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「庭にマングースが出た」と通報 現場に急行した警官からの『報告』に、署内爆笑!

By - grape編集部  公開:  更新:

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警察官の写真

※写真はイメージ

動物の出没に対して警察官が刺股や警棒を手にし、必死に捕獲しようとするシーン。テレビのニュースなどで、一度は見たことがある人もいるでしょう。

通報がある以上、警察官は現場へ行かなければなりませんし、住民へ被害が及びそうなら、早急に対処しなければなりません。

本記事では、警察官として10年勤務した筆者が、『動物通報』にまつわるちょっと笑える体験談を紹介します。

「マングースが出た!」

筆者が以前、神奈川県のとある住宅街で交番勤務をしていた時のこと。

交番勤務とは、地域のパトロールや、住民の困りごとの相談を受ける仕事です。 加えて、事件・事故の『初動の要』として重要な役割を担っています。

ある日、閑静な住宅街から1本の110番通報が入りました。

最初は筆者の担当区域外だったので軽く聞き流していたのですが、その後の無線を聞いて耳を疑いました。

「110番指令。自宅の庭にマングースが出た旨の通報。至急現場へ急行せよ」

思わず無線機を二度見し、隣にいた上司と同時に叫びました。

「マングース!?」

マングースの写真

マングース(※写真はイメージ)

実物を見たことはなかったのですが、マングースは『ハブと戦って勝つ強い動物』というイメージでしょう。

沖縄県以外では、ほぼ出没を聞いたことがないマングースが、神奈川県の住宅街に現れたとは…もし本当なら住民に甚大な被害が出るかもしれません。

筆者の担当区域外でしたが、上司と相談のうえ、本署に応援に向かう連絡を入れました。

ちなみに、危険動物が出現した場合に対応する部署も、基本的に交番のおまわりさんです。必要に応じて、本署から役所や環境関連の機関へ応援依頼を行います。

まさかの捕獲成功…?

通報があったものの、「いやいや、本当にマングースなのか?」と本署と押し問答をしている最中、無線が入りました。

「マングースの件、確保しました」

この時、筆者は飛び上がるほど驚きました。なぜなら現場へ向かい、報告をしてきたのは、普段虫も殺すことがなさそうな優しい先輩警察官だったからです。

あの温和な先輩が、たった1人でどうやって「ハブより強い」といわれるマングースを捕まえたのか…。「人は見かけによらないものだ」と実感しました。

マングースの正体

『マングース騒ぎ』が落ち着いた直後、筆者が別件で本署に立ち寄ると、ニコニコと笑顔を浮かべた例の先輩が現れました。

なんと抱きかかえていたのは、確かにマングースに見えなくもない動物。

「それ、本当にマングースですか…?」と恐るおそる声をかけると、先輩は笑ってこういいました。

「マングースじゃなくてフェレットだったよ」

その瞬間、本署は笑いに包まれ、その場にいた全員の声がシンクロしました。

「フェレットかい!」

フェレットの写真

フェレット(※写真はイメージ)

実際に見てみると、本当にとてもかわいいフェレットでした。先輩は現場に着いてすぐに「これはフェレットだ」と気付き、あっさり捕獲したといいます。

先輩いわく「バイクの後ろのボックスに入れて署まで連れてきた」とのこと。

署に戻った時には、愛らしいフェレットをひと目見ようと警察官たちが集まり、ちょっとした『ペットショップ状態』に!

動物好きの筆者も思わず癒やされてしまいました。

通報は『間違い』でも大丈夫

この体験から筆者が学んだのは、通報は『間違っていてもいい』ということです。

『マングース』と大きくとらえて通報した結果、『フェレット』と小さくまとまった…それは住民だけでなく、警察にとってもよいことなのです。

「危ないかもしれない」「ちょっと変だな」と思ったら、迷わず警察へ通報してください。筆者は事件や事故を未然に防ぐことが、何よりも大切だと思います。

「危険動物だと思ったら実は小動物だった」という結末なら、警察としても笑って終われるのですから…!


[文・構成/りょうせい]

りょうせいさんの顔写真

記事執筆 りょうせい

元警察官。警察歴10年。
交番勤務を経て、生活安全課の捜査員として勤務。
行方不明やDVなどの「人身関連事案」を対応しつつ、防犯の広報・企画業務を兼務。
現在は警察の経験を生かし、Xや音声配信(StandFM)にて、防犯情報を発信中。
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