パニックにならず、安全を最優先にして、以下の行動をとりましょう。

1.ハザードランプを点灯させ、後続車に異常を知らせる。

2.急ハンドルは避け、ゆっくりと路肩に車を寄せる。

3.後続車に十分注意しながら、停止表示器材(三角表示板)を車の後方に置く。

4.運転手も同乗者も、ガードレールの外側など、絶対に安全な場所へ避難する。

5.安全を確保してから、道路緊急ダイヤル(#9910)やJAFに連絡する。

絶対にやってはいけないのは、車内や車のすぐ近くで待機することです。後続車に追突される危険があり、命を落とすケースも少なくありません。

高速道路でのガス欠は、違反になるから怖いのではありません。自分や、誰かの大切な命を奪うきっかけになりかねないから、怖いのです。

一番の安全対策は、高速道路に乗る前にほんの少しだけ燃料計に目を配り、「よし、大丈夫」と確認すること。

たった数秒の『ひと呼吸』が、あなたと、あなたの周りのすべての人を、悲しい事故から守ってくれます。

ガソリンを給油しているイメージ写真

※写真はイメージ

次のドライブでは、『高速に乗る前は、ガソリン満タン』というシンプルな合言葉を、ぜひ思い出してみてくださいね。


[文・取材/ことのは 構成/grape編集部]

北村真一さんの顔写真

監修・取材協力 北村真一

まこと法律事務所 代表弁護士。
「きたべん」の愛称で大阪府茨木市で知らない人がいないという声もあがる大人気ローカル弁護士。
猫探しからM&Aまで幅広く取り扱う。
HP⇒まこと法律事務所

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