『カスハラ』から身を守るには? 即効性のある対策を解説
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社会保険労務士
香川昌彦
社会保険労務士法人こころ社労士事務所 代表社会保険労務士
大阪府茨木市を拠点に、就業規則の整備や評価制度の構築、障害者雇用や同一労働同一賃金への対応などを通じて、労使がともに豊かになる職場づくりを力強くサポート。
ネットニュース監修や講演実績も豊富でありながら、SNSでは「#ラーメン社労士」として情報発信を行い、親しみやすさも兼ね備えた専門家として信頼を得ている。
LUIS FIELD
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仕事にミスやトラブルはつきもの。特に営業職や接客スタッフなど、クライアントと直接対峙する職種では、理不尽に怒鳴られたり不当な文句を言われたりすることがあるかもしれません。
そんな時「自分が悪かったのかな」「ミスをしたのだから仕方がない」と自分を責めてしまう人もいるでしょう。
しかし、2026年10月1日より法律『改正労働施策総合推進法』が施行され、企業に対して『カスタマーハラスメント(カスハラ)対策』が義務化されました。
どこからがカスハラ?我慢しなくていい理不尽な要求
そこで、大阪府茨木市で、社会保険労務士法人こころ社労士事務所を運営する香川昌彦さんに、法律上のカスハラの定義や、会社を頼って自分と心を守るための相談のコツについてうかがいました。
――正当な意見とカスタマーハラスメントの境目はどこにあるのでしょうか。
法律上、顧客などの言動が『社会通念上許される範囲を超えたもの』であり、労働者の就業環境が害されるものを指します。
電話やSNS上での攻撃も含まれます。
具体的には、暴言や大声での威圧、土下座の強要といった精神的攻撃や、長時間の拘束、実現不可能な過剰要求などです。
店舗側に落ち度があっても、これらは明確なカスハラに当たります。
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――具体的に現場でできる即効性のあるカスハラ対策はありますか。
レジや窓口に『カスハラ防止ポスター』を貼るだけでも大きな抑止効果があります。
「暴言や迷惑行為はお断りします」「録音しています」と目に見える形で示すだけで、悪質な言動を未然に防ぎやすくなります。
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――もし職場に具体的な対応マニュアルがない場合はどうすればよいですか。
まずは会社や店長へマニュアル作成を提案しましょう。
例えばコールセンターなどでは、度重なる暴言や不当要求に対して「予告した上で電話を切る」という『切電マニュアル』を設ける企業が増えています。
個人に抱え込ませない仕組み作りが不可欠です。
――理不尽な客に遭遇した際、まず現場でどう対応すべきですか。
1人で対応し続けず、マニュアルに沿って管理監督者に指示を仰ぐか、速やかに担当を交代してもらいましょう。
上司に伝える際は「○時頃に土下座を強要された」と日時や言動を客観的に記録して渡すのがコツです。
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――法改正で会社にはどのような対応が義務づけられていますか。
事業主には『毅然とした対応方針の周知』『相談窓口の整備』『悪質行為への対処方針の策定』『被害者への配慮』などの措置が義務づけられています。
相談したことで解雇や不利益な取扱いを受けることは法律で禁じられているため、安心して頼ってくださいね。
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自分を一番に大切にして、安心して働ける環境を守ろう
もちろん、自身や自社に非がある場合は反省し、改善していくことも大切です。
しかし、理不尽な暴言や過剰な要求は、決して1人で我慢すべき問題ではありません。
対策の義務化にともない、企業には働く人を守る方針の明確化や体制整備が強く求められています。
理不尽な要求を受けた時は、『自分を守るための正しい知識』を身につけて、会社や適切な窓口を頼りましょう。
[文・構成・取材/LUIS FIELD]