lifestyle

てるてる坊主の由来とは?作る時のポイントや、やってはいけないことも紹介!

By - grape編集部  公開:  更新:

Share Post LINE はてな コメント

てるてる坊主の由来とは?作る時のポイントややってはいけないことも紹介!

※写真はイメージ

「てるてる坊主は日本が由来なの?」

「発祥にはどんな説があるの?」

大事なイベントや記念日などの前日に、晴れることを願って『てるてる坊主』を飾った経験のある人もいるでしょう。

てるてる坊主は晴れを祈るおまじないですが、その由来は諸説あるそうです。

本記事では、てるてる坊主の由来や吊るす時のポイント、てるてる坊主を作る際にやってはいけないことなどについてご紹介します。

てるてる坊主の由来は?

てるてる坊主の由来は?

※写真はイメージ

てるてる坊主の由来は複数あるとされています。そのなかから、中国が由来の説と、日本が由来の説をご紹介しましょう。

中国の掃晴娘説

中国由来の説で、掃晴娘(そうせいじょう、またはサオチンニャン)説と呼ばれるものがあります。

掃晴娘説にまつわる伝説は、次のような話なのだとか。

昔、中国のある村で長い間雨が続いており、村人は困っていました。そこで、掃晴娘という名の女性が雨の神様である龍神に雨を止めてほしいと祈ります。

すると「龍神の妃になれば、雨は止めてやろう」という声が聞こえました。掃晴娘がその提案を受け入れ、龍神の妃となるため天に昇ったところ、空が晴れ渡ったそうです。

それ以来、人々は切り絵が得意だった掃晴娘を偲び、雨が続くと晴れを祈って切り絵の人形を飾るようになりました。

雨が続くと晴れを祈って切り絵の人形を飾る、という話が日本へ伝来し、てるてる坊主の形になったと考えられています。

日本の日和坊説

続いては、日本を由来とする説のうち、『日和坊(ひよりぼう)』説を紹介します。

日和坊とは、日本の妖怪だそうです。日和坊については、江戸時代に妖怪画の名手として知られる鳥山石燕(とりやませきえん)による著書、『今昔画図続百鬼(こんじゃくがずぞくひゃっき)』に描かれています。

日和坊は雨の日には姿を見せず、晴れた日のみに姿を表すといわれ、晴れた日のみに現れる日和坊を祀ることで、晴れを祈っていたのだとか。

これがてるてる坊主の由来の1つだといわれています。

日本の僧侶説

てるてる坊主は、首を切られて吊るされた日本の僧侶という説もあるそうです。次のような逸話を紹介します。

昔、ある殿様は長く続く雨に困っていました。そこで、経を唱えると晴れるといわれている僧侶を呼び寄せ、経を唱えさせます。

しかし、いつまでたっても雨がやむ様子はありません。怒った殿様は僧侶の首を切って白い布に包み、吊るしました。すると、翌日には雨がやみ、晴れたそうです。

日本の僧侶説では、殿様が僧侶の頭を白い布に包んで吊るしたことが、てるてる坊主の始まりだといわれています。

てるてる坊主を吊るす時のポイント

てるてる坊主を吊るす時のポイント

※写真はイメージ

てるてる坊主は晴れを祈って飾るため、吊るす場所は家の玄関や窓辺など、家と外との境界にあたるところが適しているそうです。できるだけ南の方角で、太陽がある方向に吊るすとよいのだとか。

さらに、頭が上になるよう真っ直ぐ吊るすこともポイントです。真っ直ぐにならない時は、ひもの位置を確認してみてください。

てるてる坊主を吊るすひもは、頭頂部に近い場所につけるほうが真っ直ぐ吊るせるそうです。

てるてる坊主を作る時にやってはいけないといわれていること

てるてる坊主を作る際、やってはいけないこともあるのだとか。

必ず守らなければならないものではありませんが、自分で作って吊るした時に該当していないか確認してみるとよいでしょう。

顔を書かない

顔を書かない

※写真はイメージ

てるてる坊主を吊るす時点では、顔に何も書いていないのっぺらぼうの状態がよいとされています。

江戸時代の国学者である喜多村筠庭(きたむらいんてい)が書いた随筆『嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)』には、「てるてる法師月に目が明(あき)」という句が掲載されているのだとか。願いが叶ったため、墨で目を書いたという意味があるそうです。

そのため、当時の風習に倣うのであれば、のっぺらぼうで吊るし、願い通り晴れた時に顔を書くとよいでしょう。

さかさまにしない

さかさまにしない

※写真はイメージ

てるてる坊主の頭を下にしたさかさまの形で吊るすと、本来の晴れを祈る意味とは逆の雨乞いの意味になるそうです。この状態は『ふれふれ坊主』とも呼ばれます。

また、ふれふれ坊主は黒色の布や紙を使うことがあるそうです。そのため、てるてる坊主を黒い布や紙で作るのも避けたほうがよいのだとか。

もし晴れてほしい時は、正式なてるてる坊主、雨が降ってほしい時はふれふれ坊主を作るとよいでしょう。

飾ったまま放置しない

飾ったまま放置しない

※写真はイメージ

晴れて、てるてる坊主が役目を果たしたら、外して処分するそうです。

かつては、処分する際は感謝の意味を込め、川に流して供養していたのだとか。しかし、現代ではそのまま川に流すと、環境汚染につながるかもしれません。

てるてる坊主を処分する際には、しっかりと感謝をしたうえで、家庭ゴミとして処分するとよいでしょう。

てるてる坊主の由来は複数の説がある

本記事で紹介したように、てるてる坊主には中国や日本が発祥と考えられているさまざまな由来の説があります。どれが正しいとは決まってはいないため、気になる説を調べてみるのもよいでしょう。

なお、てるてる坊主は晴れを祈るためのもののため、吊るす際は外と家の境目、できるだけ日が当たるような場所を選びます。

また、作る際は顔を書かないことと、ふれふれ坊主にならないように注意しましょう。

紹介したポイントを参考に、晴れを願う時はてるてる坊主を作ってみてはいかがでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

傘

雨傘を振らないで! 意外とやりがち『NG』なお手入れとは傘の基本的なお手入れ方法を紹介します。

「こけら落とし」の意味や由来とは 具体例も合わせて解説「こけら落とし」という言葉をご存じでしょうか。この記事ではその意味と起源、そして現代における使い方などを詳しく解説します。 「こけら落とし」の意味や語源 こけら落としとは新築または改築した劇場で初めて行われる催し物のこと...

Share Post LINE はてな コメント

page
top