「あまりおすすめしません」 実は節電にならないエアコン設定とは?ダイキンが回答【取材】
公開: 更新:

撮影:grape編集部

2025年最後の満月を見逃さないで! 12月5日の『コールドムーン』を眺めよう2025年12月5日は、今年最後の満月。当日は夜空を見上げて『コールドムーン』に願いを込めてみませんか?さらにこの日は、月が大きく見える特別な満月で…。

スリコのペット用コタツ、組み立てたら猫が? 3秒後の姿に「なんという吸引力」スリーコインズのペット用こたつを組み立てたら?猫のアーサーくんの姿がかわいすぎると話題です!





冬になると、暖房なしでは過ごせない日が増えてきます。
エアコンを使えば快適に過ごすことができますが、夏の冷房時よりも「電気代が高い…」と感じる人も多いのではないでしょうか。
できれば快適さを損なわずに節電をしたい…というのは、誰もが抱く願望です。
空調メーカーのダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)によると、エアコンの設定次第で無理をすることなく節電が可能だといいます。
エアコンの設定を変えてみて!プロが教える節電方法
今回、暖房運転時におすすめなエアコンの設定について話を聞いたのは、ダイキンのコーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之さんです。
写真提供:ダイキン工業株式会社
そもそも、なぜ冬の暖房は、冷房より電気代が高くなるのでしょうか。
エアコンは、屋外と室内の温度差が大きくなるほど、消費電力量が大きくなります。
例えば、夏場に室温を28℃に設定し、外気温が35℃だった場合、その差は7℃。一方で冬の場合、外の気温が7℃で室温を20℃に設定した時、その温度差は13℃になります。
エアコンは空気中の熱を移動させる仕組みなので、温度差が大きいほうが多くの熱を動かさなければいけません。
今回の例では、7℃分の熱を外に追い出す冷房運転よりも、屋外から13℃分の熱を集めて家の中に持ってくる暖房運転のほうが電気代が高くなるのです。
なるほど…。温度差が大きいとエアコンがそのぶん頑張らなければいけないから、冬の暖房は電気代が高くなりやすいのですね。
無理なく節電したい時、エアコンの風量はどうする?
なるべく快適さを保ちながら節電するうえで、おすすめなエアコン設定はありますか。
まず、暖房の風量は『自動』がおすすめです。
理由は冷房の時と同じで、エアコンが部屋の温度に応じて、風量を自動調整してくれるので、快適さを保ちながら電気のムダを減らすことができます。
撮影:grape編集部
暖房時に風量を『弱』にして運転していると、部屋が温まるまでに時間がかかり、消費電力量が大きくなってしまうので、節電という意味では、あまりおすすめしていません。
暖房時の節電を考えるうえで大切なのが、エアコンの負荷をかけないこと。
風量が『自動』なら、部屋の温度に合わせて必要なぶんだけ風を送り、効率よく暖めてくれるため、エアコンに余計な負荷がかからず、ムダな電力も使わずに済みます。
逆に、エアコンのスイッチを頻繁にオン・オフしていると、そのたびに多くの電力を消費してしまい、かえって電気代が高くなる場合があるため注意が必要です。
エアコンの風向きは上?下?
重政さんによると、暖房時の風向きは『下向き』に設定するのがポイントだといいます。
撮影:grape編集部
エアコンの風向きを上向きに設定していると、熱が天井のほうにたまり、足元がなかなか暖まりません。
また、室内機の中にある温度センサーは、天井付近の空気を検知するため、床のほうがまだ肌寒くても『室内は十分に暖まっている』と判断し、エアコンは運転を弱めてしまうのです。
「エアコンが効いていないのでは?」と思って設定温度を上げると、結果的に電気代が高くなってしまうこともあります。
暖房のムダを防ぐためには、温度ムラを抑えることが重要なのだとか。
エアコンの風向きを下に設定することで、天井と床付近の温度ムラを解消し、部屋全体を効率よく暖められるようになるそうです。
画像提供:ダイキン工業株式会社
『節電=何かを我慢する』というイメージを持つ人は多いかもしれません。
しかし、エアコンに限っては設定次第で快適さを保ちながら節電が可能になります。
「電気代が気になっている」という人は、エアコンの設定から見直してみてはいかがでしょうか!
[文・構成・取材/grape編集部]