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伝説のバーテンダーに教わる接客の極意 銀座『MORI BAR』より毛利隆雄

By - grape編集部  公開:  更新:

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伝説のマティーニを求め、海外からの受講生も

中島 これから2020年に向けて、海外からの観光客がますます増えると思います。こちらのお店では普段から外国人のお客様が多くいらっしゃるそうですが。

毛利 うちの場合は、外国人のお客様の多くはバーテンダー。アジア人の方が多いですが、最近ちょこちょこっと欧米からのお客様もいらっしゃいますね。みんなテクニックを見にくるんですよ。「マティーニをつくるところを撮っていいですか」って、動画を回しながらね(笑)。

中島 すごい! 海外からも”受講生”が絶えないんですね。毛利さんの代名詞であるマティーニを注文されるお客様は何割くらいですか。

毛利 基本的に注文の8割がカクテルなんですが、そのなかの6割がマティーニとハバナマティーニで、いずれも半々くらいです。外国から来たバーテンダーのお客様も、最初は必ずマティーニをオーダーされますね。

毛利さんに、銀座線をイメージしたカクテルをリクエスト。氏の代名詞であるマティーニを応用したオリジナルカクテル「テンマティーニ」をつくっていただいた。

中島 ちなみに外国のお客様との会話は…。

毛利 うちの若い人間は英語が多少できるので、ほとんどまかせています(笑)。

中島 毛利さんから見て、日本のバーテンダーのレベルは上がっているのでしょうか。

毛利 日本人は繊細で器用ですから常にトップクラスです。どの世界大会でも、みんな日本人がやるときだけ熱心に見に来るんですよ。日本の地下鉄もトップクラスと聞いていますが。

中島 確かに海外出張へ行った同僚から「あれだけの過密ダイヤを回しきっているのは神業だ」と言われますね。特に、朝夕の朝夕のラッシュ時は1秒単位の戦いですから。

毛利 海外からの観光客も最初はさぞや驚くでしょうね。外国人への対応はどうされているんですか。

中島 外国のお客様が多い駅では、事故や列車の遅延などが起きた時すぐに情報提供できるよう、ボードに決まったフレーズを英語で書いておいて、事故の際にはそれを掲示してお知らせするなど、常日頃から準備を心がけています。ただ、まだまだ駅員全員が英語での対応ができているわけではないのが現状なので、社内で英語教育のプロジェクトを立ち上げました。朝の点呼で実用的な英語のフレーズを覚えるなど、いろんな取り組みを行っていますが、どんな駅員でも一定のコミュニケーションができるよう教育していくのが私の役目です。

毛利 私自身も痛感していますが、後進の指導は大変な任務です。緊張が続く毎日だと思いますが、たまにはバーで一服してください。

中島 ぜひこちらのお店で、そうさせていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

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