路上で差別と暴行を受けた日本人女性 パレスチナ政府の対応に称賛の声 By - grape編集部 公開:2020-03-06 更新:2020-03-06 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 2020年2月より、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が世界中で流行。人心の乱れからか、同年3月1日にはパレスチナの都市『ラマッラ』で、日本人が現地人から差別的な発言を受けた後に暴行される事件が発生しました。 それを受けて、駐日パレスチナ常駐総代表部のTwitterアカウントがお詫びの投稿をしたことが話題になっています。 「許されざる行為であり、強く非難致します」 事件当日、NGO(非政府組織)スタッフの日本人女性2人は、通りすがりのパレスチナ人親子から「コロナ、コロナ」とからかわれました。日本人女性の1人がスマホを取り出して撮影しようとすると、現地人の母親が逆上して日本人女性につかみかかります。 事件は現地のみならず日本でも報道され、「海外で差別される可能性があるのか」と多くの人が悲しい気持ちになりました。 後日、日本人女性を暴行した母親は逮捕。しかし、パレスチナ政府はそれで幕引きにはしなかったのです。 お詫びをする知事と警察署長 同月3日に、駐日パレスチナ常駐総代表部のTwitterアカウントは2枚の写真を公開しました。 [本日の報道について]パレスチナ人による日本人女性への暴力は、許されない行為でありパレスチナ政府としても、大変遺憾に受け止めております。本日、ラマッラのレイラ ガナム知事が被害者の方に謝罪し、またお二人の勤務するNGOに警察署長が訪問しお詫びしました。 pic.twitter.com/igBh5DIn86— 駐日パレスチナ常駐総代表部 (@PalestineEmb) 2020年3月3日 左側は、パレスチナのレイラ・ガナム知事が被害者である女性に謝罪した際に撮影された写真。右側は、警察署長が日本人女性2人が勤めるNGOを訪問し、謝罪した際に撮られた写真です。 さらに、駐日パレスチナ常駐総代表部は謝罪のコメントを投稿。事件の続報として、加害者である母親が日本人女性へ謝罪したこともつづっています。 私達の大切な友人である日本の皆様へ、心よりお詫び申しあげます。(加害者の女性2名は逮捕され、後、被害者の方々へ謝罪し、被害者が控訴を取り下げました。)— 駐日パレスチナ常駐総代表部 (@PalestineEmb) 2020年3月3日 また、事件発生後に駐日パレスチナ常駐総代表部が出していた声明文の和訳も公開。「あくまでも非公式の翻訳版」としながらも、声明文の内容を多くの日本人に伝えています。 今回の事件についての、駐日パレスチナ常駐代表部からの声明文(非公式翻訳版) pic.twitter.com/50U7teeaZl— 駐日パレスチナ常駐総代表部 (@PalestineEmb) March 4, 2020 駐日パレスチナ駐在総代表部は、昨日、メディアで公開されたパレスチナ人による日本人女性2名への暴力行為について許されざる行為であり、強く非難致します。被害者の方々は、ラマッラーに関わる仕事をされている方々です。 このような行為は、個人の礼儀とモラルで行われたことであり、パレスチナ人のお客様である外国人の方々をおもてなしするという伝統や習慣・文化に反するものであります。 パレスチナ政府として、この卑劣な事件に関して法律の下に加害者を早急に逮捕し、また、全てのパレスチナに居住する外国人や非居住者、旅行者などへの尊重・権利・安全を遵守するよう広く努めて参ります。 駐日パレスチナ常駐総代表部 ーより引用 声明通り、逮捕に尽力し心からの謝罪を行ったパレスチナ政府。 駐日パレスチナ駐在総代表部の投稿には、「誠実な対応、ありがとうございます!」「日本とパレスチナの友好が末永く続きますように」「悲しい事件のほうだけでなく、パレスチナ側の対応まで多くの人に知ってもらいたい」などのコメントが寄せられています。 事件があるのは悲しいことですが、その後の対応次第で印象は大きく変わります。 差別という『人間の負の面』が見えた一方で、『人間の正の面』も見えた出来事でした。 [文・構成/grape編集部] 出典 @PalestineEmb Share Post LINE はてな コメント
2020年2月より、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が世界中で流行。人心の乱れからか、同年3月1日にはパレスチナの都市『ラマッラ』で、日本人が現地人から差別的な発言を受けた後に暴行される事件が発生しました。
それを受けて、駐日パレスチナ常駐総代表部のTwitterアカウントがお詫びの投稿をしたことが話題になっています。
「許されざる行為であり、強く非難致します」
事件当日、NGO(非政府組織)スタッフの日本人女性2人は、通りすがりのパレスチナ人親子から「コロナ、コロナ」とからかわれました。日本人女性の1人がスマホを取り出して撮影しようとすると、現地人の母親が逆上して日本人女性につかみかかります。
事件は現地のみならず日本でも報道され、「海外で差別される可能性があるのか」と多くの人が悲しい気持ちになりました。
後日、日本人女性を暴行した母親は逮捕。しかし、パレスチナ政府はそれで幕引きにはしなかったのです。
お詫びをする知事と警察署長
同月3日に、駐日パレスチナ常駐総代表部のTwitterアカウントは2枚の写真を公開しました。
左側は、パレスチナのレイラ・ガナム知事が被害者である女性に謝罪した際に撮影された写真。右側は、警察署長が日本人女性2人が勤めるNGOを訪問し、謝罪した際に撮られた写真です。
さらに、駐日パレスチナ常駐総代表部は謝罪のコメントを投稿。事件の続報として、加害者である母親が日本人女性へ謝罪したこともつづっています。
また、事件発生後に駐日パレスチナ常駐総代表部が出していた声明文の和訳も公開。「あくまでも非公式の翻訳版」としながらも、声明文の内容を多くの日本人に伝えています。
声明通り、逮捕に尽力し心からの謝罪を行ったパレスチナ政府。
駐日パレスチナ駐在総代表部の投稿には、「誠実な対応、ありがとうございます!」「日本とパレスチナの友好が末永く続きますように」「悲しい事件のほうだけでなく、パレスチナ側の対応まで多くの人に知ってもらいたい」などのコメントが寄せられています。
事件があるのは悲しいことですが、その後の対応次第で印象は大きく変わります。
差別という『人間の負の面』が見えた一方で、『人間の正の面』も見えた出来事でした。
[文・構成/grape編集部]