管理栄養士「ご飯が食べたくなる!」 豚肉と炒めたのは…?
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春の訪れを感じられる食材の1つ、菜の花。特有のほろ苦さがおいしくて、お浸しや和え物などの料理で楽しむ人も多いでしょう。
菜の花はビタミンやミネラルなどが多く含まれていますが、調理方法によって栄養素が減ったり、吸収がよくなったりすることをご存知ですか。
本記事では管理栄養士の筆者が、栄養素をできるだけムダなく摂取できる簡単レシピ『菜の花と豚肉の炒め物』を紹介します!
『菜の花と豚肉の炒め物』の作り方
必要な材料は以下の通りです。
【材料(2人ぶん)】
・菜の花 1袋(150g)
・豚こま切れ肉 150g
・醤油、酒 各小さじ2杯
・おろしショウガ 小さじ2ぶんの1杯
・ごま油 大さじ1杯
まず、菜の花は4cm程度に切ります。茎の太いものは縦半分に切りましょう。
豚肉には醤油の半分の量、酒、おろしショウガを揉みこんでおきます。
フライパンにごま油を入れて中火にかけ、温まったら豚肉を入れて炒めましょう。
肉に火が通ったら、菜の花を入れます。この時、下ゆでせずにそのまま炒めることで、手軽なだけでなく、栄養面でもメリットがあるのです!これについては後ほど説明します。
菜の花がしんなりするまで炒めたら、残しておいた醤油を全体に入れてさっと炒めて完成です。
菜の花のほろ苦さと濃い味わいが豚肉とよく合って、ご飯が食べたくなります!シンプルな味付けですが、とてもおいしいですよ。
菜の花の栄養価はゆでるとどう変わる?
文部科学省の『食品成分データベース』によると、和種なばな100gを生のままと、ゆでた時の栄養価は以下のようになります。
ちなみに、和種なばなは食用の菜の花のうち、主に蕾部分を食べる在来種です。
カリウム:生390mg、ゆで170mg
葉酸:生340㎍、ゆで190㎍
ビタミンC:生130mg、ゆで43mg
食物繊維:生4.2mg、ゆで4.2mg
※上記は文部科学省『食品成分データベース』より廃棄率0%で計算。文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版』より、重量変化率はゆで98%で計算。
※重量変化率は食品重量が調理前後で変化する割合のこと。
生のままとゆでた時で変わらない栄養素もありますが、ビタミンCなど水に溶けやすい栄養素はゆでると減ってしまうことが分かります。
カリウムは浸透圧の調整などに、葉酸は正常な赤血球をつくるのに働く栄養素。ビタミンCは皮膚などのコラーゲン合成に欠かせません。
熱に弱い栄養素は炒めることでも減ってしまいますが、菜の花の炒め物を作る時に栄養素をできるだけムダなく摂取するためには、ゆでてからではなく、生のまま調理に使うとよいでしょう。
『菜の花と豚肉の炒め物』で栄養素の吸収アップ!
『菜の花と豚肉の炒め物』のレシピには、菜の花に含まれる栄養素の吸収をよくするポイントがあります。
βカロテンの吸収アップ
『食品成分データベース』によると、和種なばな(生)は100gあたり、βカロテン2200㎍が含まれていて、緑黄色野菜に分類されます。
βカロテンは身体の中でビタミンAに変換されて、皮膚や粘膜の健康を維持する働きなどがあり、油脂に溶けやすいため、油と一緒に摂ると吸収率がよくなります。
今回はごま油で炒めていますが、オリーブ油やバターなどでもOKですよ。
鉄の吸収アップ
『食品成分データベース』によると、和種なばな(生)100gあたり、貧血予防に必要な鉄が2.9mg含まれています。
植物性食品に含まれる鉄は吸収率が低いですが、摂り方を工夫することで吸収をよくできますよ。
その1つが動物性たんぱく質と一緒に摂ること。今回は豚肉を組み合わせましたが、牛肉や鶏肉、魚や卵なども動物性たんぱく質を含んでいます。
紹介したポイントを意識して、お好みの食材や調味料でアレンジも楽しんでみてはいかがでしょう。
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[文・構成/grape編集部]
小泉明代
フリーランスの管理栄養士、料理研究家。
レシピ開発や記事執筆、撮影の調理、フードスタイリングなど、食や栄養に関するさまざまな業務をおこなう。
健康的でおいしい料理や献立、手軽に栄養摂取できる工夫などを発信している。